校長室から

2021年11月の記事一覧

コラム⑥ 登下校について考える

 小学生の毎日は、登校班での集団登校から始まります。この、登校班というのは多くの学びがあります。班長さんは、自分の班のメンバーを安全に学校まで連れてくる重要な責任を果たすために、安全確認をしながら班員を先導します。副班長さんは、最後尾に並び、班員に目が行き届くようにしながら、班員の安全を守っています。班員は、一番学年の低い児童に合わせたスピードで、それぞれの個性を理解し、尊重しながら、きちんと並んで安全に登校しようとしています。その行動には、それぞれが気を配ったり、我慢したり、折り合いを付けたりと、社会性の発達を促すことのできる大切な学びが詰まっています。また、雨の日も風の日も、暑い日も寒い日も、自分の力で登校することで、体力や忍耐力も着きます。

 いつも穏やかに登校できる日ばかりではありません。時には班の誰かが転んでしまったり、班の中でトラブルが起こったりすることもあります。それを、班員の力を駆使して解決していく、とても良い経験です。また、登校班をきっかけに保護者同士もつながることができます。

 交通指導員さんをはじめ、見守りボランティアやスクールガードの皆さん方は、子供たちを温かく見守り、声をかけ、サポートしてくれています。全ての大人が「子供たち応援隊」として、子供たちの成長に寄り添い、応援し続けていける日本の慣習は世界に誇れるものだと思います。

                                                                                             R3.11.12

11月の朝会:校長講話

11月4日の朝会では、次のようなお話をしました。御家庭でも話題にしていただけると幸いです。

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 みなさん、おはようございます。今日は「ボランティア」についてお話しします。

 皆さんは、10月から11月にかけて、保護者の方々が交代で、亀山小学校の落ち葉掃きボランティアをしてくださっているのを知っていますか。お忙しい中、皆さんが少しでもいい環境で学校生活を送れるよう、一生懸命落ち葉を掃いてくださっています。本当にありがたいと、感謝の気持ちでいっぱいです。

 そもそも「ボランティア」って何でしょう。それは、人や世の中の役に立つことを、自分の意志で、無償(お金やお礼をもらわない)で行う活動のことをいいます。

ボランティア活動には4つの原則があります。

 1つめは、「自分の意志で行う」つまり、「自分でやろうと思ってやる」ということです。やらされるものではなく、自分の考えで行うものです。

 2つめは、「無償性」つまり「ごほうびや感謝のことばを期待しない」ということです。自分が人や地域のために取り組むもので、報酬をもらうことを目的とはしません。

 3つめは「自分のためになる」ということです。さまざまな体験をしたり、新しく覚えることがあったり、人と出会ったり、友達や知り合いが増えたりします。

 4つめは、「自分の視野や発想を広げることができる」つまり、「自分の分かること、できることが増え、新しい考えが湧いたりしてくる力がつく」ということです。自由な考えで、今何が必要か、どんなことが人や世の中に役立つか、考えて活動することができます。それは、将来の自分の生き方のヒントになる事がたくさん詰まっています。

 皆さんの毎日を振り返って、自分に何かできることはないか、考えてみてください。「ボランティア活動」という大げさなものでなくていいのです。例えば、教室にゴミが落ちていたら拾ってみる、先生の仕事のお手伝いをしてみる、校庭の落ち葉はきをしてみる、元気なあいさつをして周りの雰囲気を明るくしてみる、など、自分のできる事で誰かの役に立つこと、周りが嬉しくなったり明るくなったりすること、など、できそうな事はありそうですね。活動によっては、先生にそっと相談してから行った方がいいものもありますので、その時は担任の先生に相談してみてください。

 ボランティアを行う人は、周りから感謝されようと思わない事が原則です。しかし、周りはいいことをしている人に気がついたときには、「ありがとう」と、感謝の気持ちをもてるといいですね。機会があったらその気持ちを伝えるといいですね。「一緒にやろう」とするのもいいですね。そうしていくうちに、皆さんの周りは、どんどん温かい心でいっぱいになり、みんなが幸せになっていくでしょう。温かくて、みんなが仲良く繋がって、幸せいっぱいの亀山小学校になるといいなと、願っています。