校長の部屋

校長の部屋

2学期終業式

本日、3校時に2学期の終業式を実施しました。蜜を避け、校庭での実施です。91日と長かった2学期ですが、その分、子供たちの成長を感じる2学期となりました。下記は、校長講話の内容です。


 8月17日から始まった、長い2学期が今日でおしまいです。91日間という長い2学期です。2学期を振り返ってみましょう。
 2学期始業式に、「2学期にがんばること」を皆さんに話しました。新型コロナウイルス感染症は、夏になったら少しは収まるんじゃないかと、期待していましたが収まることはありませんでした。そこで、新しい生活様式で日常を送るときに気にかけて欲しいこととして3つあげました。一つ目はやさしい心をもつです。二つ目は前を向く気持ちです。三つ目は楽しく工夫するです。この3つのお願いと一緒に2学期を振り返ります。
まず、一つ目の「やさしい心をもつ」です。世界中で感染者が増えて大変な中、日本もそして栃木県も、そしてこの真岡市もすでに52人の感染者が出ています。次の感染者は、校長先生かも知れません。児童の皆さんかも知れません。そんなときでも、感染した人をいたわる優しい心をもって欲しいと話しました。皆さんは、その優しさで友達や下級生と接していました。6年生の修学旅行や1~5年生の遠足でのグループ行動などでは、その優しさが大いに表れていました。
 次に、二つ目と三つ目の「前を向く気持ち」と「楽しく工夫する。」です。コロナ感染症の影響で、2学期も1学期に続いて、いろいろなことをがまんしてきました。そんな中でも、「どうしたら学校生活を楽しく過ごせるかな」とか「こうすればもっとみんな喜ぶぞ」と、前を向いていろいろ工夫してきましたね。それが一番伝わったのは、運動会です。安全のために種目を減らし、時間を短縮して、応援も声を出さないように。と、様々な制限が決まりました。それでも、皆さんは高学年を中心にどうやったら思い出に残る運動会にできるかについて、考えを出し合いながら前向きに工夫しました。それが、応援団の他、6年生全員参加の応援パフォーマンスであり、ペットボトルを使った応援盛り上げでした。団体種目もダンスも密にならないように工夫されました。特に、高学年のソーラン節は、気合いの声が出せない分、しっかり腰を落とし大きな動きで気合いをカバーしました。大漁旗もすばらしいアイデアでした。これらの取組は、新しい伝統になった気がします。
 ピンチはチャンスという言葉があります。今年の中村小はコロナウイルス感染症というピンチを、皆さんの優しさや楽しく工夫して前を向く気持ちで、中村小の新しい伝統が生まれるというチャンスに変えました。本当にありがとう。
 さあ、明日から冬休みです。お正月があります。「1年の計は元旦にあり」という言葉を聞いたことがあると思います。どんな一年にしたいかを考えること、一年の抱負を考えることが大切なのです。それを一月一日に行うことがいいのです。しっかりとした抱負をたて、3学期の最初に聞けることを楽しみにしています。
 それでは、楽しい冬休みを。1月8日に、元気に会いましょう。

第2学期始業式

 8月17日、例年でしたらお盆が明けて、夏休みも後半に入ろうという頃です。しかし、今年は、年度初めの緊急事態宣言を受けて、4・5月のほとんどが休校となってしまいました。子供たちの学力の保障するために、夏休みを大幅にカットして、本日2学期の始業式を迎えました。

 現在、コロナウイルス感染症は第2波といえる状況で、感染拡大の一途をたどっています。真岡市においても感染者が毎日のように発表され、市からは厳重注意報が発令されました。そのような中、始業式の校長講話では、次の3つのキーワード心掛けて過ごすよう話しかけました。

①やさしい心 ②前を向く気持ち ③楽しんで工夫する です。

 真岡市の感染者の中には、経路不明者も多くこの状況では、市中感染が起きている可能性を否定できません。いつ、本校の児童や教職員、保護者や家族が感染してもおかしくありません。感染者が出ると、学校休校、行事の変更や中止、外出自粛等様々な制限が出てきます。そこで心配されるのが、感染者に対する誹謗中傷、差別的な発言等、人権を無視した言動です。

 感染防止策をしっかり行っていても、絶対感染しないとは言えません。それは誰でも感染する可能性があるということです。そんな時、感染してつらい思いをしている人に対して、どのように接するかが大切になります。その人の気持ちに寄り添い、やさしい気持ちで接し、起きてしまった状況を悲観したり他のせいにして自分を慰めたりせず、どうしたらこれから良い方向に向くかと前向きに考え、みんなで知恵を出し合いながら工夫することを楽しんで取り組めたら、きっとみんなが笑顔で過ごすことができると訴えました。

 コロナ禍の現在の状況は誰もがピンチだと思います。でも、この時期だからこそ、他に対する思いやりの心や、生活の仕方を工夫する知恵を身に付けるチャンスだと思います。子供たちが一つ一つの困難をたくましく乗り越える、強くて優しい心を育めるよう、教職員一同しっかりとサポートしていきたいと思います。保護者の皆様、地域の皆様、2学期もご理解ご協力のほど、よろしくお願いいたします。

 

当たり前のことが笑顔でできる小学生

「校長先生、いつもありがとうございます。」

休み時間のチャイムに気づかず、草刈り機で校庭の雑草を刈払いをしていました。小石が飛ぶと危険なので、子供たちの気配に、「しまった」と思いながら機械のスイッチを急いで切ると、中学年ぐらいの女の子が近寄ってきてかけてくれた言葉です。思わず気持ちがほっこりして、「こちらこそ、ありがとう。うれしいよ。」と答えました。と同時に、この子の家庭では「ありがとう」が自然に交わされているんだろうな、この子は幸せな毎日を過ごしているんだろうな、この子はクラスで明るさや優しさを友達に振りまいているんだろうな、と感じました。

今年度から、新学習指導要領が全面実施となり、学校教育では子供たちの「生きる力」の醸成に努めているところです。そのために学力向上はもちろん、その学びの基盤となる「自分と向き合う力」や「自分を高める力」、さらには「他者とつながる力」を育てなければなりません。これらは、個々の人間性や社会性になります。学力ではかることができない、でもとても大切な力です。我々は、将来子供たち一人一人が、幸せで豊かな人生が送れるように育てていかなければなりません。

女の子の言葉は、今の自分に幸せを感じ、他者の気持ちに寄り添って考え判断し、自然に出たのだと思います。人間性や社会性がすくすくと育っている証拠です。一つの例を挙げましたが、自分から笑顔で挨拶ができる子、世話になったら自然にお礼が言える子が中村小にはたくさんいます。芯は強くて、優しくて、思いやりに満ちた子供たちの、笑顔溢れる中村小を目指していきたいと思います。

学校再開

 全国をあげての新型コロナウイルス感染症拡大防止の取り組みの結果、一定の抑え込みができ、6月1日より通常の学校生活が再開されます。各ご家庭では、再開を喜ぶ半面、不安も多々あることと思います。

 真岡市では、先週から小中学校がそれぞれ足並みをそろえて、第一段階として分散登校を実施してきました。全体掲示板でも紹介したとおり、「新しい生活様式」に合わせて、学校でできうる感染防止策を行いながら学校生活を送っています。

 新型コロナウイルス感染症はまだまだ、未知の部分が多く、対策もこれで十分という目安はありません。それでも、国や世界の英知を集めて、感染リスクが0でない現状の中でも、日常の生活をどのように送るかのガイドラインが示されての学校再開となります。6月の通常登校になっても、感染防止策は徹底していきます。制限された環境の中で、子供たちの健全育成のために、各家庭と学校、地域が手を携えて前を向いていきたいと思います。

 6月1日を楽しみに待ちたいと思います。

校長紹介

 4月1日より、中村小学校長として着任いたしました、関本です。前任の大越校長先生には、4年間に渡り中村小学校のために、ご尽力をいただきました。

 大越校長は、「当たり前のことができる小学生」「思いやりと辛抱を大切にする子」「考えや思いを伝え合う子」を目指す児童像として、子供たちに分かりやすく繰り返し伝え、教職員一体となって、現在の明るく素直で元気な中村小学校を築かれました。

 私も、前校長の思いを受け継ぎ、さらにより良い中村小学校を目指して、子供たちに向き合いたいと思います。保護者の皆様、地域の方々には、今までと変わらぬご指導ご協力をお願いいたします。

                               令和2年4月1日 中村小学校長 関本 辰男