学校の様子

朝会

2月4日(月)
「鍵山秀三郎」
 鍵山さんが29才のとき(1962年)に、イエローハットという会社を作りました。その当時の日本は、「高度経済成長期」で、ものすごい人手不足でした。だから、イエローハットのような小さい会社には、新卒の人は入社してくれず、入社するのは、転職を繰り返すことで、辛い経験をした人たちばかりでした。「この人たちの荒れた心を、どうやって穏やかにすればよいか」を考えた結果、働く環境をきれいにすることが一番良い方法だと思い、店を徹底的にきれいにしました。その頃のカー用品の店は、「汚い」が当たり前で、店をきれいにすることは誰も考えませんでした。逆に、社員からは、店をキレイにすることへの反発を受けましたが、鍵山さんは「掃除をする」という方針を変えないで、毎日一人で掃除を続けました。
 会社ができて10年ぐらい経った頃、ある変化が起きました。社員が自主的に掃除をしたり、車を洗ったりするようになったのです。さらに10年が経った頃には、ほとんどの社員が朝早くから車を洗って、会社と近くの道路を掃除するようになりました。そして、さらに10年後には、他の会社から「掃除のやり方を教えて欲しい」と訪ねてくるようになったり、マスコミが取材に来るようになりました。そのことがお客への信頼につながり、「あの会社は社員の態度や言葉遣いが良く、しかも誠実だ」と評価されるようになり、会社が成功しました。鍵山さんは、掃除のような平凡なことでも、徹底的にやることがとても大切であることを知りました