校長室から

2023年12月の記事一覧

12月の校長講話より

12月4日の朝会では、表彰伝達と校長講話を行いました。

以下はその時の原稿ですが、時間の関係で、実際の話はこの半分くらいしか伝えられませんでした。ご家庭で話題にしていただければ幸いです。

********以下、朝会講話原稿************************************

 今日は「2つの心」についてお話します。

 何かを決めるとき、皆さんの心の中には、2つの心が存在しています。「はい」か「いいえ」または「こっち」か「あっち」か、その時によってどうしようかな?と迷うことがあると思います。

 例えば、「宿題」があるとき「今からやろう」という心と「今はやらない」という心が戦っているということはありませんか。「今からやれば、終わった後たくさん遊べるなぁ。だから今からやっちゃおう」と思ったり、「ゲームがやりたいから(YouTube、TVを見たいから)宿題は後でいいや」と思ったりすると、「宿題を今やる」か「やらない」かの2つの心が戦っていますよね。

 給食を食べるとき、「お肉から食べようかな」「ごはんから食べようかな」と迷ったり、お母さんから「おやつを何か1つ買ってもいいよ」と言われたら「アイスにしようかな」「ポテトにしようかな」と迷ったりすることもあるでしょう。

 もっと難しい問題にぶつかることもありますよね。例えば、玄関に置いてある花瓶を落として割ってしまったとします。周りで見ていた人は誰もいません。そんな時、皆さんにはどんな心が出てきますか。「先生の所にごめんなさいを言いに行こう」「このまま知らんぷりしちゃおうかな」この2つの心が戦うのではないでしょうか。そして、「ごめんなさいと言う。」と覚悟を決めても、なかなか先生のところに足を運ぶ勇気が湧いてこない・・・そのうちに時間ばかり経ってしまい、自分が決めた心を行動に表せない・・・どちらにしてもすごく重いです。

 良くないと思っている方の心が勝ったときは、その場はしのげたかも知れませんが、自分の心の中にはそれがずっと残り続けます。自分に起こった事実は自分の記憶に刻み込まれるからです。すると、苦しい日々はずっと長く続くということです。

 自分の行動は自分の責任です。間違えてしまったら自分で責任を取らなければなりません。ですから、「どっちにしようかな」という2つの心のどちらかを選ぶのかは自分の責任です。よく考えて自分にとってプラスになるのは何かということを判断する力をつけましょう。

 しかし、失敗はつきものです。大人だって間違うことはあるのです。失敗したらそれを挽回する方法を考えれば良いので、失敗を恐れないでほしいのです。大切なのは、その時その時に、自分にとって一番正しいと思う心を自分で見付け、行動に表すことができるかどうかということです。

 それは、自分の心の中の「リーダーを育てること」です。それができるようになると、授業中手を挙げられるようになったり、友達関係にギクシャクしないようになったり、いつも堂々とにこやかに生活できるようになったりします。ですから、自分の心を、正しいと思う方向にコントロールする力を磨いていきましょう。

                                          R5,12,04 校長講話より