校長室から

12月の朝会 校長講話〈豊かな心:心やさしく〉

12月4日~10日は「人権週間」です。そこで、「人権について考える」という
テーマで話をしました。
 
20世紀は2つの世界大戦があり、人権侵害、人権抑圧が横行しました。
そこで、国際連合では、1948(昭和23)年12月10日に世界人権宣言※
採択しました
。※世界における自由、正義及び平和の基礎である基本的人権を
確保するため、全ての人民と全ての国とが達成すべき基準
今年は世界人権宣言70周年
1950(昭和25)年12月10日を「世界人権デー」と定めた。

日本では「人権週間」は12/4(火)~10日(月)
日本国憲法第13条 ・・・・・・・生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利に
  ついては、公共の福祉に反しない(正しく、自分のため、みんなのために)限り、
  立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。
○社会には様々な人権問題がある
   最近で言えば、医学部入試で女子が不利になっていたこと・・・
 栃木県人権施策推進基本計画から
   女性 子ども 高齢者 障がい者 アイヌの人々 外国人 ・・・
☆学校、学級ではどうか、考えてみよう。

○なぜ差別が? 固定観念  偏見 差別 これらの意識を人はもっている
  固定観念で考えてしまう話を紹介し、固定観念が自分にもあることを実感しても
  らいました。
○日本とトルコの思いやりの連鎖について紹介しました。
1890(明治23)年 トルコの軍艦エルトゥールル号が和歌山県串本町沖で遭難 
   500名以上の犠牲者
   串本町の住民が自分たちのために蓄えた食料を提供し、救護。
   69名を救出  和歌山県知事から明治天皇に言上され、日本の
   軍艦でトルコに送還
  95年後
1985(昭和60)年 イラン・イラク戦争の最中 イラクのサダム・フセインが
   「今から48時間後、イラン上空を飛ぶすべての飛行機を撃ち落とす」と、
   発信。
   イランには日本企業やその家族が住み、大慌て。テヘラン空港に向かうが、
   どの飛行機も満席。日本政府は救援機の早い決定できず。
   そこへ、2機の飛行機が到着。トルコ航空の飛行機だった。トルコ国民がいる
   にもかかわらず、日本人215名全員を乗せて、成田に向けて飛んだ。タイム
   リミットの1時間15分前だった。日本政府もマスコミも知らなかった。
   前・駐日トルコ大使の談
   「和歌山県沖のエルトゥールル号遭難事故に際し、串本町の人たちがして
   くださった献身的な救助活動を、今もトルコの人たちは忘れていません。
   私も小学生の頃、歴史教科書で学びました。トルコでは、子どもたちさえ、
   エルトゥールル号遭難のことを知っています。今の日本人が知らないだけ
   です。それで、テヘランで困っている日本人を助けようと、トルコ航空機が
   飛んだんですよ。」
  14年後
1999(平成11)年 トルコ大地震  先の215名が中心となって、日本中を
かけめぐり義援金を集め、トルコに送った。
  12年後
2011(平成23)年 東日本大震災 トルコから各国に先駆けて応援部隊と
義援金、チャリティーバザー品が届く。トルコ政府やトルコ関係の組織から
援助金。
2011(平成23)年 トルコ南東部大地震 日本政府及び日本各地のNPOや
ボランティア団体が復興支援。

 このように、人権を尊重し、助け助けられる学校・社会をつくっていきましょう。