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お知らせ
5月の校長講話より
5月の朝会では、1つの詩を読みました。
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はきものをそろえる
はきものをそろえると 心もそろう
心がそろうと はきものもそろう
ぬぐときに そろえておくと はくときに 心がみだれない
だれかが みだしておいたら だまってそろえて おいてあげよう
そうすればきっと 世界中の人の心も そろうでしょう
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この詩は、長野市の円福寺というお寺の「藤本幸邦(ふじもとこうほう)」さんという和尚さんがつくった詩です。有名な詩なので、ご存じの方も多いかと思います。
大人になってこの詩に触れると、とても奥が深いものだということが見えてきます。子供たちは深読みはできずとも、発達段階に応じて少しずつ分かることが増えていくと嬉しいです。
この話のあと、下駄箱の靴がきれいにそろってきました。少し難しい内容だったと思うのですが、きれいにそろった下駄箱に、清々しさとともに子供たちの心の純粋さを感じ、胸が熱くなりました。
R5.5.9
新年度にあたって
子供たちの笑顔と元気なあいさつで満開、令和5年4月10日、今年度の素敵な初日となりました。
本年度で本校勤務3年目になりました、校長の三田紀代美と申します。本年度も、どうぞよろしくお願いします。
地域に根ざした亀山小学校が皆様にさらに愛される学校になるため、「笑顔があふれる学校」をめざし、「顔晴(がんば)れる児童と教職員」を合言葉に、心豊かな児童の育成に尽力していく所存です。
この目標に迫るため、また将来幸せに生き抜いていく大人に育てるため、子供たちには以下のような「人間力を高めるためのプロジェクト」を示しました。
トリプルA大作戦
ありがとう あいさつ あきらめない
です。
これは、①感謝の気持ちをもって生活すること、②コミュニケーション力の向上、③粘り強さや折れない心の育成 の3つを強化しようというねらいです。
各ご家庭でも取り組んでいるあたり前のことなのですが、学校でも具現化して取り組むことで、家庭教育と学校教育の融合が図れると考えています。
令和の教育の課題は「非認知能力の育成」と言われています。具体的には「やり抜く力」「意欲」「忍耐力」「理性」「自制心」「発想力」「判断力」「リーダーシップ力」「コミュニケーション力」「思いやり」「失敗から学ぶ力」「創造力」「工夫する力」など、テストでは図れない能力のことです。小学校教育では、認知能力と非認知能力の両方を高めることが大切です。「人間力を高めるためのプロジェクト、トリプルA大作戦」、ご家庭でも話題にしていただけると幸いです。
R5.4.10 校長室より
3学期修業式 校長式辞より
いよいよ令和4年度も、今日が修業式です。
どのクラスも名残惜しく、現在の教室を卒業します。充実していた日常が4月から大きく変わることに、期待と不安が混同している児童も多いのではないでしょうか。
以下は、修業式に話した内容です。ご家庭でも話題にしていただけると幸いです。
なお、学校だよりにも同じような内容を載せてありますので、ご容赦ください。
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児童の皆さんが、これから幸せに生きるために、3つの「あ」を磨いていってほしいと思います。その3つの「あ」とは、「ありがとう」「あいさつ」「あきらめない」です。「トリプルA大作戦」と名前をつけました。
1つ目、「ありがとうを伝えられる人になろう作戦」です。ありがとうは感謝のことば、感謝をことばで伝えられるようになりましょう。
2つ目、「あいさつが上手にできる人になろう作戦」です。あいさつは礼儀のことば、相手を大切にすることばです。そして、相手の心を温かくすることばです。
3つ目、「あきらめない人になろう作戦」です。自分で決めたことは諦めずにがんばる力、つらいことや嫌なこと、大変なことを乗り越える力をつけて、根気強さを身に付けましょう。
皆さんは、どんな大人になりたいか、どんな夢をもっているか、どんな目標を立てたか、考えていますか。どんな夢や目標をもったとしても、そのゴールに向かうために大切な1つの要因が、「人間性を磨く」ということです。「お礼が言える人」「あいさつができる人」「困難を乗り越えることができる人」は、多くの人に好感をもってもらえて、現在も将来たくさん幸せな思いができるかもしれません。
大きな夢をもち、そのために4月から何をしたらよいか、しっかりとした目標を立ててください。そして、どんな目標を立てたとしても、人間性を磨くための「ありがとう」「あいさつ」「あきらめない」の3つの作戦を実践してください。
★4月10日、笑顔いっぱいで皆さんと会えることを楽しみにしています。
R5.3.24 修業式 校長式辞より
2月の朝会について
2月6日の朝会では「心を鍛える」というお話をしました。以下がその内容です。
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今日は、「心を鍛える」というお話です。
何かをするときには、心の中にはいくつかの考えが沸いてきて、心の中で闘って、勝った方の行動をします。例えば、授業中、「真剣に勉強しよう」という気持ちと「おしゃべりしちゃおう」という気持ちが心の中で闘います。「勉強」と「おしゃべり」、どちらが勝つでしょうね。そして、自分の中で正しい行動ではないと気が付いたときには、どうしたら良いでしょう。勇気を出して「ごめんなさい」と言えたら心が軽くなりますよね。または、みんなで話し合って解決する方法もあるかもしれません。それも「心を鍛える」方策です。
今、皆さんは、頭を鍛え、体を鍛え、心を鍛えている最中です。そして、学校ではみんなで鍛え合うことができます。なぜなら、集団生活をしていれば、自分が思った通りにならないことがたくさんあるからです。上手くいかないとき、それをどう解決していこうとするか、「考える」「行動する」「振り返る」、このサイクルを回していくことが、「心を鍛える」方法です。
嫌な気持ちの時の心の中ってどんな感じでしょう。
例えば、お友達と何か上手くいかないことが起こったときは?
「怒っているかなぁ」「どう思われているのかなぁ」「頭にくるなぁ」「ムカムカする」
こんな感じで、いろいろな不安や不満が湧いてくるのではないでしょうか。
さあ、このドロドロした不快な感情を解決するにはどうしたら良いでしょう。こんな時には、「考える→行動する→振り返る」のサイクルを回すのです。それが、「心を鍛える」ということです。
まずは「考える」です。
例えば、お友達と上手くいかないことが起こったとしたら、この問題の解決のためにできることは何でしょう。たくさん考えましょう。
次に「行動する」です。
自分の気持ちを、相手に分かるように伝えることが大切です。そして、勇気を出して、相手の気持ちを聞いて、どうすれば解決できるかを、お互いに話し合うのです。「○○ちゃん嫌い」「やだ」「ムカつく」では、相手には不快な気持ちしか伝わりません。それどころか、相手もますます不快な気持ちになってしまいます。「▲▲について、◇◇だったから嫌な気持ちになったんだ」とか「つらかったんだ」などと分かるように伝えるのです。そして、「○○ちゃんはどんな気持ちだったの」と聞いて、「これからお互いに嫌な気持ちにならないためにはどうしたら良いかなぁ」と作戦会議を立てると良いです。もちろん「ごめんなさい」という勇気が必要なときもあります。
失敗も間違いもたくさんあります。でも、失敗しても良いのです。お互い様なのですから。解決できる力をつければ、失敗が次の成功につながります。話し合いのゴールを「今後上手くいくためには」とか「お互いにスッキリするには」という視点にしておけば、心の雲は晴れていきます。心が軽くなると、相手も周りも安心し、笑顔が増え、やる気が出て、素敵な言葉や感情が湧いてきて、あなたの周りは居心地の良い空間になっていきます。
心を鍛えていくと、少しのことで悩んだり折れたりしない強い心が育っていきます。それと同時に、人の気持ちが分かる優しい心も鍛えられます。人の痛みや辛さが分かるようになるからです。人とかかわることは、時に上手くいかないこともあるかも知れません。でも、上手くいくようにしていくことはできます。いろいろな人とかかわりながら、みんなで学び合い、支え合い、鍛え合っていきましょう。
2学期始業式での話
今日の始業式では、感染症とその予防について簡単にお話をしたので、その内容をお伝えします。
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感染症は、「感染源(ウイルスや細菌などの病原体)」、「感染経路(病原体が運ばれる経路)」、そして、「主体(うつる可能性がある人や動物)」の影響で起こります。
学校や各家庭では、「感染源」が学校に入ってこないように、全員で協力して健康観察を行っています。少しでも感染の可能性があるときには学校を休んでもらっています。保護者の方々は本当によく協力してくださいました。
これが完全にできていて、学校の中に病原体が入ってこなかったら、実はマスクも消毒もいらないのです。
次に「感染経路」のお話です。新型コロナウイルス感染症の場合は、主に接触感染、飛沫感染、エアロゾル感染(空気感染)です。この感染経路を断ち切るために、換気、消毒、手洗い、距離を取る、マスク、などの対策を行っています。病原体は透明で目に見えないので、もしも病原体が入ってきても感染しないように、しっかりと丁寧に行っています。その努力の甲斐もあって、亀山小学校ではクラスターは1回も起こっていません。
そして、「主体」つまり皆さん自身の対策です。実は、これはとっても大切です。それは、自分自身の心と体を丈夫にするという事です。病原体が体に入ってきても、体が丈夫なら病原体は死んでしまいます。だから丈夫な体をつくって欲しいのです。そのためには、
1.栄養バランス良く、しっかり食べましょう。<まごわやさしい>→食育の授業で学習しました。
(ま(豆類)ご(ごま・ナッツ類)わ(わかめ・海藻類)やさし(野菜・魚・しいたけ(キノコ類))い(イモ類))
2.頭を使ってしっかりと勉強し、体をたくさん動かして体力を付けましょう。
(脳と筋肉と血液をたくさん動かすことが大切です)
3.早寝早起き、睡眠時間の確保をしましょう。
4.悩んだり不安に思ったり、不満をもったりしたときには、誰かに相談したり解決するために行動したりして、さわやかな心を保てるようにしましょう。
(いつも悪いことや不安なこと、嫌なことばかり考えていると免疫力も低下します。一緒に考えてくれる人がいると、心が軽くなります。)
この4つの事を心がけて、病気にかかりにくい、またはかかっても軽くて済むような、丈夫な体をつくっていきましょう。
それからもう1つ、マスク生活が長く続く中ですが、マスクを外しても心配ない場面や、マスク長期着用による問題点も分かってきました。これから皆さんと一緒に考えながら、マスクを付けたり外したりすることを自分で判断し、行動でき、安心できる生活スタイルを見つけていけるように、少しずつ前に進みたいと思っています。2学期は、皆さんの心と体が健康で、笑顔いっぱいの毎日になることが校長としての私の目標です。児童の皆さんの「顔晴る」姿を楽しみにしています。
6月の朝会「ものを大切にしよう」
6月6日(月)の朝会講話の内容です。ご家庭でも話題にしていただけると幸いです。
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6月の校長講話「ものを大切にしよう」
靴のかかとをつぶして歩いている人がいると、ちょっと心が痛みます。「靴」って自分の体を守ってくれたり、力を発揮してくれたりする、とっても大切なものだからです。そこで今日は「靴」を例にとって、「ものを大切にしよう」というお話をします。
私は、中学校から大学生まで、卓球部に所属し、毎日一生懸命練習していました。大学生の時、あるスポーツメーカーに頼まれ、卓球シューズの開発に協力しました。何人かの卓球部員がそのメーカーの靴を使って毎日ハードに練習し、メーカーにそれを渡すという事を何度か繰り返しました。メーカーでは、それを細かく分析し、靴の底のゴムの堅さや、ゴムの減り方、体重のかかり方、布の性能、ひもを通す穴の位置の調整、履き心地など、小さな修正を何度も何度も繰り返し、履きやすくて性能の良い靴を開発していました。大学生が汗まみれになった汗臭い靴を宝物のように大切に会社に持ち帰り、丁寧に丁寧に分析し、良いものをつくるためにこだわり抜いて、それは本当に履きやすくて性能の良い、しかもかっこ良い靴になっていきました。その努力の結晶ともいえる卓球シューズの完成に、「このシューズは宝物」だと、強く感じました。
シューズができるために、一体何人の人がかかわったでしょうか。例えば、ゴムの木を育て、ゴムの原材料を作った人、それを加工した人、加工するために機械を開発した人、機械を操作する人、加工する時に配合したり燃料として使ったりする石油を掘った人・運んだ人、原油を製品に変えた人、布、紐、着色、デザイン、縫製、研究者、開発にかかわった人・・・数え切れないほどの、世界中のいろいろな人の努力が結集されています。それを知ると、靴を作るためにどれほどの知恵と努力と愛情が詰まっているか、思い詰まされます。そして、皆さんであれば、その靴を購入してくれる親の愛情にも感謝です。
靴は足を守るもの、体を守るもの、そして命を守るものです。場合によっては人生が変わることもあるかも知れません。だから、靴のかかとをつぶして履いている人を見かけると、靴をつくるために頑張った大勢の人のがっかりする姿が頭の中に浮かんでしまうのです。靴を使う人は、その靴を大切にすること、そして存分に使うことです。それは靴のことだけではありません。例えば皆さんが持っているランドセル、教科書、鉛筆や消しゴム、洋服や傘・・・あるいは皆さんが食べているご飯やおやつ・・・どれも、生産や開発をした大勢の人たちの思いが詰まっているのです。
一つのものが皆さんに届くまでには、たくさんの人の努力があります。ですから、そのことに感謝して、どんなものでも大切にしていける皆さんであってほしいと願っています。
R4.6.6 朝会 校長講話
5月の朝会
5月10日(火)に朝会で話した内容です。
ご家庭でも何かの話のきっかけになれれば幸いです。
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「ルールとマナー」について
皆さん、おはようございます。
今日は、ルールとマナーについてお話します。
小学生になると、いろいろなルールが増えてきますが、なぜでしょう。それは、みんなが安心して安全に生活するためです。例えば、登下校の時、「1列で歩く。横断するときには左右の安全確認。交通ルールを守りましょう。」というルールがあります。これを守らず、細い道や車がたくさん通る道を2列や3列で歩いたらどういうことになるでしょう。そう、とても危ないのです。そして、万が一交通事故に遭ったら、自分だけが痛い思いをするだけでなく、登校班の人たち、家族や親戚、先生方、お友達、そして車を運転していた人も、みんなつらい思いをするのです。学級のルールをみんなが守らなかったら学級はどうなるでしょう。例えば、授業開始のチャイムが鳴ったのに授業の準備をしないで遊んでいたりすると授業が始まりません。係や日直など、自分が引き受けた仕事の責任を果たさないと、みんなが困ってしまうことになります。
次に、マナーについてお話しします。マナーというのは、決まりではないけれど、みんなが気持ちよく生活するための心遣いの事です。
例えば、人の悪口を言ったり人を無視したり意地悪したりする人がいたりすると、クラスは居心地が悪くなってしまいます。そうすると、言われた人だけではなくて、悪口を聞かされた人、悪口を言っている人を見た人など、多くの人が嫌な気持ちになってしまいます。自分の出したゴミを教室の床に捨てたり、荷物をきちんと片付けないで散らかしたりしていると、多くの人が不快な気持ちになります。
逆に、順番を守る、間隔を取って並ぶ、気持ちの良いあいさつをする、お礼が言える、教室は整理整頓してきれいに使う、悪口を言わない、などができている人は周りから好感をもたれますし、それができているクラスは、とっても居心地が良くなり、安心して勉強や様々な活動ができて、その結果学力も高まります。
皆さんが安心して生活するためには、ルールやマナーを守ることがとても大切です。そして、実はそれは当たり前の事なのです。当たり前のことが当たり前にできる、それが自分自信を高め、学級力を高めるのです。
クラスづくりはまだ始まったばかりです。皆さん自身で良いクラスを作り上げ、3学期の修業式の時には「クラス全員で協力して作り上げた最高のクラス」と感じながら卒業や進級を迎えられることを楽しみにしています。
R4.5月10日 朝会 校長講話
3月はクライマックス
3月という季節は、暖かくなったと思ったら真冬の寒さがぶり返したり、晴天かと思ったら雨や雪が降ったりと、何とも不安定な日々です。私たちの心の中も、この3月の天気に重なるところがあるような気がしています。
18日には、本校第37回卒業式が挙行されました。厳粛な中にも花のある、素晴らしい卒業式になりました。コロナ対策で一喜一憂しながらも、保護者の皆様に御列席いただき感動的な卒業式を挙行できたことは、この上ない喜びでした。御理解と御協力をいただいた保護者の皆様には、心より感謝申し上げます。
しかし、6年生が卒業した後は何とも寂しく、心の天気はどうも晴天とばかりにはいきません。
ところが、6年生が卒業した後の1~5年生の様子、進級の自覚でみなぎる顔がそこにありました。そのたくましい在校生の様子に、また我々の心は晴れやかに変わりました。そして、6年生の卒業に続き、今のクラスを卒業するためのクライマックス、どのクラスも素晴らしく盛り上がりました。この1年間、教室を共に過ごした仲間との、友情、協力、団結、協働、思いやり、感動、感謝・・・みんな全身が春爛漫の晴天になっていました。
修業式の翌日からは、職員室のクライマックスです。研修や今年度のまとめ、校内整備等が目まぐるしく行われています。しっかりと令和3年度を閉じ、4年度を迎えるため、今、教職員の心が一つになっています。
保護者の皆様には、この1年大変お世話になりました。温かい御支援、御協力が我々教職員にとって大きな力になりました。次年度も引き続き、よろしくお願い申し上げます。
2月の校長講話「鬼は外 福は内」
2月の朝会 講話 「鬼は外 福は内」
7日の朝会では、次のようなお話をしました。少し難しかったかもしれませんので、御家庭でもフォローしていただけるとありがたいです。
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先週3日の節分では、「鬼は外、福は内」と大声を出しながら豆まきをしたお家も多かったのではないでしょうか。今日は「鬼」と「福」について考えてみたいと思います。「鬼」というのは、自分や自分の身近で起こる嫌なこと、不運な事や災いなどの事を、そして「福」というのは、良いこと、幸せなこと、願いが叶うこと、などを意味します。つまり、「悪いことは外に行け」「良いことは内においで」という事です。
ところで、今、中国北京では冬季オリンピックが開かれています。オリンピックという舞台でたくさんの「福」が見られること、とても楽しみです。
アスリートは、自分の体、心、技術を、鬼のように徹底的に磨き上げます。来る日も来る日も練習に明け暮れ、極限まで自分を鍛え上げます。また、プレッシャーにも打ち勝てるように、心を鍛えるトレーニングもします。有名になればなるほど、応援されるだけでなく、誹謗中傷などもたくさん言われるので、常に心を整えるのも鬼のように大変です。しかし、選手たちには「目標」があります。だから鬼のような練習も、鬼のようなプレッシャーも、突き刺さるような批判の声も、時には怪我に苦しむ事も、前向きに受け止めようとするのです。つまり、体のトレーニングも、技術のトレーニングも、心のトレーニングも、鬼のように厳しいけれど、目標に向かう事で「鬼」を「福」に変えようと努力し、少しずつ「福」を増やしていくことで、自信を深めたり周りに感謝できるようになっていったりするのです。
これは、オリンピック選手だけではなく、皆さんにも同じような事があります。例えば、漢字10個をノートに10回ずつ書いてくる宿題が出たとします。何も目標がなければ、ただ書くだけの面倒くさい宿題です。つまり「鬼」です。でも、次の日その10問の漢字テストがあるとすれば、「満点取る」という目標を立てて努力することができた時、それは「福」に変わります。満点が取れればそれも「福」になるし、満点が取れなくても、できなかった漢字が分かり、もう一度覚え直すことができるのだから、それも「福」になります。物事は、考えようによって「鬼」にも「福」にもなるのです。「鬼は外、福は内」というのは「物事を悪い方に考えることは心の外に出し、良い方に考えていくことで、福はどんどんやってくるよ」という解釈もできそうです。
約2週間の冬のオリンピックでは、たくさんの「福」が見られるはずです。さらに、視点の当て方で、自分の周りにもたくさんの「福」が転がっているはずです。豆まきの時のようにたくさん撒かれる「福」を感じながら、自分自身の身近にある小さな「福」を増やしていきましょう。「福」が増えると自然に「顔晴る(がんばる)」人が増えていきます。皆さんの「顔晴る」姿を頼もしく思っています。
校長
P.S 保護者の皆様も、日常に転がっている「福」を年の数だけ拾ってみてください。勿論、もっと拾ってもいいですが(^~^)
コラム⑦ 笑顔の育て方について考える
学校は笑顔であふれるところであってほしいと、常々考えています。そして、その中でも重要な笑顔のひとつは、課題をクリアできた時の達成感の笑顔です。例えば、「できなかったことができるようになった」とか、「知らなかったことを知ることができた」、「うまくいかなかったことがうまくいくようになった」などです。つまり、今までの自分より成長した自分を感じた時の笑顔は最高に輝いています。
2学期、2年生が掛け算九九を暗唱できるように全員で努力を重ねました。早く覚えた児童は苦労している友達を助けたり、教え合ったり励まし合ったりしながら、全員が九九暗唱テストで合格しました。緊張しながらテストを受ける子供たち、合格できた時の満面の笑顔は充実感にあふれていました。そして、クラス全員が合格した時、教室は笑顔であふれていました。
縄跳び検定があると、一生懸命に縄跳びの練習をし、できなかった二重跳びやハヤブサなどができるようになると「先生見て見て!」と大喜びです。漢字50問テストに向けて一生懸命勉強して満点とれたとか、運動会で発表するダンスをたくさん練習して、本番満足のいくパフォ-マンスができたなど、苦労すればするほど達成感を味わった時の笑顔は充実感にあふれ、成長につながります。
友達と心がすれ違ってつらい思いを抱えた子供が、解決のために保護者や教師に相談したり、友達に自分の気持ちを伝えたりして、解決のために勇気を出す経験をしながらこの問題に向き合います。解決し安心感を味わえた時、笑顔が戻ってきます。我々大人もホッとする笑顔です。
長い期間努力を重ねて目標を達成できたときの笑顔、悔しい思いやつらい思い、毎日続ける苦労などを大きな価値に変えてくれます。
いつもどんな時でも笑顔でいるのはとても難しいことです。世の中に出ると、歯を食いしばって頑張らなければならないことがたくさんあります。そのために、課題をクリアさせて達成感を味わわせることは大変重要な学びです。小さなうちから発達段階に応じた課題のクリアを経験させ、それを自信につなげていきたいものです。周りの大人は、子供を見守り、励まし、寄り添い、心の成長を支えてあげることが大切です。ややもすると、大人が先回りして子供自身が乗り越えられる課題の解決能力を摘んでしまうことがあります。もちろん、未然防止に努めなければならないことも山ほどありますが、子供たちの「乗り越える力」を育て、賢く優しくたくましく成長させていくために大人がうまく舵取りをしていくことは重要です。
子供たちの成長の「笑顔」に教えられることがたくさんあります。子供たちの「笑顔」に感謝!です。
第3学期始業式 校長式辞
令和4年1月11日(火)3学期が始まりました。
本日の始業式もオンラインで行いました。各教室では、背筋をピンと伸ばし、真剣な態度で始業式に臨む姿が、タブレットの画面越しから見えました。以下は、式辞の内容です。
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R3.1.11 第3学期始業式 校長式辞
皆さん、あけましておめでとうございます。
冬休みは楽しかったですか。今年は随分と寒い冬で、冷え込みも厳しい毎日ですが、元気に学校に登校した皆さんに会うことができ、とっても嬉しいです。
さて、2学期の終業式でお話したことを、皆さんは覚えていますか。
1つ目は、「ありがとう」のお話でした。3学期はまとめの学期、皆さんも、毎日の生活の中で「ありがとう」の気持ちがもてることをたくさん見つけてください。3月には、卒業式や修業式があります。1年を振り返ったときにはたくさんの「ありがとう」の気持ちであふれるような、そんな学校になると嬉しいです。
2つ目は、「一日の計は朝にあり、1年の計は元旦にあり」という言葉でした。皆さんに出した宿題は、「夢」や「目標」を立てることでしたが、新年の誓いは立てましたか。各学級で新年の抱負、「夢」「希望」「目標」について、言葉で伝えたり、ワークシートやノートに書いてみる時間があると思います。そして、それに近づくために何を行ったらよいか、計画を立ててください。例えば、「漢字テストで100点を取りたい」という目標を考えた人は、漢字の練習をいつどのようにやっていくかを考え、行動していく、「将来外国で活躍したい」という夢をもった人は、外国語の勉強をどのようにやっていくかを考え、行動していく、というわけです。新年の抱負を実現するために行動していくことが大切です。頑張っていきましょう。
3学期は1年間のまとめの学期で、進学や進級の準備の学期です。1年生は2年生0学期、2年生は3年生0学期・・・6年生は中学1年生0学期として、どんな上級生になろうかどんな中学生になろうかをしっかりと考え、準備をする学期です。とっても短い3学期なので、時間を大切に、目標を目指してください。期待しています。
「ありがとう」の気持ちを持つということ、「夢」や「希望」、「目標」をもって行動していくこと、これが校長先生からの皆さんへのメッセージです。
今年1年が素晴らしい年になりますように・・・
2学期終業式 校長式辞
あっという間に2学期も最終日を迎えました。終業式は、オンラインで行いました。子ども達は、各教室でしっかりと背筋を伸ばして話を聞いてくれました。以下は、式辞の内容です。
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2学期終業式 校長の話 (R3.12.24)
皆さん、こんにちは。今日は終業式、そしてクリスマスイヴです。校長先生の「三田」という名前は、「サンタ」とも読みます。きょうは、亀小のサンタからのお話です。
今日はお家に帰ったら、担任の先生からいただいた通知表をお家の人に見せて、今年の良かったこと、頑張ったこと、褒められたことなどをたくさんお話ししてみてください。皆さんが頑張った証の通知表と、皆さんがニコニコしながら楽しいお話しをすることが、皆さんのお家の人への何よりのクリスマスプレゼントになります。
では、亀小サンタからは、2つのお話をします。
まず、1つめは「ありがとう」と皆さんに伝えたいと思います。皆さんは、一生懸命勉強して、たくさん遊んで、お友達に親切にして、良い学級をつくりました。行事などではみんなで心を合わせて頑張りました。また、雨の日も風の日も、登校班で支え合いながら安全に登校しました。心のこもったあいさつもどんどん上手になりました。数え切れないくらいの良いことがたくさんありました。おかげで、亀山小学校がとってもいい学校だと地域の方々からも褒められ、校長先生もこの学校がますます大好きになりました。これは、一生懸命頑張る児童の皆さんと、児童の皆さんをご指導くださっている先生方のおかげです。皆さんに感謝しています。「児童の皆さん、そして先生方、ありがとう!」また、保護者の皆様、地域の皆様の御理解御協力にも心から感謝しております。「保護者の皆様、地域の皆様、ありがとうございます!」
2つめは、皆さんに「一年の計は元旦にあり」という言葉を贈ります。
もうすぐお正月がやってきます。お正月は家族と過ごす時間が増え、美味しいおせち料理を食べたり、たくさん遊んだり、お年玉をもらったりと、楽しいことがたくさん待っていると思います。そんな中で、ぜひ、皆さんは、自分の「夢」や「目標」を家族に話してください。ワクワク楽しいお正月に「夢」や「目標」を語ることで、皆さんの気持ちが家族に伝わり、お家は幸せいっぱいな雰囲気になります。また、皆さんはやるべき事を声に出すことで決意が心に刻まれ、やる気が湧いてくる事でしょう。実はこの言葉は「1日の計は朝にあり、一年の計は元旦にあり」というものが、後半の一文が主に使われるようになったようです。意図は、「1日の計画は早朝に立てましょう。1年の計画は元旦に立てましょう。物事は最初が肝心ですよ。」という事です。
明日からの冬休み、幸せ気分をたくさん味わって、1月11日からの3学期は、夢や目標に向かってニコニコワクワクする、やる気いっぱいの学期にしましょう。3学期始業式には、幸せいっぱい笑顔いっぱいの皆さんに会えることを楽しみにしています。
それでは皆さん、Merry Christmas! & Happy New Year!
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保護者の皆様、地域の皆様、今年1年大変お世話になりましたことに、感謝申し上げます。来年もよろしくお願いいたします。
校長 三田 紀代美
コラム⑥ 登下校について考える
小学生の毎日は、登校班での集団登校から始まります。この、登校班というのは多くの学びがあります。班長さんは、自分の班のメンバーを安全に学校まで連れてくる重要な責任を果たすために、安全確認をしながら班員を先導します。副班長さんは、最後尾に並び、班員に目が行き届くようにしながら、班員の安全を守っています。班員は、一番学年の低い児童に合わせたスピードで、それぞれの個性を理解し、尊重しながら、きちんと並んで安全に登校しようとしています。その行動には、それぞれが気を配ったり、我慢したり、折り合いを付けたりと、社会性の発達を促すことのできる大切な学びが詰まっています。また、雨の日も風の日も、暑い日も寒い日も、自分の力で登校することで、体力や忍耐力も着きます。
いつも穏やかに登校できる日ばかりではありません。時には班の誰かが転んでしまったり、班の中でトラブルが起こったりすることもあります。それを、班員の力を駆使して解決していく、とても良い経験です。また、登校班をきっかけに保護者同士もつながることができます。
交通指導員さんをはじめ、見守りボランティアやスクールガードの皆さん方は、子供たちを温かく見守り、声をかけ、サポートしてくれています。全ての大人が「子供たち応援隊」として、子供たちの成長に寄り添い、応援し続けていける日本の慣習は世界に誇れるものだと思います。
R3.11.12
11月の朝会:校長講話
11月4日の朝会では、次のようなお話をしました。御家庭でも話題にしていただけると幸いです。
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みなさん、おはようございます。今日は「ボランティア」についてお話しします。
皆さんは、10月から11月にかけて、保護者の方々が交代で、亀山小学校の落ち葉掃きボランティアをしてくださっているのを知っていますか。お忙しい中、皆さんが少しでもいい環境で学校生活を送れるよう、一生懸命落ち葉を掃いてくださっています。本当にありがたいと、感謝の気持ちでいっぱいです。
そもそも「ボランティア」って何でしょう。それは、人や世の中の役に立つことを、自分の意志で、無償(お金やお礼をもらわない)で行う活動のことをいいます。
ボランティア活動には4つの原則があります。
1つめは、「自分の意志で行う」つまり、「自分でやろうと思ってやる」ということです。やらされるものではなく、自分の考えで行うものです。
2つめは、「無償性」つまり「ごほうびや感謝のことばを期待しない」ということです。自分が人や地域のために取り組むもので、報酬をもらうことを目的とはしません。
3つめは「自分のためになる」ということです。さまざまな体験をしたり、新しく覚えることがあったり、人と出会ったり、友達や知り合いが増えたりします。
4つめは、「自分の視野や発想を広げることができる」つまり、「自分の分かること、できることが増え、新しい考えが湧いたりしてくる力がつく」ということです。自由な考えで、今何が必要か、どんなことが人や世の中に役立つか、考えて活動することができます。それは、将来の自分の生き方のヒントになる事がたくさん詰まっています。
皆さんの毎日を振り返って、自分に何かできることはないか、考えてみてください。「ボランティア活動」という大げさなものでなくていいのです。例えば、教室にゴミが落ちていたら拾ってみる、先生の仕事のお手伝いをしてみる、校庭の落ち葉はきをしてみる、元気なあいさつをして周りの雰囲気を明るくしてみる、など、自分のできる事で誰かの役に立つこと、周りが嬉しくなったり明るくなったりすること、など、できそうな事はありそうですね。活動によっては、先生にそっと相談してから行った方がいいものもありますので、その時は担任の先生に相談してみてください。
ボランティアを行う人は、周りから感謝されようと思わない事が原則です。しかし、周りはいいことをしている人に気がついたときには、「ありがとう」と、感謝の気持ちをもてるといいですね。機会があったらその気持ちを伝えるといいですね。「一緒にやろう」とするのもいいですね。そうしていくうちに、皆さんの周りは、どんどん温かい心でいっぱいになり、みんなが幸せになっていくでしょう。温かくて、みんなが仲良く繋がって、幸せいっぱいの亀山小学校になるといいなと、願っています。
2学期始業式校長式辞
分散登校により、この2学期は始業式を2回行いました。オンラインでの開催になりましたが、子供たちは、それぞれの教室で真剣に式に臨んでいました。以下は、始業式で話した校長式辞です。
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2学期始業式 校長式辞 R3.9.1(水)・2(木)
「みなさん、おはようございます。
皆さんが、元気に登校でき、本当に良かったです。
今回の夏休みは、特別な夏休みでした。それは何かというと、「子供も感染しやすい新型コロナのデルタ株が日本中で猛威を振るっている」中での夏休みだったという事です。そのため、今年の2学期は、皆さんや皆さんの家族を守るため、分散登校での学校生活スタートとなりました。どのような感染対策をすれば良いか、何度も先生方で話し合って、皆さんが安心して学校生活を送れるように準備してきました。皆さんがきちんと約束を守って生活することで、感染を防ぐことにつながります。安心して生活できるように、全員で協力して取り組んでいきましょう。具体的には、各学級で、担任の先生と確認してみてください。そして、学校でも、学童でも、塾や習い事の場でも、買い物に行ったときにも、学校で教わった感染予防対策を行ってほしいと思います。
校長先生から、2学期の過ごし方について1つお話しします。それは、「顔(がん)晴(ば)れる」人になってほしいということです。「がんばれる」「かおはれる」つまり、明るい笑顔で生活できるようにしてほしいということです。人の悪口を言ったり、人の嫌がる事をやったりする人には「顔晴る」顔はできません。人の良いところを見つけて褒めてみる、自分の頑張りを自分で褒めて自信をつけてみる、自分たちのクラスの良いところを見つけてみるなど、「顔(がん)晴(ば)る」自分の顔をイメージしてみてください。
夏休みには、オリンピックやパラリンピックが行われました。素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。たくさんの感動がありました。選手たち、みんな「顔(がん)晴(ば)った」顔をしていましたよね。校長先生は、皆さんの「顔(がん)晴(ば)る」顔がたくさん見たいです。オリ・パラに負けないくらいの笑顔で溢れる毎日を、この2学期、期待しています。」
注)「顔(がん)晴(ば)る」は俗語です。各教室で担任から、俗語の意味を説明してもらいました。
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閉塞感と不安が世の中を覆っており、毎日のように目や耳にする批判や中傷の言葉がさらに心を曇らせている気がします。子供たちには、少しでも安心して、笑顔いっぱいで生活してほしいと願うとともに、私たち大人が、子供たちの笑顔を引き出せるように努力していくことの重要性を、ひしひしと感じています。
コラム⑤ 夏休みの思い出
昔々の話でちょっと恥ずかしいのですが、載せさせていただきました。
私が小学校1年生の頃、奇跡的に県の理科展で金賞を取った経験があります。題名は「あさがおの観察」でした。
1学期に学校で育てたあさがおを夏休みに持ち帰り、家で観察するのが宿題でした。当時は毎朝育成会でラジオ体操を行っていたのですが、ラジオ体操終了後、あさがおの観察を行うのが日課となりました。観察する「葉っぱ」を2枚決めて、日記に葉っぱを当て、葉っぱの縁を鉛筆でなぞりながら、毎日鉛筆描きの葉っぱをためていきました。「葉っぱ」を描き終わると母に「かけたよ~」と見せに行き「上手に描けたね~。じゃあご飯にしよう!」きれいにあさがおが咲いたときには、クレヨンであさがおの絵を描いて褒めてもらったり、夕方しぼんでしまったあさがおを見てはしょんぼりしながら絵を描いて励ましてもらったり・・・「母に褒めてもらうためのあさがおの観察」、本校1年生のあさがおを育てる姿から、ぼんやりしていた私の記憶が映像として戻ってきました。
「あさがおの葉っぱを絵日記に描くと母に褒められておいしい朝ご飯が食べられる」これがルーティーンになり、
42日間のあさがおの観察の宿題が無事に終了、母の罠にまんまとはまりました。担任の先生が理科展に出してくれ、生まれて初めて全校生の前で表彰していただいたときには緊張して心臓がドキドキでした。「継続は力なり」、たった42日間の継続ですが、小1の私には大きな自信になりました。
自分の幼かった頃の記憶はぼんやりとしか覚えていませんが、今かわいい亀小の子どもたちを見ていると自分もたくさんの方々にかわいがってもらったんだと、今更ながら改めて気づきます。怒られてばっかりのだめ子どもだった自分の記憶、「宿題やったの?」「明日の準備したの?」「何でできないの?」「○○ちゃんはできるのに何であなたはやらないの?」そんな言葉ばかりしか覚えていないのですが、きっと嫌だったりつらかったりする記憶の方がいつまでも残っているのかも知れません。本校に勤務したおかげで、ほっこりとしたかすかな記憶と再会することができ、自分の心を癒してくれています。
長い夏休み、お子さんの自信を深めるために何か仕掛けてみてはいかがでしょうか。
コラム④「親子の適度な距離感」について考える
親子は、「付かず離れず『適度な距離感』を持つことが大事」ということは分かっていても、実践はとても難しいものです。親が「適度」と思っていても、子どもは離れすぎてしまって寂しいと思っていたり、逆に近すぎてうっとうしく思っていたりして、うまくいかないこともしばしばです。しかし、親子というものは、最初から適度な距離感を持っているものではありません。それは、何度もずれながらも、互いに歩み寄ったり離れたりして、試行錯誤しながら作りあげていくものなのです。親が子どもとの適度な距離感を作りあげていこうと思う時、まずは子どもを理解することが大切です。発達段階によって特徴が違うので、関わり方もアップデートしていく必要があります。(月間『倫風』「親子の“距離感”幼児期から小学校低学年まで 岩立京子」より抜粋)
子どもの安全基地は何といっても親であり、家族です。親子の信頼関係の深まりは、まさにこの“距離感”を親子で模索していくことで得られていくのではないでしょうか。子どもにとって安心できる安全基地があると、様々な困難を頑張って乗り越えようとする力が強くなっていきます。スキンシップを大切にし、子どもの感情に共感し、受容しながら、壁にぶつかった時には子どもと一緒に解決していく、そんな日常的に行われている関わりによって、子どもは自立へと向かえるように成長していきます。
R3.7.5
コラム③ 子育てについて考える
笑いあり、涙あり、感動あり、悩みあり… 子育ては、波乱万丈な長編ドラマのようです。そして、この年になって感じるのは、子どもと親はWIN- WIN の関係なのだという事です。自分の人生が、我が子のおかげでどれだけ豊かになったことか、我が子の存在に感謝するのはもちろんのこと、子育てに関わってくださったすべての方に感謝したい気持ちです。子育ては、何度も壁にぶつかり、心が折れそうになる事もしょっちゅうで、順風満帆にはいきません。我が子が成人した後も自分の子育ては後悔ばかりです。それでも立派に育ってくれた我が子に感謝したり、周りに感謝したり、自分の苦労をねぎらったりしながら、自分自身の子育て長編ドラマを振り返ってみるのも感慨深いものがあります。
子育ての目標は、「立派に社会の中で生きていける大人にすること」、つまり「自立」させることです。
子どもは手をかけなくても「自立」するための行動が見られます。いろいろなことに興味をもち出し、自分でやりたいと思うようになる乳幼児期の行動は、本当に何をやってもかわいいものです。でも、何をしでかすか分からない危なっかしさで毎日ハラハラです。そして、そのハラハラは形を変えながらずっと続いていきます。「大人として『自立』させる」という課題に向かってどんな舵取りをしていくか、波乱万丈な長編ドラマをつくり上げていくための試行錯誤の毎日です。
子育ては社会全体が役割分担を担いながら進めていくものです。教育システム、社会の制度やサービス、人とのつながりなど、我が子を自立した大人にしていくために、どんどんお世話になると良いと思います。そしてお世話になったことを感謝し、我が子と一緒に感謝の心を味わうのです。
立派な大人に成長した我が子の姿を着地点にし、そこに向かって努力している親としての自分を大いに褒めたり励ましたりしながら、壮大なドラマを描き上げていくことで、困難に突き当たった時でも少しは心が軽くなるのではないでしょうか。子育てに奮闘している方々に、小さなエールをお届けできたら幸いです。
コラム② 「はい」という返事について
「はい」という返事について
「はい」という返事、気持ちがいいですね。この「はい」という返事があたり前にできる人は周りから好感をもたれ、周りが心を開いて近づいてきてくれます。つまり、人間関係がどんどん良くなっていきます。教室のいたるところから「はい」が聞こえてきて、どのクラスも温かさを感じます。
教育学者、森信三先生はこうおっしゃっています。
「特に、家庭の中で「はい」とはっきりとした返事ができること、これが大切です。『はい』という一言によって、その人は『我』を捨てるわけです。つまり、それまでの意地の張り合いを投げ捨てるわけです。同時に、それによってもとより、一家の人々の雰囲気までが変わりだすのです。」(森信三の「しつけの3原則」より
遠慮のない家庭の中だからこそ「はい」が魔法の言葉になっているのかも知れません。学校で飛び交っている「はい」は、御家庭での教育の賜です。我々大人も大切にしたいものです。
R3.5.10 三田 紀代美
コラム① あいさつについて
哲学者で教育者でもあった 故 森信三は、「しつけの三原則」として、次の3つを挙げています。
1.朝、必ず親に挨拶をする子にすること
2.親に呼ばれたら必ず、「ハイ」とハッキリ返事のできる子にすること
3.ハキモノを脱いだら、必ずそろえ、席を立ったら必ずイスを入れる子にすること
(哲学者・教育学者 森 信三「しつけの3原則」人間力.comから引用)
日常生活のやろうと思えば誰でもできることに、躾の本質があると、彼は説いています。
4月の朝会(校長講話)では、「あいさつ」について話をしました。「気持ちよいあいさつや返事ができる子」は本校のめざす児童像の重点項目です。
「あいさつ」は、「自分自身の心にエネルギーを与え」「相手との距離を縮め」「全体の雰囲気をよくする」という効果があることを話し、次のような標語を示しました。「あいさつは 大きな声で 人より先に 心を込めて 相手の目を見て お辞儀もしっかり」。すると、次の日から満点挨拶者が続出でした。「あいさつ」は大切なコミュニケーションスキルです。明るいあいさつが飛び交う亀山っ子であってほしいと思っています。
よく話を聞き、行動に移し、頑張ってくれる亀小の児童は、自慢の子供たちです。
R3.4.30 三田 紀代美