校長室から

お知らせ

3月の校長講話より

 3月7日の校長講話では、「非認知能力」のお話しをしました。短時間の中での講話になってしまったので、ぜひご家庭でお話を深めていただければと思い、ここに載せさせていただきました。

2020年、小学校の学習指導要領が改訂に伴い、育成すべき資質・能力の三つの柱が次のように示されました。

 1.知識・技能・・・(何を理解しているか、何ができるか)

 2.思考力・判断力・表現力・・・(理解していること・できることをどう使うか)  

 3.人間性・学びに向かう力・・(どのように社会・世界と関わり、よりよい人生を送るか)

 このうち、「3」が非認知能力に当たるものです。(きっちりと線引きできるわけではありませんが)

 非認知能力とは、意欲、協調性、粘り強さ、忍耐力、計画性、自制心、創造性、コミュニケーション能力といった、測定できない個人の特性による能力のこと全般を指します。「学力」と対照的に用いられる言葉です。

 間もなくお渡しする通知表では、お子様のほんの1面しか記載できません。通知表をお子様の成長のステップにしていただくとともに、通知表では見えてこないお子様の良い面や成長の様子にも着目し、併せてご家庭での話題にしていただければと思います。

 

 朝会では、「非認知能力」について次のように話しました。

1.目標に向かってがんばる力・・・「やる気」「努力」「計画性」「粘り強さ」「創造性」「リーダーシップ」など

 2.人とうまくかかわる力・・・「話す」「聞く」「協力する」「折り合いを付ける」「協働する」など、「コミュニケーション力」とも言われる力

 3.感情のコントロール力・・・「流されない」「カッとならない」「正しく判断する」「我慢する」「落ち込まない」「気持ちを盛り上げる」など

 と、説明しました。そして、そのために大切なことは、

・たくさん遊ぶこと

  ・たくさん勉強すること

・ワクワクする ドキドキする ことを、たくさん経験すること

  ・笑顔になることを増やし、大切にすること

 

様々な経験や体験の中で、非認知能力は高まります。無限の可能性を引き出せるのは自分自身です。経験をプラスに生かせるよう、たくさん笑顔をつくり、楽しく前向きにいろいろなことにチャレンジしてほしいと思い、今年度は「笑顔」をキーワードとして学校づくりに取り組んできました。

 これからも、失敗を恐れずに、楽しく前向きに様々なことにチャレンジし、総合的に人間力を高めていってほしいと願っています。

2月の朝会でのお話

以下は、2月5日の朝会でお話しした内容です。ご家庭でも話題にしていただければ幸いです。

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 まずは、元日に起こった能登半島地震について、児童の皆さんより「募金活動をして少しでも被災地の力になりたい」との提案があり、実際に募金活動を行いました。募金の総額は、75,254円、びっくりするほどの金額です。皆さんの優しく温かい心は、きっと被災された方々に伝わると思います。皆さん、ありがとう。

 

 今日は「感謝」について、皆さんと一緒に考えていきたいと思います。

 感謝を伝える言葉、皆さんが一番使っている言葉は「ありがとう」や「ありがとうございます」ですね。

 では、今日はワークをやってみましょう。隣の人と2人組を作ってください。

<ワーク1>「『感謝』したい人、「ありがとう」って伝えたい人は誰ですか。1人挙げてください。」

<ワーク2>「2人組の相手に、その人は誰かを伝えてください。それと、その理由を伝えてください。」

<ワーク3>「そのことを、その人に1文で伝えるとしたら、どう伝えるでしょう。今組んでいる人をその人に見立てて、感謝の気持ちを伝えてみましょう。」

(例:○○ちゃん、登校班の班長さんとして、いつも私たちを安全に学校に連れてきてくれてありがとう)

<ワーク4>「これを伝えたときの気持ちはどうでしたか。お互いに伝えてください。

<ワーク5>伝えられたときの気持ちはどうでしたか。お互いに伝え合ってください。

「ありがとうと言われてどんな気持ちだったでしょう。インタビューしてみたいと思います。」

何人かの児童にインタビューすると、「嬉しかった」「これからがんばろうと思った」などの意見が出ました。

 「ありがとう」は魔法の言葉、自分も周りも幸せにする言葉です。口に出して「ありがとう」と伝えるとよい場面はたくさんあるのに、そのチャンスに気が付かない時があります。皆さんは、今日のワークで、「ありがとう」と言われたときに嬉しくなったりやる気が湧いてきたりする気持ちに気付くことができました。「ありがとう」という魔法の言葉で自分も相手も温かい気持ちになれるよう、感謝を伝える場面に気付き、「ありがとう」の言葉に載せて自分の心を伝えられる人になってください。

 

 ~ご家庭でもお子様の「ありがとう」を育て、ともに喜んだり癒やされたりしてみてください~

今年もよろしくお願いします。

 あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いします。

 3学期が始まりました。

3学期は進学・進級のための準備の学期です。子供たちには「0学期」と説明しました。

新年の誓いを立て、夢や目標に向かって自分を磨いていけるよう、がんばっていってほしいと思います。

各学級とも、良い雰囲気で新年のスタートを切ることができました。

12月の校長講話より

12月4日の朝会では、表彰伝達と校長講話を行いました。

以下はその時の原稿ですが、時間の関係で、実際の話はこの半分くらいしか伝えられませんでした。ご家庭で話題にしていただければ幸いです。

********以下、朝会講話原稿************************************

 今日は「2つの心」についてお話します。

 何かを決めるとき、皆さんの心の中には、2つの心が存在しています。「はい」か「いいえ」または「こっち」か「あっち」か、その時によってどうしようかな?と迷うことがあると思います。

 例えば、「宿題」があるとき「今からやろう」という心と「今はやらない」という心が戦っているということはありませんか。「今からやれば、終わった後たくさん遊べるなぁ。だから今からやっちゃおう」と思ったり、「ゲームがやりたいから(YouTube、TVを見たいから)宿題は後でいいや」と思ったりすると、「宿題を今やる」か「やらない」かの2つの心が戦っていますよね。

 給食を食べるとき、「お肉から食べようかな」「ごはんから食べようかな」と迷ったり、お母さんから「おやつを何か1つ買ってもいいよ」と言われたら「アイスにしようかな」「ポテトにしようかな」と迷ったりすることもあるでしょう。

 もっと難しい問題にぶつかることもありますよね。例えば、玄関に置いてある花瓶を落として割ってしまったとします。周りで見ていた人は誰もいません。そんな時、皆さんにはどんな心が出てきますか。「先生の所にごめんなさいを言いに行こう」「このまま知らんぷりしちゃおうかな」この2つの心が戦うのではないでしょうか。そして、「ごめんなさいと言う。」と覚悟を決めても、なかなか先生のところに足を運ぶ勇気が湧いてこない・・・そのうちに時間ばかり経ってしまい、自分が決めた心を行動に表せない・・・どちらにしてもすごく重いです。

 良くないと思っている方の心が勝ったときは、その場はしのげたかも知れませんが、自分の心の中にはそれがずっと残り続けます。自分に起こった事実は自分の記憶に刻み込まれるからです。すると、苦しい日々はずっと長く続くということです。

 自分の行動は自分の責任です。間違えてしまったら自分で責任を取らなければなりません。ですから、「どっちにしようかな」という2つの心のどちらかを選ぶのかは自分の責任です。よく考えて自分にとってプラスになるのは何かということを判断する力をつけましょう。

 しかし、失敗はつきものです。大人だって間違うことはあるのです。失敗したらそれを挽回する方法を考えれば良いので、失敗を恐れないでほしいのです。大切なのは、その時その時に、自分にとって一番正しいと思う心を自分で見付け、行動に表すことができるかどうかということです。

 それは、自分の心の中の「リーダーを育てること」です。それができるようになると、授業中手を挙げられるようになったり、友達関係にギクシャクしないようになったり、いつも堂々とにこやかに生活できるようになったりします。ですから、自分の心を、正しいと思う方向にコントロールする力を磨いていきましょう。

                                          R5,12,04 校長講話より

 

明日は「亀山マルシェ」を開催します!

 いよいよ明日は「第1回亀山マルシェ」開催日です。

 校内では、児童・教職員ともに、ワクワクしながら明日の準備をしています。

 亀小ファーム(学校の畑)ではお野菜がたくさん収穫でき、販売に向けて準備中です。採りたてのお野菜はどれも美味しそうです。子供たちが一生懸命に育てたお野菜の販売は、早い者勝ち、売り切れご免です。但し、2部制ですので、前半に買えなかった方は後半の部でご購入ください。お野菜の向こう側に想像できる子供たちの笑顔を一緒にお持ち帰りいただけますように・・・

 アトラクションは、各学年で子供たちが企画し、運営します。みんなが楽しめるよう、それぞれの学年で工夫し、準備してきました。当日の子供たちの様子をご覧いただきながら、ここまでの過程も想像してみてください。明日は、校庭中に笑顔の花で満開になりそうです。

 そして、ステージ係は、オープニングとクロージングのセレモニーについて、案を練り、役割分担をして、時間のない中練習に取り組んでいます。明日は、児童・保護者・お客様が一体となってオープニングとクロージングのセレモニーを盛り上げていただければと思います。どんなステージになるか、乞うご期待です。

 PTAブースにご協力いただく品物は、着々と集まってきております。明日の朝お持ちくださる方がほとんどだと思いますが、無理のない範囲でのご協力、よろしくお願いします。

  それでは、明日、11月18日、亀山小学校校庭でお待ちしております。

素晴らしい運動会になりました

 1日延期させていただいたことにより、ご家族や地域の皆様には大変ご迷惑をおかけしましたが、10月1日、無事に運動会を開催することができました。皆様のご理解とご協力に感謝申し上げます。

 今年の運動会はとても意義深いものになりました。4年ぶりの制限なしの運動会、マスクなし、大声での声援あり、児童同士の教え合いあり、道具の共有あり・・・です。3年間、感染症対策が身に付いてしまっている子供たちにとって、今年は挑戦の年でした。

 運動会の練習が始まってからの児童の目の輝き、やる気いっぱいの姿は、それだけで我々教職員はパワーをもらいました。「喉が枯れるまで声を出しますよ」「笑顔の運動会つくりますよ」昼休みには「今日の練習?やるに決まってるじゃないですか」(by応援団)と、こんな会話が日常です。<5・6年生、あなたたちはすごい!>

 全体練習では、5・6年生が下級生をよく支え、お手本となり、短時間の練習でも心をひとつにまとめ上げました。表現運動では、上学年が下学年に教えたり見本を見せたりしながら、どのブロックも一生懸命でした。振り付けは、ほとんどの児童が、タブレットに入っている動画を家で見ながら練習していたので、学校での練習は少なくて済みました。

 本番、緊張感のある開会式から、一生懸命なラジオ体操、そして1種目1種目の全力演技と、ベンチからの全力応援、閉会式では勝った組の全力で喜ぶ姿と、負けた組の笑顔の拍手、そこには子供たち全員のやり切った笑顔でいっぱいでした。

 手前みそかも知れませんが、本当に感動いっぱい、笑顔いっぱいの、最高の運動会をご披露できたのではないかと感じております。

 3年間たくさん我慢を強いられた子供たちが、皆で心を合わせて全力で今年度版の運動会をつくり上げたこと、教職員一同感心と感動と感謝の気持ちでいっぱいです。気力と笑顔にあふれたお子様たちの姿から温かいご家庭での様子が目に浮かびます。決して簡単ではない子育てだと思いますが、保護者の皆様のご尽力は尊敬の念に堪えません。

 最高な運動会をありがとうございました。

                                    R5.10.5

2学期始業式の話

 いよいよ2学期が始まりました。元気に登校してくる子供たちの姿と明るいあいさつに、たくさんの元気をもらいました。

 以下は、本日の始業式での校長の話の内容です。

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 皆さん おはようございます。

 いよいよ今日から2学期、42日間の夏休みで、体と心をしっかりと充電できましたか。

 ところで、1学期の終業式に皆さんに出した宿題、3Aプロジェクト、「ありがとう」「あいさつ」「あきらめない」をお家でやろうということ、できましたか。この2学期は、この3Aプロジェクトのパワーをさらにバージョンアップさせていきましょう。

 2学期は、全校児童で作り上げる大きな行事が2つあります。

 一つは「運動会」です。今年はコロナが5類になっていろいろな制限がなくなりました。運動会には、お父さん、お母さんだけではなく、おじいちゃんやおばあちゃん、兄弟、地域の人、来年1年生になるお友達なども来てくれるかも知れません。みんなが笑顔で顔晴れるような、ワクワクする運動会にしましょう。

 もう一つは「亀山マルシェ」という行事を11月に行います。これは、学校の畑で皆さんが育てた野菜を、保護者や地域の人に販売したり、アトラクションで皆さんが楽しんだりする行事です。これは今までやっていなかった初めての行事です。亀山小の新しい歴史を刻むスタートとなると良いと思っています。どのように行うか、児童の皆さんと先生方、保護者や地域の皆様、みんなで知恵を絞りながら協力して企画していきたいと思います。ですから皆さん、まずは畑のお野菜、大切に育ててくださいね。それから、どんなことをやれば全員で楽しめて笑顔になれるか、たくさん考えて意見を出してくださいね。目標は「笑顔であふれる学校にすること」です。

 この大きな2つの行事を大成功にするために、みんなで力を合わせて、3Aのパワーを1学期の2倍にしましょう。大きな声で「ありがとう」。大きな声で「おはようございます」「こんにちは」「さようなら」。そして、練習や準備をみんなで協力してでがんばること。これは行事を成功させるための基礎固めです。笑顔いっぱいの毎日になることを願っています。

 2つ目のお話しは「時間を守ろう」ということです。時間は皆さんに平等に与えられています。皆さんで時間を共有することを大切にしましょう。チャイムで授業開始になるように、休み時間になったら、次の授業の準備をして、トイレに行ったり水を飲んだりしてからゆっくりすること、業間や昼休みは、予鈴が鳴ったらすぐに遊びを止めて次の準備をすること等が大切です。皆さんは、先生が授業を始めるのを待つことができるように、早めに席に着けるようにしましょう。多くの人は身に付いていますが、さらに上手くいくようにしてください。気持ちよく授業が始めらると、学級が清々しい雰囲気になるとともに、3Aが湧いてきますね。

 笑顔倍増で、ワクワクする2学期になることを期待しています。

6月の校長講話より

 6月15日は「栃木県民の日」、現在の栃木県ができた日です。

 今から約1350年前(7世紀後半)に下野国(しもつけのくに)ができたのが、栃木県のはじまりの形です。

 明治4年(1871年)の廃藩置県によって10県が成立し、幾つかが合併して栃木県と宇都宮県の2県になり、さらに明治6年(1873年)6月15日に栃木県と宇都宮県が合併して現在の栃木県になりました。実は、明治元年は真岡県というのも存在し、明治2年には日光県と合併しています。

 そして、今年の6月15日は栃木県の150歳のお誕生日です。

 話は変わりますが、学校では、「①自分を磨く ②良いクラスにする ③良い学校にする」ためにできることとは何か、考えたり行動したりしています。その際、子供たちは、友だちとの良いかかわり方を学んだり、係活動をがんばったり、学級会や委員会活動などで話し合いをしたりと、様々な経験を重ねています。その中で、自分自身を磨き、居心地の良い学級や楽しい学校にしようと努力しています。良い学級であれば良い学校と感じ、良い学校であれば良い亀山地区と感じ、良い亀山地区ならば良い真岡市と感じ、良い真岡市ならば良い栃木県と感じると説明することで、子供たちには愛着が連鎖することを感じてもらいました。

 子供たちには、豊かな自然を感じながら、明るい未来を描き、のびのびと育って欲しいと心から願っています。心配事が次から次へと湧いてくるような、不安に注目する世の中になってしまっているのではないかと懸念される昨今ですが、子供たちには「満面の笑顔」になれるように周りの大人たちみんなで支えながら、住んでいる地域や通っている学校への愛着を深めていってほしいものです。      (参考:栃木県ホームページ)

5月の校長講話より

 5月の朝会では、1つの詩を読みました。

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                         はきものをそろえる

 

          はきものをそろえると 心もそろう

          心がそろうと はきものもそろう

         ぬぐときに そろえておくと はくときに 心がみだれない

         だれかが みだしておいたら だまってそろえて おいてあげよう

        そうすればきっと 世界中の人の心も そろうでしょう

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  この詩は、長野市の円福寺というお寺の「藤本幸邦(ふじもとこうほう)」さんという和尚さんがつくった詩です。有名な詩なので、ご存じの方も多いかと思います。

大人になってこの詩に触れると、とても奥が深いものだということが見えてきます。子供たちは深読みはできずとも、発達段階に応じて少しずつ分かることが増えていくと嬉しいです。

 この話のあと、下駄箱の靴がきれいにそろってきました。少し難しい内容だったと思うのですが、きれいにそろった下駄箱に、清々しさとともに子供たちの心の純粋さを感じ、胸が熱くなりました。

                                  R5.5.9

新年度にあたって

 子供たちの笑顔と元気なあいさつで満開、令和5年4月10日、今年度の素敵な初日となりました。

本年度で本校勤務3年目になりました、校長の三田紀代美と申します。本年度も、どうぞよろしくお願いします。

 地域に根ざした亀山小学校が皆様にさらに愛される学校になるため、「笑顔があふれる学校」をめざし、「顔晴(がんば)れる児童と教職員」を合言葉に、心豊かな児童の育成に尽力していく所存です。

 この目標に迫るため、また将来幸せに生き抜いていく大人に育てるため、子供たちには以下のような「人間力を高めるためのプロジェクト」を示しました。 

    トリプルA大作戦

 ありがとう あいさつ あきらめない     

です。

 これは、①感謝の気持ちをもって生活すること、②コミュニケーション力の向上、③粘り強さや折れない心の育成 の3つを強化しようというねらいです。

 各ご家庭でも取り組んでいるあたり前のことなのですが、学校でも具現化して取り組むことで、家庭教育と学校教育の融合が図れると考えています。

 令和の教育の課題は「非認知能力の育成」と言われています。具体的には「やり抜く力」「意欲」「忍耐力」「理性」「自制心」「発想力」「判断力」「リーダーシップ力」「コミュニケーション力」「思いやり」「失敗から学ぶ力」「創造力」「工夫する力」など、テストでは図れない能力のことです。小学校教育では、認知能力と非認知能力の両方を高めることが大切です。「人間力を高めるためのプロジェクト、トリプルA大作戦」、ご家庭でも話題にしていただけると幸いです。

                                      R5.4.10 校長室より