登高の学び舎

校長室から

「人は人によって磨かれる」

 今年度は、8月17日(月)から2学期がスタートしました。全国的に新型コロナウイルス感染の収束が見通せない中ですが、感染防止に最善を尽くし、子どもたちにとって実り多い学期となるよう、職員一丸となって指導・支援してまいります。

 さて、「人は人によって磨かれる」という言葉があります。一人ではできなかったことも、友達と学び合い、励まし合って取り組むことにより、できるようになっていきます。子どもたちは、互いに関わり、影響を受け合いながら成長していきます。

 また、集団で生活する中では、互いに我慢しなければならないこともあります。例えば、昼休みに学級のみんなで遊ぶときに、様々な意見の中から何で遊ぶのかを決めなければなりません。このような活動から、自分のためだけでなく、みんなのために力を合わせて頑張り、一人では味わえなかった充実感や喜びを味わうことができるでしょう。他者のことを考えて行動する仲間意識も育まれていきます。

 そして、家庭や地域の方々との関わりが、子どもたちに大切なものを与えてくださいます。自分が大切にされていることによる人への信頼感、守られていることによる安心感や自尊心、‥‥それは、将来たくましく生きていくための柱になるものです。

 子どもたちは、人との関わりによって磨かれ、成長していきます。これからも、学校・家庭・地域が一体となり、子どもたちの成長を温かく支えていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

(学校だより9月号)

 

「子どもたちの『今』を大切に」

 6月から本格的に学校が再開し、子どもたちも学校生活のペースを取り戻し、活気が高まりました。このような中、手洗いや消毒、3密を避けるなどの感染防止対策と、学校本来の教育活動との両立を図っていかなければなりません。子どもたちにとって一度しかない「大切な今」、学力の保障とともに、大切な思い出をしっかり作ってあげたいと思います。 

 詩人 坂村 真民さんの「二度とない人生だから」という詩があります。

  「二度とない人生だから」(※抜粋)

 二度とない人生だから 一輪の花にも 無限の愛をそそいでゆこう
 一羽の鳥の声にも 無心の耳をかたむけてゆこう

 二度とない人生だから まず一番身近な者たちに できるだけのことをしよう
 貧しいけれど こころ豊かに接してゆこう

 新型コロナウイルス感染防止のため、従来行ってきた学校行事等も、そのまま実施することが困難な部分もあります。そのため、形を変えての実施や、中には中止しなければならないものもあります。しかし、子どもたちには一度しかない「大切な今」です。この詩に込められている気持ちのように、現状の中で最善を尽くしていきたいと思います。保護者の皆様、地域の皆様には、どうぞ御理解と御協力をお願いいたします。

 8月1日から16日間の夏休みになります。新型コロナウイルス感染防止、交通事故や水の事故の防止など、健康・安全を第一に、有意義に過ごせますようお願いいたします。2学期の始業式の日に、元気な子どもたちに会えることを職員一同願っています。

(学校だより7月号)

「子どもたちを交通事故から守るために」

 新年度が本格的にスタートし、約1か月が過ぎました。特に毎日の登下校では、交通指導員の方々、スクールガード・保護者の皆様には、児童を交通事故から守るために、厚い御支援をいただき感謝申し上げます。登校班も新しくなり、登下校に慣れていない1年生を迎え、交通安全の確保は極めて重要です。警察庁(平成31年3月)によると、歩行中の小学生の交通事故の特徴として、次のことが挙げられています。 

○ 状態別では、歩行中の事故が最も多い。(過去5年合計で約6割を占める。)

○ 小学校1年生の歩行中の死傷者数は、6年生の約3.6倍。※死傷者数は、死亡者数と重傷者数の合計(学年が低いほど歩行中の割合が高く、学年が高くなると自転車乗用中の割合が高くなる。)

○ 1年生の事故が特に多い月は、5月(下校中及び私用)と日没が早くなる10月。

○ 歩行中の死傷者の約4割は、飛び出しが原因。(小学生に違反がない交通事故も約3割。)

 歩行中の交通事故は「横断中」に多く起こっています。安全に道路を横断できるようにするために、横断する前に、「必ず立ち止まる」「右左をよく見る」「車が止まっているのを確認する」ことなどを、御家庭でもお子様と確認ください。そして、特に低学年は、通学路や公園などお子様の行動範囲を一緒に歩きながら、交通ルールや安全な歩き方を身に付けさせてほしいと思います。

 これからも、学校・家庭・地域が一丸となって、子どもたちを交通事故から守っていきたいと思います。御協力をよろしくお願いいたします。

(学校だより6月号) 

「困難を乗り越えて」

 今、昨年9月14日(土)に実施した運動会が思い出されます。2学期が始まって運動会までの日が少なく、しかも台風15号に伴う一斉休校のため、貴重な練習日も更に少なくなりました。また、気温の高い日もあり、校庭での練習を控えることがありました。そして迎えた運動会。「どこまで演技ができるだろうか」・・・・頭をよぎりました。しかし、そんな心配を払拭するように、子どもたちは見事な演技を見せてくれました。実施までに様々な困難があった中、子どもたちの立派な姿に涙が出るような感動を覚えました。そして、真岡小学校の底力を強く感じました。
 困難を乗り越えるたくましい真岡小学校の子どもたち、そして、それを力強く支えてくださったPTA・保護者の皆様、地域の皆様のすばらしさを改めて感じました。本校職員も、全力で指導・準備に取り組みました。これらが子どもたちの活躍になり、真岡小学校の底力であると思いました。これは、脈々と受け継がれてきた本校の良き伝統であると考えます。

 新型コロナウイルス感染症の拡大により、今までに経験のない状況が続いています。学校も5月末まで臨時休校となり、保護者の皆様には大変御苦労をおかけしています。学校として、再開に向けて力を尽くしていきたいと思います。
 困難を乗り越えてこそ得られる貴重なものがあります。これからも、みんなで力を合わせて乗り越えていく真岡小学校の底力を見せていきたいと思います。保護者・地域の皆様、どうぞ御支援と御協力をよろしくお願いいたします。

(学校だより5月号)

「子どもたちの健康・安全の確保を第一に」

子どもたちの健康・安全の確保を第一に

 新型コロナウイルス感染の拡大防止のため、臨時休校が続いています。一日も早く収束し、子どもたちと安心して教育活動ができることを切に願っています。学校においても、子どもたちの健康・安全の確保に最善を尽くしていきます。保護者の皆様、地域の皆様、御支援・御協力をよろしくお願いいたします。

 

建学の精神「登高(とうこう)」を大切に引き継いで

 校庭に春の息吹があふれる中、新1年生101名を迎え、全校生632名で令和2年度がスタートしました。本校は真岡城跡に建てられた、創立146年を迎える歴史と伝統ある学校です。本校の歴史の中には、登高学舎として開校以来、「登高精神」が生き続けています。登高精神とは、「先ず身近なところからはじめ、より高いところを目指して努力を続ける。」という精神です。先人の方々が本校に託した思いは、この「登高」の言葉に込められています。先人の方々の思いを大切に引き継ぎ、子どもたちには、「より高い目標に向かって努力し続ける」、そういう心を育てていきたいと思います。

 下記は、本年度の基本方針です。子どもたちのために誠心誠意、努力してまいります。

【令和2年度基本方針】

1 基礎的・基本的な内容の確実な定着、主体的に取り組む授業の充実。(確かな学力)

2 運動に親しみ、健康でたくましく生きる児童の育成(健康安全・体力)

3 いじめを起こさない学年・学級経営の充実、豊かな心の育成(いじめ防止・豊かな心)

4 保護者や地域の方々・関係機関との協力、開かれた学校づくり(開かれた学校)

5 児童や保護者との信頼関係、教育に対する熱意と行動力のある教職員(信頼される教職員)

 (学校だより4月号)

 

入学式「校長のことば」より

 101名の新入生の皆さん、御入学おめでとうございます。皆さんは今日から、この真岡小学校の1年生です。どの子も、みんないい顔いい姿勢で、とても立派です。先生方や上級生のお兄さん・お姉さん、そして、教室も校庭も、真岡小学校の全部が皆さんの入学を待っていました。

 新入生の皆さんの御入学に、「3つの花」を贈りたいと思います。これは、皆さんに大切にしてほしい「3つの花」です。
 1つ目の花は、「赤い花」です。これは、「やさしい心」の花です。友達にやさしくして、たくさん友達をつくってください。
 2つ目は、「黄色い花」です。これは、「がんばる心」の花です。小学校では、国語や算数、体育など、いろいろな勉強をします。一つ一つがんばって、力を伸ばしていきましょう。
 3つ目は、「オレンジ色の花」です。これは、「あんぜん」の花です。学校への行き帰りなど、車に気をつけて、交通事故には絶対に遭わないようにしてください。
 今日から、この「3つの花」を大切にして、真岡小学校の立派な1年生になってください。

 保護者の皆様に申し上げます。お子様の御入学、誠におめでとうございます。今日まで、愛情深く育んでこられましたお子様の晴れの姿に、感慨もひとしおのことと存じます。本校の「建学の精神」であります「登高」の言葉は、「より高い自分を目指し、意欲的に取り組む児童の育成」を目指しています。大切なお子様をお預かりし、職員一同、心を込めて一人一人の心豊かなたくましい成長を目指してまいります。どうぞ、本校教育への御理解と御協力をよろしくお願いいたします。

 結びに、御出席いただきました保護者の皆様、そして、今日の日を御一緒に見守りお祝いしてくださっている御来賓の皆様、地域の皆様に深く感謝申し上げまして式辞といたします。

                      (入学式「校長のことば」より抜粋)

 

「保護者・地域の皆様の御協力に感謝申し上げます」

 新型コロナウイルス感染症対策のため、3月3日(火)から臨時休校となりました。その間、3月16日(月)の全校登校日に、子どもたちの様子を確認するとともに、通知表をお渡ししました。校庭や校舎に子どもたちの元気な声が響き、学校に活気が戻りました。そして、3月19日(木)には、6年生児童・保護者・本校職員の参加によります卒業式を実施しました。臨時休校中の卒業式となりましたが、子どもたちはしっかりとした態度で臨み、感動あふれる式となりました。卒業生の今後の活躍を心から願っています。

 休校中のお子様の健康状況等につきまして、電話やメール等で確認させていただきます。また、現在の学年で未学習の内容は、次年度の担任や教科担当指導者との引き継ぎを行い、4月の授業開始時から指導します。学習した内容を振り返るプリントなども配布しましたので、家庭学習で活用してください。保護者の皆様には大変お世話になります。健康・安全を第一に過ごされるとともに、お子様のことで何か御相談等がある場合には、学校まで御連絡ください。

 「親思う心にまさる親心」(吉田松陰)という言葉があります。これは、子が親を思う心よりも、子を思いやる親の気持ちの方がはるかに深いということを教えています。子どもの心豊かな成長は、家庭の深い慈愛によって支えられています。学校も、保護者の皆様と気持ちを同じにして、大切なお子様の成長をしっかり支えていきたいと思います。そして、今、感染拡大を抑制するための重要な時期に、様々な困難を力を合わせて乗り越えていきたいと思います。
 最後になりますが、保護者の皆様、地域の皆様には、本校の教育活動に多大なる御支援、御協力をいただいておりますことに深く感謝申し上げます。お陰様で、子どもたちは明るく元気に学校生活を送ることができました。今後とも、職員一同頑張ってまいります。御支援、御協力をよろしくお願いいたします。

(学校だより3月号)

全職員から卒業生へのはなむけの言葉

卒業式「校長のことば」より

 卒業証書を手にされた123名の卒業生の皆さん、御卒業おめでとうございます。皆さんが手にしている卒業証書は、小学校での6年間の課程が修了したという大切な証です。
 今、卒業生の皆さんの活躍が、鮮やかによみがえります。修学旅行や陸上大会、運動会や児童会行事‥‥、皆さんが最上級生として見せてくれた勇姿を、どれほど誇りに思ったことでしょう。毎日の清掃や登校班‥‥、下級生の面倒を優しく見ながら活動する姿を、どれほ頼もしく思ったことでしょう。皆さんは、真岡小学校145年の歴史に、大きな一ページを刻んでくれました。大変立派でした。

 卒業生の皆さんは、今、人生の中で最も多くのことを学ぶ時期にいます。それは「勉強」であり、「友達と友情を深めること」、そして、「時に困難を乗り越えること」です。このようなことを学んでいくために、「心をいつも上向きに」ということをお話しします。
 皆さんの心の中には、心のコップがあります。このコップが上を向いているときと下を向いているときでは、心の働きが違います。心が上向きならば、周りの方が教えてくださることがたくさん心のコップに蓄えられていきます。しかし、下向きだとせっかくの教えが蓄えられません。「上向きである」というのは、「素直で一生懸命である」ということです。皆さんは、一人一人自分にしかないすばらしい力をもっています。これからもしっかり心を上向きにして、素直に一生懸命学び、力を伸ばしていってください。

 さて、今、手元に皆さんが家族への思いを記した「日本一短い手紙」の冊子があります。今日、この卒業の日に御家族の皆様にお届けしました。誰よりも皆さんを心配し、大切に育ててくれた家族への思い‥‥。皆さんがその思いを記したときに、私も担任の先生方と共に、皆さん一人一人からその思いを聞きました。普段はなかなか言えない、でも、本当はいつも心に思っている皆さんの思いに感動し、涙が出る思いがありました。この冊子にある一つ一つの言葉は、皆さんの美しい心を映しています。これからも、この美しい心を大切にしてください。

 保護者の皆様に申し上げます。お子様の御卒業、誠におめでとうございます。大切に育んでこられた日々、数々の御心労を思うとき、本日、立派に卒業を迎えられたお子様の姿に感慨もひとしおのことと存じます。お子様が立派に活躍されることを、職員一同、心から願っております。この6年間、本校の教育活動に厚い御理解と御協力をいただきましたことに、心からお礼申し上げます。
 結びに、卒業生の皆さんの前途に幸多きことを心からお祈り申し上げ、校長のことばといたします。

(卒業式「校長のことば」より抜粋)

「『ありがとう』の気持ちを大切に」

 月日の過ぎるのは早いもので、2月ももう少しで終わり、3月を迎えようとしています。2月14日(金)には、今年度最後の授業参観・保護者会(1年生から5年生)を実施しました。お忙しい中、多くの保護者の皆様に御参加いただきまして、誠にありがとうございました。また、引き続き行いましたPTA合同委員会及び総務委員会も、本年度の振り返りなど大変お世話になりました。

 さて、登校する子どもたちと挨拶を交わしていると、登校班の班長や副班長が、低学年を気遣いながら歩いている様子を見ます。低学年の面倒をみる高学年に、頼もしさを感じます。そして、毎日、交通指導員の方々やスクールガードの方々をはじめ、地域の皆様に見守られながら子どもたちは安全に登下校しています。子どもたちには、安心して立派に成長できるように、多くの人たちが関わっていることを感じ取らせたいと思っています。
 そして、3月19日(木)は卒業式です。6年生は、6年間のまとめと中学校への進級に向けての準備を頑張っています。1月27日(月)には、親子レクリエーションとしてフォトフレーム作りをし、親子で給食を食べた後、中学校入学説明会に参加しました。最高学年として、立派に活躍してくれた6年生にとって、思い出に残る卒業式にしたいと思います。また、1年生から5年生も、それぞれ次の学年への進級に向けて最後のまとめを頑張っています。この1年間に、一人一人たくましく成長しました。期待をもって進級できるようにしたいと思います。

 進学や進級につながる大切な節目の時、たくさんの「ありがとう」の気持ちを大切にしたいと思います。お世話になっている方や深い愛情を注いでくれる家族、そして一緒に活動してきた友達など、自分の成長を支えてくれた多くの人への感謝の気持ちを高めたいと思います。

 うがいや手洗い等に気を配り、インフルエンザが流行しないように気を付けたいと思います。そして、最後のまとめをしっかりできるよう職員一同頑張ってまいります。保護者の皆様には今後とも御支援、御協力をよろしくお願いいたします。

(学校だより2月号)

6年生を送る会6年生を送る会

「節目の3学期~感動との出会いを大切に」

 令和2年がスタートしました。子どもたちは目標を立て、気持ちを新たにして学校生活を送っています。3学期は、進級・進学に備える大切な節目となる学期です。1年間の総まとめにしっかり取り組み、目標を高くもって新年度が迎えられるようにしていきたいと思います。

 さて、人間の脳にとって、「感動すること」はとてもよい影響を与えるそうです。脳科学者の茂木健一郎さんは、著書「感動する脳」の中で、次のように述べています。

 「感動」は脳を進化させます。感動があればあるほど、感動の階段を登れば登るほど、人生は変えることができます。自分の脳を変えることができるということになるのです。

 例えば、今、1年生がチューリップの球根を毎日観察したり、水やりなどを頑張ったりしていますが、4月に花が咲いたときには大きな感動があることでしょう。そして、その感動の経験は大切に記憶され、その後の生活に生かされる貴重な宝物になると思います。時には失敗しながらもそれを乗り越え、感動の経験を重ねることで子どもの脳は育っていくそうです。

 日々の生活や学習における初めての経験など、子どもたちは多くの感動に出会います。読み聞かせや長なわ跳びの記録挑戦にも感動があります。そして、3学期は卒業や進学・進級の感動も味わいます。また、今年は東京オリンピック・パラリンピック競技大会が開催され、たくさんの感動を与えてくれることと思います。このような一つ一つの感動を大切にしていきたいと思います。

 令和2年も、職員一同、子どもたちのために誠心誠意、努力してまいります。本年も保護者の皆様、地域の皆様の御理解と御協力を、どうぞよろしくお願いいたします。

(学校だより1月号)

図書ボランティアの皆様による読み聞かせ