日誌

合い言葉は集団を引っ張る

 先週の議会一般質問の中で、大瀧和弘議員から学力向上のための合い言葉について質問がありました。
  私も、合い言葉の必要性や重要性は十分に認識しており、「合い言葉は集団を引っ張る」と考えております。ですから、校長として赴任した市貝中では「がんばろう市貝 つくろう新しい市貝中」を、山前中では「きずこう!山中の新たな歴史」をそれぞれ掲げて学校経営を行いました。これら2つが全く異なる合い言葉となっているのは、学校経営上それぞれに深く重要な意味づけがあったからです。
  若干説明しますと、先ず市貝中の合い言葉「がんばろう市貝 つくろう新しい市貝中」ですが、当時の市貝中は、東日本大震災のため甚大な被害を受け非常に厳しい状況にありました。学校だけでなく、町全体も大きな被害を受けていましたので、「がんばろう市貝」の「市貝」には、市貝中だけでなく市貝町全体への思いも込めています。これに対して後半部を「市貝中」としたのは、新しい市貝中をつくるのは市貝中の生徒以外にはいない、生徒一人一人が自分たちの手で新生市貝中をつくる、という気概をもって学校生活を送ってほしいという強い願いを込めて掲げたものです。
 次に、山前中の「きずこう!山中の新たな歴史」ですが、歴史と伝統のある山前中での生活に満足するのではなく、更に向上する新たな1歩を踏み出してほしいという願いから、次の3つの意味を込めて掲げたものです。
   一つ目は、歴史は一人では築けませんから、「きずこう」には「みんなで」が含まれています。生徒、教職員、保護者、地域が一緒になって山前中の新たな歴史を築くことを願っています。
   二つ目は、 「新たな歴史」といっても、何か特別なことを成し遂げることではありません。先ずは一日一日を大切にすることです。授業を真剣に受ける、大きな声で元気に挨拶をする、掃除をしっかりやる、部活動に一生懸命に取り組む、家庭学習を毎日行う、などの日々の積み重ねが新たな歴史を刻みます。
   三つ目は、過去を振り返ると、山前中には素晴らしい歴史があります。どの生徒も、先輩に負けないよう、一生懸命に努力してほしいことを願っています。

もおかの心で伸びゆく心 
 合い言葉は短く簡潔に表現されていますが、このように思いや願いが凝縮されて込められています。
だからこそ力があり、強いメッセージ性があるのです。
 真岡市にも「もおかの心で伸びゆく子」という合い言葉があります。
   「も」は「もう一歩努力する心」
   「お」は「おもいやりの心」
   「か」は「感じ、かんがえ、学ぼうとする心」
   というものです。これは真岡市小中学校校長会と教頭会で作成していただきました。真岡市の子供たちの実態を踏まえ、健やかな成長を願って掲げられた、価値ある合い言葉です。この合い言葉は、各学校の各教室に掲示してありますので、先生方には大いに発信し活用していただきたいと思います。
   合い言葉は集団を引っ張ります。「もおかの心」が浸透し、日々の教育活動の原動力となることを願っています。