校長室から

2022年2月の記事一覧

2月の校長講話「鬼は外 福は内」

 

2月の朝会 講話 「鬼は外 福は内」

 7日の朝会では、次のようなお話をしました。少し難しかったかもしれませんので、御家庭でもフォローしていただけるとありがたいです。

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 先週3日の節分では、「鬼は外、福は内」と大声を出しながら豆まきをしたお家も多かったのではないでしょうか。今日は「鬼」と「福」について考えてみたいと思います。「鬼」というのは、自分や自分の身近で起こる嫌なこと、不運な事や災いなどの事を、そして「福」というのは、良いこと、幸せなこと、願いが叶うこと、などを意味します。つまり、「悪いことは外に行け」「良いことは内においで」という事です。

 ところで、今、中国北京では冬季オリンピックが開かれています。オリンピックという舞台でたくさんの「福」が見られること、とても楽しみです。

 アスリートは、自分の体、心、技術を、鬼のように徹底的に磨き上げます。来る日も来る日も練習に明け暮れ、極限まで自分を鍛え上げます。また、プレッシャーにも打ち勝てるように、心を鍛えるトレーニングもします。有名になればなるほど、応援されるだけでなく、誹謗中傷などもたくさん言われるので、常に心を整えるのも鬼のように大変です。しかし、選手たちには「目標」があります。だから鬼のような練習も、鬼のようなプレッシャーも、突き刺さるような批判の声も、時には怪我に苦しむ事も、前向きに受け止めようとするのです。つまり、体のトレーニングも、技術のトレーニングも、心のトレーニングも、鬼のように厳しいけれど、目標に向かう事で「鬼」を「福」に変えようと努力し、少しずつ「福」を増やしていくことで、自信を深めたり周りに感謝できるようになっていったりするのです。

 これは、オリンピック選手だけではなく、皆さんにも同じような事があります。例えば、漢字10個をノートに10回ずつ書いてくる宿題が出たとします。何も目標がなければ、ただ書くだけの面倒くさい宿題です。つまり「鬼」です。でも、次の日その10問の漢字テストがあるとすれば、「満点取る」という目標を立てて努力することができた時、それは「福」に変わります。満点が取れればそれも「福」になるし、満点が取れなくても、できなかった漢字が分かり、もう一度覚え直すことができるのだから、それも「福」になります。物事は、考えようによって「鬼」にも「福」にもなるのです。「鬼は外、福は内」というのは「物事を悪い方に考えることは心の外に出し、良い方に考えていくことで、福はどんどんやってくるよ」という解釈もできそうです。

 約2週間の冬のオリンピックでは、たくさんの「福」が見られるはずです。さらに、視点の当て方で、自分の周りにもたくさんの「福」が転がっているはずです。豆まきの時のようにたくさん撒かれる「福」を感じながら、自分自身の身近にある小さな「福」を増やしていきましょう。「福」が増えると自然に「顔晴る(がんばる)」人が増えていきます。皆さんの「顔晴る」姿を頼もしく思っています。

                                               校長

P.S 保護者の皆様も、日常に転がっている「福」を年の数だけ拾ってみてください。勿論、もっと拾ってもいいですが(^~^)