校長室から

5月講話

                 『部活動への期待!』 『SDGsとは?』

 今日の全校朝会では、皆さんに2つのことを話します。
 1つめは、今週金曜日から行われる郡市春季各種大会のことです。昨年度は、春季・総体・新人大会と全部が中止となり、残念な思いをした年ではなかったでしょうか。野球部、サッカー部、バレー部、卓球部の皆さん、金曜日からの試合では、ぜひ強い気持ちで試合に臨み、チーム・個人の目標を達成してほしいと思います。また、吹奏楽部の皆さんは学校に残りますが、夏のコンクールに向けて毎日の練習に励んでください。
 さて、皆さんに問います。「試合って何でするんですか・・・?」「優勝するため」「勝って喜びを分かち合うため」など考えれば、もっとたくさんあるかと思います。
 私は、この問いに対し「トレーニング(練習)をするため」と答えます。私は31年間、中学生にサッカーを指導してきました。その間、現在J2の栃木SCが日本フットボールリーグに加盟した時から3年間、監督をしていました。監督になる前のコーチ時代に、日本サッカー協会の指導者A級ライセンスを受講した時に「MーTーMメゾット」という理論、実践の講習がありました。簡単に言うと、Mはマッチ(試合)ーTはトレーニング(練習)ーMはマッチ(試合)を指す言葉で、試合をしてチーム・個人に足りないもの課題は何かを分析し、練習で改善点を確認・修正して、修正したことが次の試合で生かせたか、そしてまた新たな課題を見付けることです。これを何度も繰り返すことで、チーム・個人の成長につながるという理論です。これはサッカーだけでなく、学習はもとより人生設計においても重要なシステムだと思います。
 冒頭で言った「チーム・個人の目標を達成してほしい」とは、この春季大会でチーム、個人の足りないもの・課題は何かを探してもらいたいということです。

 2つ目は、「物中SDGs」についてです。本日の4校時の全校総合の時間に、髙田先生から説明があります。進め方については4校時の全体総合でしっかり話を聞いてください。
 今、世界では宗教や民族の対立等が絶えず戦争や紛争、気候変動や生物多様性の喪失、海洋問題など顕在化する環境問題、台風・大雨、地震・津波とこれらの自然災害により、私たちは今、脅威にさらされているのが現状です。
 世界を変えるための17の目標(持続可能な開発目標SDGs)ができる以前は、「ミレニアム開発目標(MDGs)」といい、貧困・食料・健康と福祉・教育・ジェンダー平等・水とトイレの6つの目標が掲げられ、とくに発展途上国向けの目標からスタートしました。
 しかし、時を追うごとに地球的、地域的なレベルで人類の生存を脅かす環境問題や経済、社会面での諸課題の原因及び影響が、途上国のみならず先進国とも関わりが深いことから世界全体が協働して克服すべきものとの認識が共有され、先進国にも関わりの深い11の新たな目標(エネルギー、経済成長、産業と技術革新、不平等、まちづくり、持続可能な生産と消費、気候変動、海の豊かさ、陸の豊かさ、平和と公正、パートナーシップ)を加え、SDGsの誕生となりました。
 本年度の合い言葉「物中SDGs」宣言。サブテーマの「~世界の人々と同じ視野、考えを共有し、国際社会に貢献できる人を目指して~」の実現化を図るため、第1ステージとして「今、できること!」を、皆さん一人一人が、17の持続可能な開発目標の中から、自分が今できることで研究を深めていきたい内容を選択し、総合的な学習の時間や生徒会各種委員会等で、問題を解決するためにはどのような取組が必要であるか。各人が自らの問題として主体的に捉え、身近なところから取り組むことで、それらの問題の解決につながる新たな価値観や行動を身に付けられることと思います。
 それが本校の目指す生徒像「未来を切り拓く学力・人間力を身に付け、ふるさと物部に貢献できる生徒」につながることを願っています。私を含め先生方も一緒に学んで行きます。頑張りましょう。