日誌

誠意 愛情 実力 根気

 過日、熊本、大分で発生した大地震では甚大な被害が生じております。お亡くなりになった方々のご冥福をお祈りするとともに、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。そして、被災地の一日も早い復旧・復興をご祈念申し上げます。

 さて、あらゆる教育論は突き詰めていくと教師論に行き着くといわれています。つまり、教育の成否は、直接子供たちに関わる教師次第というわけです。そこで、本市の教職員の信条として「誠意・愛情・実力・根気」をお示しします。
   「誠意」とは、何事も誠意ある行動は教職員として人としての基本です。時には失敗や困難もあるでしょうが、誠意をもって対応することが大切
         です。
 「愛情」とは、子供への愛情は教職員にとって不可欠です。子供の心を開くには愛情をもって接することであり、いくつになっても愛情と情熱のあ
         る教職員でありたい と思います。
 「実力」とは、教職員としての実力がなければならないことはいうまでもありません。 特に教師にとっての実力とは、教科指導や児童・生徒指導、
         学級経営などの実践的な指導力です。自己研修等で積極的に研鑽し指導力を磨いてほしいと思います。
 「根気」とは、何事根気強さが大切です。特に教師業は根気強さを必要とします。学習にせよ、児童・生徒指導にせよ、手間暇かけて指導すること
         が求められます。ひたすら子供の成長を願い、根気強く指導・支援していくことが大切です。

 実はこの信条は、私が教師として初めて赴任した小山市立小山第三中学校の職員室に掲げられていたものです。当時、小山第三中学校はまだ開校2年目の学校で、現在では珍しく、3年生がいない1・2年生だけの変則的な学校でした。
 初代校長の稲葉乙彦先生が掲げたこの信条は、教職員の為すべきことをまさに簡潔明瞭に表しています。響きもよく、教師としての第一歩を踏み出した私にとって、新鮮でしかも鮮烈な印象を与えました。以来35年間、この言葉を胸に教師人生を歩んできました。
 私が教師になったのは昭和56年です。その後、時代は移り変わり「平成」となりましたが、いかに変わろうとも、教師としてこの言葉の重みは変わりません。むしろ、経験を積むごとに、その意味するところの深さを強く感じています。
 そして、36年目の今年4月、真岡市教育長を拝命しましたが、未来を担う子供たちを共に育てる教育者としての信条として、この言葉を共有していただければと思います。