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はじめに

教育長室にて

  私は、4月2日付けで真岡市教育委員会教育長を拝命しました田上富男と申します。
 私はもともとは中学校の数学の教員でした。校長を含めた学校勤務が18年、また、教育行政機関での勤務が17年あり、35年間教育に携わって参りました。
 微力ではありますが、その経験を生かし、真岡市の教育の発展のため、そして何よりも真岡市の子供たちのために、全力で取り組んで参りたいと思っております。
 どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

 

日誌

田上教育長日誌
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2017/04/23new

笑顔で始め、笑顔で終わる

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 新学期が始まり3週間が経ちました。学級経営や日々の授業は順調でしょうか。そこで今回は、先生方へのメッセージとして書きましたので、是非実行していただきたいと思います。

 子供は教師をよく見ています。なかでも、教師の表情は常に見られていますので、子供に大きな影響を及ぼします。といいますのは、教師の表情によってそのクラスの雰囲気が変わりますし、それだけではなく、クラスの子供自身が変わってしまうからです。
 私が最初に勤務した中学校の先輩教師のことです。その教師は、子供に厳しく、どちらかといえば力で牛耳るタイプの教師でした。毎年のように問題行動のある子供を担任していましたが、それでも無難な学級経営をしていました。
 しかし、ある年のクラスはそうはいきませんでした。やはり、問題行動のある子供がクラスにいましたので、彼は、毎日のように、険しい表情で朝や帰りの会を行っていました。それだけでなく、授業でも厳しく、笑顔などほとんど見せませんでした。教室に入るときから、怒鳴り散らしていることも希(まれ)ではありませんでした。
 ついに彼のクラスは、今でいう学級崩壊の状態となってしまいました。だからといって、そのクラスには問題行動のある子供がたくさんいたわけではありません。ほんの数名だったのですが、恐ろしいことに、他の子供も教師に反発するようになってしまったのです。
   教師の表情で子供が変わります。やはり、笑顔でにこやかな表情が、子供によい影響を与えることは間違いありません。
 特に、授業は笑顔で始めたいものです。私は、いつも授業に臨むときには、自分の気持ちをハイにして子供の前に立つように心がけていました。とはいっても、授業中はそうはいかないこともあります。もちろん、大切なところは真剣な表情で教えなければなりませんし、注意を促すときには表情も厳しくなってしまいます。教師は、ときには役者になることも必要なことです。
 笑顔や厳しさなどの表情の豊かさは、まさしく教師の専門性といえます。ですが、授業においては、笑顔で始め、笑顔で終わることを心がけるだけでも、子供の授業への取り組みは変わってくると断言できます。


 


16:10
2017/04/05

学力が人の流れをつくる

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 4月5日(水)に真岡市小中学校校長会総会があり、教育長の挨拶の中で、次のことをお話ししました。

 平成29年度がスタートしました。4月10日(月)・11日(火)には小・中学校の入学式が行われます。次の週の4月18日(火)には全国学力・学習状況調査ととちぎっ子学習状況調査、そして本市独自の学力調査も行われます。その準備はいかがでしょうか。チャレンジシート等の活用はされたでしょうか。
  もはや、学力向上は学校だけの問題では済まされないのです。
 去る3月17日(金)に行われた県議会予算特別委員会総括質疑の中で、学力問題が取り上げられました。新聞によると、学力向上は人口減少対策に直結する重要課題だとして、低迷している本県の小学生の学力について、原因の分析と適切な対応、そして危機感をもって学力向上に取り組むよう強く要望されたということです。
  特筆すべきは、「学力向上が人口減少対策に直結する」という点です。
  ご承知のとおり、日本の人口は平成20年から減少時代に入っています。特に地方においては、少子化だけでなく都市部への人口流出も相まって、著しく減少しているところもあります。人口の減少は、労働生産の減少や消費市場の縮小を引き起こし、地域経済やサービスに大きな影響を及ぼします。そのため各自治体では、少子化問題や人口流出問題は喫緊に取り組まなければならない重要課題とし、当該自治体へ人の流れができるよう「選ばれるまち」づくりに躍起になっています。
 その方策の一つが教育です。つまり、教育の質を上げることによって人の新たな流れができるということです。なぜなら、教育は若い子育て世代にとっては関心が高く、よい教育が受けられるところに人は集まって来ると予想されるからです。中でも学力については注目度が大きく、「学力が人の流れをつくる」と言っても過言ではありません。水は高いところから低いところに流れますが、「人は学力の低いところから高いところに流れる」と言えます。
 したがって、学力向上は、学校だけの閉じた世界で論じられる問題ではなく、今や県をはじめ各市町村の行政が人口減少対策として講じなければならない重要な問題となっているのです。校長先生にはこういった社会情勢も踏まえたうえで、学力向上に積極的に取り組んでいただきたいと思います。
14:55
2017/03/17

ご卒業おめでとうございます。

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 小学6年生のみなさん、ご卒業おめでとうございます。心からお祝い申し上げます。山前小また、保護者の皆様、お子様の大きく成長された姿に喜びもひとしおかと存じます。本当におめでとうございます。
 さて、小学校課程を終了したみなさんは、4月から中学生となります。中学生の時期は思春期前期に当たり、心も体も人生の中で最も成長する時期です。また、感受性も強くなり多感な時期でもあります。ですから、中学校での学びや体験はそのときだけに留まらず、将来に大きな影響を与えることになります。しかし、中学校は小学校と違って3年間しかありませんから、これまで以上に一日一日の生活が大切になります。
 そこで大事なことは、先ずは勉学に励んでほしいということです。中学校での学習は、小学校とだいぶ違います。「算数」が中学校では「数学」となります。名前が変わっただけではなく、内容もより考える力が求められるようになります。英語の授業も本格的に始まります。また、授業も教科ごとに先生が違う教科担任制になります。さらに、小学校ではなかった中間・期末テストがあります。そのため、予習や復習などの家庭学習も計画的にやることが大切になります。中学校3年間は、皆さんが自ら進んで勉強する良い時期でありますし、意欲的に学んでほしいと願っています。
  次に、何かに本気で打ち込み友情を育んでほしいと思います。中学校では、体育祭や文化祭など様々な行事があります。また、生徒会活動や部活動も活気があります。特に部活動では、県大会をはじめ、関東大会や全国大会ですばらしい活躍をしています。このような活躍は、皆さんの先輩たちが、毎日努力を積み重ね、本気で取り組んできた成果なのです。仲間と本気で取り組めば、そこに確かな友情が生まれます。共に何かを成し遂げる体験やそこで生まれてくる友情は一生の宝物です。豊かな体験を通して友情を育み、一生の友とできる人を探してほしいと願っています。
 みなさんの中学校での活躍をご祈念申し上げます。
15:11
2017/03/09

ご卒業おめでとうございます。

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  卒業生のみなさん、ご卒業おめでとうございます。心からお祝い申し上げます。真岡東中また、この日を長く待ち望んでおらました保護者の皆様には、心よりお慶び申し上げます。
  さて、義務教育を終了したみなさんは、今日より新しい門出を迎えます。進む道もそれぞれ異なりますし、将来就く職業も違います。自分の人生設計に基づいて、自分の意思で歩んで行くことになります。
  そこで、大切にしてほしいことは、「感謝の気持ちを忘れない」ということです。
  思い起こしてください。ちょうど6年前の3月11日午後2時46分、未曾有の被害をもたらした東日本大震災が起こりました。ここ真岡市でも震度6弱の激しい揺れに見舞われ、甚大な被害が生じました。水は出ない、電気は付かない、スーパーでの買い物もできない、ガソリンスタンドには長蛇の列、一瞬にして「日常」が奪われてしまいました。学校でも、電気や水、トイレ、チャイム、給食、授業、そして部活動等々、当たり前のことが当たり前でない状態になってしまいました。
  その後、少しずつ復旧していきましたが、その都度、誰もが当たり前の生活ができることに感謝したことと思います。東日本大震災という過去に経験したことのない大災害を乗り越えてきた皆さんだからこそ、より以上に「感謝の気持ち」の大切さを深く心に刻み、これからも忘れないでほしいと思います。
  私たちは誰でも、一人では生きていくことができません。皆さんがこうして卒業の日を迎えられたのも、決して皆さん一人だけの力ではありません。これからの人生、皆さんが生きていくためには多くの人の力を必要とします。そうした方々への感謝の気持ちが大切で、その気持ちが何よりも自分自身の人生を豊かにしてくれます。感謝の気持ちを忘れずに大切にしてほしいと思っています。
  みなさんの輝かし未来を祝福いたします。
12:00
2017/03/02

指導主事を活用していただきたい

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 本年度最後となる3月2日(木)の校長会で、次のことを校長先生方にお願いしました。
 
 ご承知のとおり、芳賀地区広域行政事務組合教育委員会(以下「芳広教委」という)は一昨年3月末をもって解散いたしました。これまで1市4町の教育事務の共同処理として、芳広教委が行っていた教員研修や学習指導・教育課程に関する指導等を各市町教委が行うことになりました。そのため真岡市教委においては、指導係を新設し指導主事6名を配置するなど、組織を改編し体制を整えたことは周知のとおりです。
 しかしながら、芳広教委を解散するとなると、教員研修をはじめ合同訪問や教科書採択等の事務を滞りなく市町教委へ移管しなければなりません。これは相当の事務量で容易ではありません。そこで、芳賀地区教育研究協議会を1年間の限定で創設し、解散後もこれまでと同様に事務処理を行い円滑に移管できるようしました。業務は広域行政センターで市町教委の指導主事が行い、真岡市教委は3名を派遣していました。そのため、指導係に6名の指導主事が配置されたとはいえ、実際は3名で指導係の業務を行っていました。
 その芳賀地区教育研究協議会もこの3月末をもって解散することになります。4月からは指導係に6名の指導主事が揃います。いよいよ真岡市教育委員会学校教育課の指導係が、本格的に業務を遂行するときが来たと言ってよいでしょう。ですから、大いに指導主事を活用してほしいと思っております。
 今やどこの学校においても、学力向上やいじめ・不登校対策、若手教員の育成等々、課題があります。また、授業をはじめ、学級経営や児童・生徒指導等、学校で日常的に営まれている教師の仕事であっても、専門性と実践的指導力が要求されます。指導主事はこういった学校の課題解決の取組を援助し、教師を支援するために配置されています。
 地教行法第18条第3項には「指導主事は学校における教育課程、学習指導その他学校教育に関する専門的事項の指導に関する事務に従事する」とあります。そのため、指導主事には理論と実践に基づく高い専門性が要求されます。それだけではなく、学校教育を教育行政の最前線で支援する市教委の指導主事には、県教委や教育事務所等の指導主事と違って、積極果敢な機動性も要求されます。つまり、学校で起きた諸々の出来事に即対応し、解決を図らなければならないのです。6名の指導主事は学校の要請に応えるため、その専門性と機動性を培ってきていますので、是非とも活用していただきたいと思います。
10:57
2017/02/13

指導がなければ向上はない!

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 2月13日(月)に真岡市小中学校校長会があり、次のことを話しました。

 早いもので年が明けて既に1か月半が経ち、2月も中旬となりました。短い3学期の慌ただしい中で、ふと気付いてみれば、平成29年度の全国学力・学習状況調査及びとちぎっ子学習状況調査の実施まであと2か月になっています。どこの学校でも、昨年の調査結果を分析し、学力向上のための改善プランを作成しています。また本年度は、学力向上検討委員会を設け、学校で取り組むべき学力向上の具体的手立てを提案していただきました。それらの取組状況はいかがでしょうか。
  言うまでもありませんが、教師の指導がなければ子供の向上はありません。特に各学校の課題となっている学力については、子供一人一人の学力を把握し、必要かつ適切な指導を全校体制で行うことが必須と言えます。そのための改善プランであり、具体的手立ての提案であったわけです。もちろん、学力向上は一朝一夕には結果が出ないことは分かっています。しかし、だからといって改善プランや具体的手立てを、教師が安易な気持ちで受け止めていたのでは事態は絶対に改善しません。先ずは教師自身が、それらの学力向上の取組に本気になることです。子供にとって必要な学習指導を本気で行うことです。
  当然テストへの備えも必要です。思考力・判断力・表現力等の活用力については、課題や発問を工夫したり、論述や説明などの言語活動を取り入れたりして、授業を通して育んできています。しかしながら、授業学力とテスト学力は必ずしも同じではありませんので、授業で身に付けた力がテストに反映されるとは限りません。全国学力・学習状況調査のB問題に見るように、たとえ算数や数学の問題であっても、解答するためには相当の読解力を要します。子供たちはそういった問題をやり慣れていませんので、無防備に臨むと戸惑ってしまい対処しきれません。したがって、ある程度類似した問題に取り組ませておくことも必要です。各学校に配布してある「チャレンジシート」(芳賀教育事務所・芳広教委発行平成26年12月配布)はそのためのものですので、是非とも活用をお願いします。
  また、テストのあるなしにかかわらず、国語の漢字やローマ字、算数・数学の計算等の基本的事項は、その学年で確実に身に付けていなければ、その後の学習に支障をきたすことになります。ですから今、この時期が大切であって、まとめの3学期におけるそれらの総括した学習と、定着させるための繰り返し指導が極めて重要になります。
 改めて、教師の指導があってはじめて子供は向上するということをご指導願います。
15:19
2017/02/03

立志式を迎えた皆さんへ

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 立志を迎えた中学2年生の皆さん、そして保護者の皆様、おめでとうございます。
 立志式とは、武士の社会で行われていた「元服」の儀にちなんで、14歳になったことを祝う式のことです。元服とは、奈良時代以降、成人を示すものとして行われる儀式のことで、通過儀礼の一つになっていました。つまり、この時代では、14歳になると大人の仲間入りをしたということになります。現代では20歳に行われる成人式が大人の仲間入りをする儀式ですから、「立志」とは文字通り「志を立てる」ことであり、この時期に立志を迎える意義は大きいのです。
 と言いますのは、14歳という時期は、3年生への進級を控え、自分の進路や生き方について、これまでを振り返り、これからどのように生きるか、新たに誓いを立てることが必要な、節目となる時期だからです。ですから皆さんは、それぞれが立志の誓いとして、将来の夢や希望を真剣に考えて「誓いのことば」に表したと思います。そして、式では堂々と発表されたと思います。
 元東京大学の総長で、政治学者であった南原繁(なんばら しげる)氏は、「夢や理想は単なる抽象的な概念ではない。必ず実現の力となって働くものだ」と言っています。つまり、夢や理想を持つこと自体に意味があって、それは実現の原動力となるからだと言っているのです。
 皆さんが生きるこれからの21世紀は、一層情報化やグローバル化が進むと思われます。変化の激しい、先行き不透明な時代とも言われています。そのような中だからこそ、大きな夢をもち、高い理想を掲げ、その実現のために強い意思をもってやりぬいていただきたいと思います。意志あるところに道は開けます。皆さんの輝かしい未来を祝福いたします。
 中学2年生の保護者の皆様にも一言述べさせて頂きます
 お子様は、14歳を迎え、思春期前期に入り、人生において最も多感な時期に差し掛かります。この時期は、自発性が高まり、自ら考え、判断し、目標に向かって努力できる時期でもあります。勉強や部活動に、「目標をもってがんばる」という、人生における基本を身に付けることが大切な時期になります。学校ではその基本を身に付けられるよう、勉強や部活動指導を行っております。保護者の皆様にも、一層の学校へのご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げ、お祝いの言葉といたします。
12:00
2017/01/19

「質」とは「品質」のこと

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 昨日(1月18日)、真岡市小中学校校長会がありました。改めて、平成29年の年頭所感について話しました。そして、その中で述べた「質」について、私の考えを次のように話しました。

 平成29年の年頭所感では、今年は「質」にこだわり質的充実を目指して、「授業の質を高める」「教職員の質を高める」「教育委員会事務局の質を高める」「事業の質を高める」の4点を挙げました。
 この「質」とは「品質」のことを意味しています。手元の辞書で「質」を引くと、「その物を形成している物質の可否。良し悪しからみた品物の性質」(旺文社国語辞典)とあります。良し悪しからみた品物の性質とは品質のことであって、冒頭の4つのことにも相通じます。
 例えば、真岡特産の苺の「質を高める」というのであれば、「品質を良くする」ことですから、より甘くておいしくする、より色つやを良くする、より大きく形良くする、などが挙げられます。これらは苺を買ってくれる消費者から求められることです。つまり、「質を高める」というのは、対象となる相手があって、相手が求めていることに対して、より近付き、あるいはそれ以上のことをすることと言えます。
 このように捉えますと、「教職員の質を高める」というのであれば、対象となる相手はもちろん児童生徒です。したがって、児童生徒の求める分かる授業を追究し授業力を高めること(これは「授業の質を高める」ことでもあります)や、児童・生徒指導、学級経営等における実践的指導力を高めることとなります。これらについては、教育委員会としても研修等で積極的に教職員の資質能力の向上を図っていきたいと思っています。学校におきましても、OJTや校内研修の充実に努めていただくとともに、教職員自らの自己研修の啓発もお願いします。
 また、対象となる相手は児童生徒だけではなく、保護者や地域の方もそれに当たります。これらの方々には誠意ある対応が何よりも大切になります。言うまでもありませんが、学校での教育は、学校への信頼があってはじめて成り立ちます。ですから、学校は不誠実だと思われては困りますし、万が一教職員の軽率な言動があれば、学校の信頼は一瞬にして失われてしまいます。これはまさに教職員の質の問題と言うことができ、こういったことのないよう教職員の質を高めていくことが大切です。そのためにも再度言わせていただきますが、昨年4月当初に教職員の信条として掲げた「誠意・愛情・実力・根気」を今一度確認していただき、「教職員の質を高める」ことに努めていただきたいと思います。
14:15
2017/01/01

新年明けましておめでとうございます

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  新年明けましておめでとうございます。酉
   平成29年がスタートしました。今年の干支は酉です。「酉」という文字は、酒を醸す器の象形文字だそうで、収穫した作物から酒を抽出することや作物が収穫できる状態を表すことから「実る」という意味があるそうです。この「酉」の文字が示すように、平成29年が実り多い充実した一年となりますようご祈念申し上げます。
   本市教育におきましても、実り多い充実した教育活動が展開できるよう、今年は「質」にこだわり、質的充実を目指したいと考えております。   といいますのは、本市においては、学校教育をはじめ、生涯学習、文化芸術、スポーツ関係等々における教育資源や教育環境はほぼ整っており、他と比べても遜色ありません。それらを余すところなく活用し、一層の教育効果を上げることが本市教育の充実・発展には不可欠と考えております。質的充実とはそのためであって、今年は次の4つのことについて全力で取り組んで参りたいと思っております。
(1)  授業の質を高めます
   将来を担う子供たちに確かな学力を身に付けさせることは、学校の役目であり責任をもって行わなければなりません。そのためには授業の充実が何よりも大切であって、子供にとって分かる授業はもちろんのこと、「分かる・できる・定着する」まで責任をもって学習指導を行うことが必要です。学校ではこのようなことを踏まえ、教師一人一人の授業力の向上を目指し、定期的に授業研究会を行うなど積極的に授業研究に取り組んでおります。教育委員会としてもそれらの取組を一層支援し、教師一人一人の授業の質を高めて参ります。
(2)  教職員の質を高めます
  「あらゆる教育論は突き詰めていけば教師論に行き着く」と言われるように、教育は何といってもその直接の担い手である教師にかかっています。また、教職員の大量退職・大量採用の時代を迎え世代交代が進んでおり、ミドルリーダーの育成や若手教師の資質能力の向上が課題となっております。そのため、教育委員会としては独自の研修を立ち上げ、教職員研修の充実を図って参ります。また、各学校のOJTによる人材育成の取組への支援や、新たな2~5年目教員への支援事業を通して、教職員の質を高めて参ります。
(3)  教育委員会事務局の質を高めます
    何を隠そう私たち教育委員会事務局としても、その質を高めていかなければなりません。教育委員会事務局には、学校教育課、生涯学習課、文化課、スポーツ振興課、給食センター、自然教育センター、科学教育センターがありますが、職員誰もが本市教育行政を司るという責任と自覚、そして高い課題意識をもって業務を遂行できるよう質を高めて参ります。特に、昨年4月には学校教育課指導係が組織され、指導主事6人が配置されました。学校教育を最前線で支援する市教委の指導主事には、高い専門性と積極果敢な機動性が要求されますので、それらを踏まえた資質能力の向上を図って参ります。
(4)  事業の質を高めます
   そして何よりも各種事業の質を高めて参ります。本年も各課において様々な事業を実施しますので、それらが参加者の期待に応え満足されるよう質的充実を図って参ります。中でも、自然教育センターや科学教育センターは本市特有の教育施設であり、不断に目的・内容・方法等の見直しを図り、より教育的効果が上がるよう努めて参ります。
10:00
2016/12/19

おや、おかしいぞ、なんとかしなければ・・・

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 福島第1原発事故で、福島県から横浜市に自主避難してきた中学1年の男子生徒がいじめを受けていた問題で、学校や市教委の対応の甘さや危機意識の薄さが問題視されています。
   この生徒は小学生のときに避難してきたそうですが、いじめはその直後から起こっています。複数の同級生から、名前に「菌」を付けてバイキン呼ばわりされたり、「放射能がうつる」などとからかわれたりしています。また、「賠償金あるだろ」などと言われ、ゲームセンターでの遊び代や食事代等の金銭を同級生から強請されています。しかもその額が法外で、1回5万~10万円、総額にして150万円にも上るというのです。これを知った親は、学校と市教委に相談しましたが、学校は「重大事態」と捉えず、市教委は学校へ介入できないと応じなかったということです。
 いじめの問題ではこれまでも、学校や教育委員会の「事なかれ主義」というか、危機感のなさがたびたび指摘されてきました。しかし、改善には至っておらず、今回も同じような事案が発生してしまいました。
   では、こういったことが繰り返されるのはどこに問題があるのでしょうか。
  いくつか考えられますが、私は特に「おや、おかしいぞ」と感じる気持ち、つまり「感覚」に問題があると思います。今回のいじめの件で言えば、小学生の間で万単位の金銭のやりとりがあったわけですから、「おや、おかしいぞ」と感じてしかるべきです。いかなる理由があったとしても、小学生が何万円ものお金を扱うこと自体、おかしいと感じなければいけないのです。
 そして、おかしいと感じたならば、次に「なんとかしなければ・・・」という気持ち、つまり「意識」の問題です。この意識さえあれば、被害者と加害者、そして、それぞれの保護者に対しても真剣に向き合い、解決に向けて誠心誠意対処することができるはずです。
    学校では、いじめに限らず様々な問題が発生します。それらの問題を早期に発見し、適切に対応することが求められます。そのためには、全ての教職員が「おや、おかしいぞ」という感覚、そして「なんとかしなければ・・・」という意識を常にもっていることが大切です。いや、教職員だけでなく子供たちにも、「おや、おかしいぞ、なんとかしなければ・・・」という鋭い感覚と強い意識を植え付けなければなりません。そのためにも、教師自身が自らの感覚を磨き、意識を高めることが必要なのです。
16:57
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