校長室から

お知らせ

2学期終業式 校長式辞

 あっという間に2学期も最終日を迎えました。終業式は、オンラインで行いました。子ども達は、各教室でしっかりと背筋を伸ばして話を聞いてくれました。以下は、式辞の内容です。

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 2学期終業式 校長の話 (R3.12.24)

 皆さん、こんにちは。今日は終業式、そしてクリスマスイヴです。校長先生の「三田」という名前は、「サンタ」とも読みます。きょうは、亀小のサンタからのお話です。

今日はお家に帰ったら、担任の先生からいただいた通知表をお家の人に見せて、今年の良かったこと、頑張ったこと、褒められたことなどをたくさんお話ししてみてください。皆さんが頑張った証の通知表と、皆さんがニコニコしながら楽しいお話しをすることが、皆さんのお家の人への何よりのクリスマスプレゼントになります。

では、亀小サンタからは、2つのお話をします。

 まず、1つめは「ありがとう」と皆さんに伝えたいと思います。皆さんは、一生懸命勉強して、たくさん遊んで、お友達に親切にして、良い学級をつくりました。行事などではみんなで心を合わせて頑張りました。また、雨の日も風の日も、登校班で支え合いながら安全に登校しました。心のこもったあいさつもどんどん上手になりました。数え切れないくらいの良いことがたくさんありました。おかげで、亀山小学校がとってもいい学校だと地域の方々からも褒められ、校長先生もこの学校がますます大好きになりました。これは、一生懸命頑張る児童の皆さんと、児童の皆さんをご指導くださっている先生方のおかげです。皆さんに感謝しています。「児童の皆さん、そして先生方、ありがとう!」また、保護者の皆様、地域の皆様の御理解御協力にも心から感謝しております。「保護者の皆様、地域の皆様、ありがとうございます!」

 2つめは、皆さんに「一年の計は元旦にあり」という言葉を贈ります。

 もうすぐお正月がやってきます。お正月は家族と過ごす時間が増え、美味しいおせち料理を食べたり、たくさん遊んだり、お年玉をもらったりと、楽しいことがたくさん待っていると思います。そんな中で、ぜひ、皆さんは、自分の「夢」や「目標」を家族に話してください。ワクワク楽しいお正月に「夢」や「目標」を語ることで、皆さんの気持ちが家族に伝わり、お家は幸せいっぱいな雰囲気になります。また、皆さんはやるべき事を声に出すことで決意が心に刻まれ、やる気が湧いてくる事でしょう。実はこの言葉は「1日の計は朝にあり、一年の計は元旦にあり」というものが、後半の一文が主に使われるようになったようです。意図は、「1日の計画は早朝に立てましょう。1年の計画は元旦に立てましょう。物事は最初が肝心ですよ。」という事です。

 明日からの冬休み、幸せ気分をたくさん味わって、1月11日からの3学期は、夢や目標に向かってニコニコワクワクする、やる気いっぱいの学期にしましょう。3学期始業式には、幸せいっぱい笑顔いっぱいの皆さんに会えることを楽しみにしています。

 それでは皆さん、Merry Christmas! & Happy New Year!

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 保護者の皆様、地域の皆様、今年1年大変お世話になりましたことに、感謝申し上げます。来年もよろしくお願いいたします。

                                   校長  三田 紀代美

コラム⑥ 登下校について考える

 小学生の毎日は、登校班での集団登校から始まります。この、登校班というのは多くの学びがあります。班長さんは、自分の班のメンバーを安全に学校まで連れてくる重要な責任を果たすために、安全確認をしながら班員を先導します。副班長さんは、最後尾に並び、班員に目が行き届くようにしながら、班員の安全を守っています。班員は、一番学年の低い児童に合わせたスピードで、それぞれの個性を理解し、尊重しながら、きちんと並んで安全に登校しようとしています。その行動には、それぞれが気を配ったり、我慢したり、折り合いを付けたりと、社会性の発達を促すことのできる大切な学びが詰まっています。また、雨の日も風の日も、暑い日も寒い日も、自分の力で登校することで、体力や忍耐力も着きます。

 いつも穏やかに登校できる日ばかりではありません。時には班の誰かが転んでしまったり、班の中でトラブルが起こったりすることもあります。それを、班員の力を駆使して解決していく、とても良い経験です。また、登校班をきっかけに保護者同士もつながることができます。

 交通指導員さんをはじめ、見守りボランティアやスクールガードの皆さん方は、子供たちを温かく見守り、声をかけ、サポートしてくれています。全ての大人が「子供たち応援隊」として、子供たちの成長に寄り添い、応援し続けていける日本の慣習は世界に誇れるものだと思います。

                                                                                             R3.11.12

11月の朝会:校長講話

11月4日の朝会では、次のようなお話をしました。御家庭でも話題にしていただけると幸いです。

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 みなさん、おはようございます。今日は「ボランティア」についてお話しします。

 皆さんは、10月から11月にかけて、保護者の方々が交代で、亀山小学校の落ち葉掃きボランティアをしてくださっているのを知っていますか。お忙しい中、皆さんが少しでもいい環境で学校生活を送れるよう、一生懸命落ち葉を掃いてくださっています。本当にありがたいと、感謝の気持ちでいっぱいです。

 そもそも「ボランティア」って何でしょう。それは、人や世の中の役に立つことを、自分の意志で、無償(お金やお礼をもらわない)で行う活動のことをいいます。

ボランティア活動には4つの原則があります。

 1つめは、「自分の意志で行う」つまり、「自分でやろうと思ってやる」ということです。やらされるものではなく、自分の考えで行うものです。

 2つめは、「無償性」つまり「ごほうびや感謝のことばを期待しない」ということです。自分が人や地域のために取り組むもので、報酬をもらうことを目的とはしません。

 3つめは「自分のためになる」ということです。さまざまな体験をしたり、新しく覚えることがあったり、人と出会ったり、友達や知り合いが増えたりします。

 4つめは、「自分の視野や発想を広げることができる」つまり、「自分の分かること、できることが増え、新しい考えが湧いたりしてくる力がつく」ということです。自由な考えで、今何が必要か、どんなことが人や世の中に役立つか、考えて活動することができます。それは、将来の自分の生き方のヒントになる事がたくさん詰まっています。

 皆さんの毎日を振り返って、自分に何かできることはないか、考えてみてください。「ボランティア活動」という大げさなものでなくていいのです。例えば、教室にゴミが落ちていたら拾ってみる、先生の仕事のお手伝いをしてみる、校庭の落ち葉はきをしてみる、元気なあいさつをして周りの雰囲気を明るくしてみる、など、自分のできる事で誰かの役に立つこと、周りが嬉しくなったり明るくなったりすること、など、できそうな事はありそうですね。活動によっては、先生にそっと相談してから行った方がいいものもありますので、その時は担任の先生に相談してみてください。

 ボランティアを行う人は、周りから感謝されようと思わない事が原則です。しかし、周りはいいことをしている人に気がついたときには、「ありがとう」と、感謝の気持ちをもてるといいですね。機会があったらその気持ちを伝えるといいですね。「一緒にやろう」とするのもいいですね。そうしていくうちに、皆さんの周りは、どんどん温かい心でいっぱいになり、みんなが幸せになっていくでしょう。温かくて、みんなが仲良く繋がって、幸せいっぱいの亀山小学校になるといいなと、願っています。

2学期始業式校長式辞

 分散登校により、この2学期は始業式を2回行いました。オンラインでの開催になりましたが、子供たちは、それぞれの教室で真剣に式に臨んでいました。以下は、始業式で話した校長式辞です。

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2学期始業式 校長式辞                         R3.9.1(水)・2(木)

「みなさん、おはようございます。

 皆さんが、元気に登校でき、本当に良かったです。

 今回の夏休みは、特別な夏休みでした。それは何かというと、「子供も感染しやすい新型コロナのデルタ株が日本中で猛威を振るっている」中での夏休みだったという事です。そのため、今年の2学期は、皆さんや皆さんの家族を守るため、分散登校での学校生活スタートとなりました。どのような感染対策をすれば良いか、何度も先生方で話し合って、皆さんが安心して学校生活を送れるように準備してきました。皆さんがきちんと約束を守って生活することで、感染を防ぐことにつながります。安心して生活できるように、全員で協力して取り組んでいきましょう。具体的には、各学級で、担任の先生と確認してみてください。そして、学校でも、学童でも、塾や習い事の場でも、買い物に行ったときにも、学校で教わった感染予防対策を行ってほしいと思います。

 校長先生から、2学期の過ごし方について1つお話しします。それは、「顔(がん)晴(ば)れる」人になってほしいということです。「がんばれる」「かおはれる」つまり、明るい笑顔で生活できるようにしてほしいということです。人の悪口を言ったり、人の嫌がる事をやったりする人には「顔晴る」顔はできません。人の良いところを見つけて褒めてみる、自分の頑張りを自分で褒めて自信をつけてみる、自分たちのクラスの良いところを見つけてみるなど、「顔(がん)晴(ば)る」自分の顔をイメージしてみてください。

 夏休みには、オリンピックやパラリンピックが行われました。素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。たくさんの感動がありました。選手たち、みんな「顔(がん)晴(ば)った」顔をしていましたよね。校長先生は、皆さんの「顔(がん)晴(ば)る」顔がたくさん見たいです。オリ・パラに負けないくらいの笑顔で溢れる毎日を、この2学期、期待しています。」

 注)「顔(がん)晴(ば)る」は俗語です。各教室で担任から、俗語の意味を説明してもらいました。

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 閉塞感と不安が世の中を覆っており、毎日のように目や耳にする批判や中傷の言葉がさらに心を曇らせている気がします。子供たちには、少しでも安心して、笑顔いっぱいで生活してほしいと願うとともに、私たち大人が、子供たちの笑顔を引き出せるように努力していくことの重要性を、ひしひしと感じています。

コラム⑤  夏休みの思い出

 昔々の話でちょっと恥ずかしいのですが、載せさせていただきました。

 私が小学校1年生の頃、奇跡的に県の理科展で金賞を取った経験があります。題名は「あさがおの観察」でした。

 1学期に学校で育てたあさがおを夏休みに持ち帰り、家で観察するのが宿題でした。当時は毎朝育成会でラジオ体操を行っていたのですが、ラジオ体操終了後、あさがおの観察を行うのが日課となりました。観察する「葉っぱ」を2枚決めて、日記に葉っぱを当て、葉っぱの縁を鉛筆でなぞりながら、毎日鉛筆描きの葉っぱをためていきました。「葉っぱ」を描き終わると母に「かけたよ~」と見せに行き「上手に描けたね~。じゃあご飯にしよう!」きれいにあさがおが咲いたときには、クレヨンであさがおの絵を描いて褒めてもらったり、夕方しぼんでしまったあさがおを見てはしょんぼりしながら絵を描いて励ましてもらったり・・・「母に褒めてもらうためのあさがおの観察」、本校1年生のあさがおを育てる姿から、ぼんやりしていた私の記憶が映像として戻ってきました。

 「あさがおの葉っぱを絵日記に描くと母に褒められておいしい朝ご飯が食べられる」これがルーティーンになり、

42日間のあさがおの観察の宿題が無事に終了、母の罠にまんまとはまりました。担任の先生が理科展に出してくれ、生まれて初めて全校生の前で表彰していただいたときには緊張して心臓がドキドキでした。「継続は力なり」、たった42日間の継続ですが、小1の私には大きな自信になりました。

 自分の幼かった頃の記憶はぼんやりとしか覚えていませんが、今かわいい亀小の子どもたちを見ていると自分もたくさんの方々にかわいがってもらったんだと、今更ながら改めて気づきます。怒られてばっかりのだめ子どもだった自分の記憶、「宿題やったの?」「明日の準備したの?」「何でできないの?」「○○ちゃんはできるのに何であなたはやらないの?」そんな言葉ばかりしか覚えていないのですが、きっと嫌だったりつらかったりする記憶の方がいつまでも残っているのかも知れません。本校に勤務したおかげで、ほっこりとしたかすかな記憶と再会することができ、自分の心を癒してくれています。

 長い夏休み、お子さんの自信を深めるために何か仕掛けてみてはいかがでしょうか。

コラム④「親子の適度な距離感」について考える

 

 親子は、「付かず離れず『適度な距離感』を持つことが大事」ということは分かっていても、実践はとても難しいものです。親が「適度」と思っていても、子どもは離れすぎてしまって寂しいと思っていたり、逆に近すぎてうっとうしく思っていたりして、うまくいかないこともしばしばです。しかし、親子というものは、最初から適度な距離感を持っているものではありません。それは、何度もずれながらも、互いに歩み寄ったり離れたりして、試行錯誤しながら作りあげていくものなのです。親が子どもとの適度な距離感を作りあげていこうと思う時、まずは子どもを理解することが大切です。発達段階によって特徴が違うので、関わり方もアップデートしていく必要があります。(月間『倫風』「親子の“距離感”幼児期から小学校低学年まで 岩立京子」より抜粋)

 子どもの安全基地は何といっても親であり、家族です。親子の信頼関係の深まりは、まさにこの“距離感”を親子で模索していくことで得られていくのではないでしょうか。子どもにとって安心できる安全基地があると、様々な困難を頑張って乗り越えようとする力が強くなっていきます。スキンシップを大切にし、子どもの感情に共感し、受容しながら、壁にぶつかった時には子どもと一緒に解決していく、そんな日常的に行われている関わりによって、子どもは自立へと向かえるように成長していきます。

                                           R3.7.5 

コラム③ 子育てについて考える

笑いあり、涙あり、感動あり、悩みあり… 子育ては、波乱万丈な長編ドラマのようです。そして、この年になって感じるのは、子どもと親はWIN- WIN の関係なのだという事です。自分の人生が、我が子のおかげでどれだけ豊かになったことか、我が子の存在に感謝するのはもちろんのこと、子育てに関わってくださったすべての方に感謝したい気持ちです。子育ては、何度も壁にぶつかり、心が折れそうになる事もしょっちゅうで、順風満帆にはいきません。我が子が成人した後も自分の子育ては後悔ばかりです。それでも立派に育ってくれた我が子に感謝したり、周りに感謝したり、自分の苦労をねぎらったりしながら、自分自身の子育て長編ドラマを振り返ってみるのも感慨深いものがあります。

 子育ての目標は、「立派に社会の中で生きていける大人にすること」、つまり「自立」させることです。

子どもは手をかけなくても「自立」するための行動が見られます。いろいろなことに興味をもち出し、自分でやりたいと思うようになる乳幼児期の行動は、本当に何をやってもかわいいものです。でも、何をしでかすか分からない危なっかしさで毎日ハラハラです。そして、そのハラハラは形を変えながらずっと続いていきます。「大人として『自立』させる」という課題に向かってどんな舵取りをしていくか、波乱万丈な長編ドラマをつくり上げていくための試行錯誤の毎日です。

 子育ては社会全体が役割分担を担いながら進めていくものです。教育システム、社会の制度やサービス、人とのつながりなど、我が子を自立した大人にしていくために、どんどんお世話になると良いと思います。そしてお世話になったことを感謝し、我が子と一緒に感謝の心を味わうのです。

 立派な大人に成長した我が子の姿を着地点にし、そこに向かって努力している親としての自分を大いに褒めたり励ましたりしながら、壮大なドラマを描き上げていくことで、困難に突き当たった時でも少しは心が軽くなるのではないでしょうか。子育てに奮闘している方々に、小さなエールをお届けできたら幸いです。

コラム② 「はい」という返事について

「はい」という返事について

「はい」という返事、気持ちがいいですね。この「はい」という返事があたり前にできる人は周りから好感をもたれ、周りが心を開いて近づいてきてくれます。つまり、人間関係がどんどん良くなっていきます。教室のいたるところから「はい」が聞こえてきて、どのクラスも温かさを感じます。

教育学者、森信三先生はこうおっしゃっています。

「特に、家庭の中で「はい」とはっきりとした返事ができること、これが大切です。『はい』という一言によって、その人は『我』を捨てるわけです。つまり、それまでの意地の張り合いを投げ捨てるわけです。同時に、それによってもとより、一家の人々の雰囲気までが変わりだすのです。」(森信三の「しつけの3原則」より

 遠慮のない家庭の中だからこそ「はい」が魔法の言葉になっているのかも知れません。学校で飛び交っている「はい」は、御家庭での教育の賜です。我々大人も大切にしたいものです。

                             R3.5.10  三田 紀代美

コラム① あいさつについて

哲学者で教育者でもあった 故 森信三は、「しつけの三原則」として、次の3つを挙げています。

1.朝、必ず親に挨拶をする子にすること

2.親に呼ばれたら必ず、「ハイ」とハッキリ返事のできる子にすること

3.ハキモノを脱いだら、必ずそろえ、席を立ったら必ずイスを入れる子にすること

  (哲学者・教育学者 森 信三「しつけの3原則」人間力.comから引用)

日常生活のやろうと思えば誰でもできることに、躾の本質があると、彼は説いています。

 

 4月の朝会(校長講話)では、「あいさつ」について話をしました。「気持ちよいあいさつや返事ができる子」は本校のめざす児童像の重点項目です。

 「あいさつ」は、「自分自身の心にエネルギーを与え」「相手との距離を縮め」「全体の雰囲気をよくする」という効果があることを話し、次のような標語を示しました。「あいさつは 大きな声で 人より先に 心を込めて 相手の目を見て お辞儀もしっかり」。すると、次の日から満点挨拶者が続出でした。「あいさつ」は大切なコミュニケーションスキルです。明るいあいさつが飛び交う亀山っ子であってほしいと思っています。

 よく話を聞き、行動に移し、頑張ってくれる亀小の児童は、自慢の子供たちです。

                              R3.4.30 三田 紀代美