校長室から

校長室から

令和4年度始業式あいさつ

 おはようございます。いよいよ今日から令和4年度第1学期がスタートします。新2・3年生の皆さん、進級おめでとうございます。
 昨年度は、ウイズコロナ「新型コロナウイルスとの共存」という中で、皆さんは、しっかりと予防策を守ってくれました。4月に入り、新型コロナウイルス感染症の第7波の兆候が全国各地に見られており、本県でも感染陽性者が高止まりの傾向にあります。今年度も引き続き学校生活においては、予防対策の徹底をお願いします。

 さて、3年生皆さん。いよいよ物部中の最高学年になりました。「一人は一校を代表する」という言葉があります。学校の代表は3年生です。昨年同様、最高学年の皆さんにこの白いキャンバスを贈ります。自身の学力向上、生徒会や部活動、運動会や桜町祭などの学校行事での活躍を期待しています。後輩から頼りにされる3年生、自己実現に向けて努力する姿を後輩に是非見せてください。そして来年の3月、この白いキャンバスに一人一人が、どんな絵が描けたかを振り返ってください。「どんな絵が描けたか」とは、「自分でどんなことができ、何が達成できたのか」また、「学級で何ができたのか」です。それが、物部中学校の新たな伝統となります。よろしくお願いします。
 2年生の皆さんには、新3年生の立志式で話した言葉を贈ります。江戸時代の幕末に福井藩(現在の福井県)で活躍した橋本左内という人が15歳の時に書いた「啓発録」です。
 一、「稚心を去る」幼い心や甘えを捨てる。
 二、「気を振るう」負けることを恥と考え、油断なく頑張る。
 三、「志を立てる」目標を定めそれに向かって努力する。
 四、「学に勉める」学問を学ぶことは大切である。それを、世の中のために正しく生かすことも大切である。
 五、「交友を択ぶ」互いに切磋琢磨できる良き友を選ぶこと。
             何かあった時、真剣に心配してくれる友達こそ何よりも大切にすべきである。
 来年2月に立志を迎えるにあたり、この1年間の成長の指標にしてください。
 この後の入学式で31名の新1年生を迎え、いよいよ先輩と言われる立場です。新1年生の手本となり、安心して中学校生活のスタートが切ることができるのは、2年生の行動にかかっています。よろしくお願いします。

 次に、物中メモリーに3つの約束「時を守る 場を清める 礼を正す」が記載されています。この約束は、人として一生涯のものです。これからも継続し、目指す生徒像「未来を切り拓く学力・人間力を身に付け、ふるさと物部に貢献できる生徒」の実現に向けて成長していくことを期待します。

 最後に、生徒・教職員が一枚岩となり、「チーム物部」で邁進していくことを願い校長のことばといたします。

                                                                                                                                                                             2022.04.08

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中学校入学説明会

 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、延期されていました中学校入学説明会を2月24日(木)に物部小学校の体育館をお借りして実施いたしました。

 物部小学校の6年生児童の皆さん、そして保護者の皆様、こんにちは。私は、中学校長の石田と申します。今年度、物部中の校長となりました。どうぞよろしくお願いいたします。
 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、1月に予定していました説明会を延期しまして、中学校入学への準備等にご不便をきたしていること、誠に申し訳ございません。
 本日、物部小学校をお借りして中学校入学説明会の実施にあたり、お忙しい中、御出席いただきまして、ありがとうございます。本来ならば、児童の皆さんや保護者の皆様に、物部中を少しでも理解していただけるよう、授業や部活動等を見学してもらい、中学校の様子を肌で感じてもらいたかったのですが、今回は新生徒会の役員が作成したビデオの視聴と説明となります。

 ここで、もうすぐ始まる中学校生活に期待を膨らませている皆さんに、お願いがあります。

 小学校6年間を通して、皆さんは「れいぎ正しい子」「勉強・運動大好きな子」「そうじをがんばる子」の物部小学校の目指す児童像を身に付けるため努力してきたと思います。そして、最上級生として下級生を引っ張り、責任を果たしてきましたね。その姿を残り少ない学校生活でしっかりと下級生に引き継ぎ、卒業して下さい。
 また、この6年間、共に生活してきた友だちや先生方、いつも皆さんを温かく見守ってくれている家族に感謝の心を持ち続けて下さい。そして、小学校での「学びや経験」を大切にし、中学校生活でもその「学びや経験」を生かして、成長していくことを期待しています。
 学校は、皆さんの夢の実現のための学びの場です。また、みんなで感動を共有し、絆を深めていく場でもあります。目標や夢を持って中学校に入学してください。皆さんの入学を生徒・職員一同楽しみにしています。4月8日(金)の中学校入学式で会いましょう。

 

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2月校長講話

 1月の朝会が新型コロナウイルス感染拡大防止対策のため、中止になったので1,2月の朝会を合わせて実施いたしました。講話はZoom配信で実施いたしました。写真等は2月講話資料PDFに入っています。

 
 皆さん、おはようございます。
 早いもので令和3年度も、残り1か月半となりました。
 本日は1月の講話が諸事情で出来なかった分を含めて、話をしたいと思います。
 最初に、この写真を見て下さい。これは屋上から撮影したものです。
 ・三谷(みや)の山の上から朝日が昇り始めた写真です。
 ・2022年1月1日 午前6時56から7時12分にわたり撮影しました。
 ・この「日の出」に私は、生徒一人一人が目標を持ち、その目標に向け努力し、達成できるよう。そして、物部中生徒が、生き生きと明るく学校生活が送りますようにと祈願しました。
 次の写真は屋上から見る「富士山」です。画像が悪く見づらいですが、中央に白い三角形のものが富士山です。
 さて、今日は2つのことについて話をします。
 1つ目は、本来ならば2月4日、立春の日に2年生の「立志式」を行う予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大のため、式を3月15日に延期となってしまいました。ここでは、「立志」について話をします。
 立志の意味は「志をたてること。」「将来の目的を定めて、これを成し遂げようとすること。」とあります。また、立志式とは日本古来の儀式「元服の儀」と言われていました。成人を示すものとして行われた儀式。昔は、数え年で12歳から16歳の間で成人になっていました。いま日本は、20歳で成人としていますが、今年の4月1日から民法が改正され、成人年齢が18歳に変わります。この改正により、しっかりとした考えを持つことが大切になる時期が立志式かと思います。
 3年生、昨年の立志式で立てた目標(誓い)を思い出してください。目標が変わった人もいるかもしれません。でも、しっかりと自分が進む道を見つめて進んでください。1年生、4月からは2年生です。自分自身をしっかり見つめる時期です。「夢」や「希望」を友と語り合ってください。
 そして2年生、立志おめでとうございます。(1・3年生の皆さん、祝福の拍手をお願いします。おめでとう。)皆さんの立志の作文を1部読ませてもらいました。一人一人の志が伺えた作文でした。4月から最高学年です。伝統を引き継ぎ、下級生を引っ張ってください。
 2つのは、十代・二十代というのは、いくらでも自由に夢や希望を語ることができる、可能性に満ちあふれた時です。皆さんは、人生にどんどんチャレンジする資格を持っています。できることから、やれることから行動を起こすことです。待っていても何も変わりません。親も先生も皆さんのチャレンジにストップをかける権利はありません。ストップボタンがあるとすれば、それを押せるのは、皆さん自身です。失敗を恐れず、チャレンジ精神をもって行動を起こし、皆さんの前にある「夢」や「希望」、そして「可能性」という、大きな道が未来にまで伸びていくことを願っています。
 最後に3年生、本日を入れて登校する日が13日となりした。3月3日の茨城県立、7日の栃木県立高校の受検があります。体調管理をしっかりして臨んでください。そして9日の卒業式。皆さんが希望にあふれた笑顔で、物部中から旅立つことを望みます。

2月講話資料.pdf

 

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3学期始業式講話

3学期始業式は、コロナ感染対策を取り、校長室からZoom配信で実施しました。講和後、生徒代表4名が「新年の抱負」を発表しました。(講話文の下に代表生徒写真があります。)

   3学期始業式講話

 皆さん、明けましておめでとうございます。
新しい年を迎えるとともに、3学期がスタートしました。いよいよまとめの学期です。そして3年生にとっては、中学校生活の総まとめの学期となります。
 2学期の終業式で「一年の計は元旦にあり」という話をしました。この休みで、この1年の「目標」を立てることができましたか。人間は新しい年になってカレンダーが一枚はがされるだけで、不思議と気持ちが変わります。学期が変わるだけでなく、新しい年になるということは、自分を大きく変えていくチャンスが来たということです。そのためには、自分が立てた「目標」を責任をもって実行に移していくことが大切です。
 一人一人の心の中にある「目標」。明日実現できる「目標」、生涯をかけて実現していくような「目標」、とさまざまです。
 以前の講話で、元日本サッカー代表監督のジーコさんが言った「努力は結果として現れる」を紹介しました。自分の立てた目標に向かって、一つ一つ積み重ね、努力することが大切です。その積み重ねとは、学習であり、集団生活を通しての人間関係を高めいてくことが大切かと思います。
 もし、つまずいたら、家族、友だち、先生に相談すればいいことです。いろいろな人たちの力を借りることは決して恥ずかしいことではありません。恥ずかしいのは、立てた目標を簡単に諦めたり、投げ出したりすることです。軌道修正をしながら自分の道に力強く進んで下さい。
 1・2年生は、4月から中堅学年、最高学年となります。この3学期で、今、自分に何が必要なのかを考えながら学校生活を送って下さい。
 3年生は、最終的な進路選択という大切な時期を迎えます。苦しくても逃げないで立ち向かっていって下さい。後輩たち、先生方は、皆さんの前進する姿を応援しています。そして、学級の絆を大切にして3月9日に笑顔で、この物部中学校を巣立って行くことを願っています。
 最後に、皆さんにお願いがあります。新型コロナウイルス感染症についてです。「またか」と思わず、よく聞いてください。冬休みも、3密の回避や不要不急の外出自粛など不自由な生活を送るようなお願いしました。しかし、新しい年を迎えて、これから終息に向けていければと願いましたが、現状、オミクロン株が主流となる感染者が急増しています。全国的に第6波に入ったと考えてよいかと思います。
 そんな中でので3学期のスタートとなりましたが、生徒の皆さんには改めて感染防止対策の徹底をお願いします。具体的には、こまめな手洗いや手指の消毒、うがい、教室等の換気、マスクの着用、友達とのソーシャルディスタンスの確保、給食のときに会話を控えることなどをお願いします。併せて、校外での生活についても3密の回避や不用不急の外出自粛などをお願いします。生徒の皆さん一人一人の自覚ある行動によって、現在の危機的状況を乗り切っていきたいと思います。よろしくお願いします。
                                                 以上

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2022年スタート

生徒・保護者・地域の皆様、明けましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いいたします。

3年生の皆さん、5日からの私立校受験頑張れ!!

生徒の皆さん、11日始業式に会いましょう。

保護者・地域の皆様、本年も本校教育活動に、ご理解・ご協力をよろしくお願いいたします。 

                                                    2022.1.1

本校の屋上から見た日の出です。7:12

同じく屋上から見た富士山です。7:23

 

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2学期終業式講話

                                              2学期を振り返って

 2学期も新型コロナウイルス感染症の影響により、多くの制約がある中、学校生活を送ることになりましたが、コロナ禍だからこそ皆さんは、色々な場面で知恵を出し合い、話し合いコロナに負けない頑張りを発揮してくれました。
 この2学期を学年ごとに振り返って見ます。
 まず1年生、今学期は皆さんの学級で何度も研究授業をさせてもらいました。先生方の指導力を磨くため、外部の先生に授業を観てもらい指導を受け、皆さんの学力を向上させるために行いました。授業参観の中で、真岡市の田上教育長さんが「授業に取り組む姿勢や活発に発言するなど、良い生徒たちですね。」と言葉をかけられた時は、とてもうれしく思いました。ぜひ、この姿勢は3年間継続してください。中学校で経験した行事はどうでしたか。先輩たちの企画力・行動力に驚いた人もいたかと思います。しかし、頼りになった先輩たちも、いずれは卒業します。少しでも早く先輩たちに追いつき、追い越せるよう、その背中をしっかりと見つめ、努力してください。
 次に2年生、運動部は夏に3年生から部活動を引き継ぎ、各部とも暑い中、新人大会向けて練習に励んでいたところ緊急事態宣言が出され新人大会が中止となり、目標を失いかけながらも下級生を引っ張り、毎日の練習に励んでいた姿は立派でした。吹奏楽部も桜乱祭後、練習時間が少ない中でも12月5日の県南地区アンサンブルコンテストに参加しステージに立つ皆さんの姿は輝いていました。今後一層の成長と活躍を楽しみにしています。
 12月の生徒会役員選挙で令和4年度の新生徒会役員が決まりました。来年1月から動き始めます。現生徒会を手本に、令和4年4月から本格的にスタートができる準備をお願いします。
 また、マイ・チャレンジも中止となってしましたが、来年2月4日の立志式をよい機会として、将来の自分を具体的にイメージしてほしいと思います。
 最後に3年生、皆さんには感謝の気持ちしかありません。緊急事態宣言が出され、9月いっぱい行事が持てず、運動会と桜町祭を合同での開催、準備期間が少なく2つの大きな行事を、実行委員と生徒会を中心に話し合いを何度も繰り返して「桜乱祭」という形で成功させてくれたことは、閉会式で斎藤実行委員長が各係に向けて「ありがとう」という言葉に集約されていました。各係で中心となってくれた3年生、本当にありがとうございました。
 そして、いよいよ受験が間近に迫ってきました。この冬休みの1月5日から9日までと、3学期に入っての15日に私立高校の受験があります。体調管理に十分留意し、私立志望校に受験者全員が「合格」の二文字を得られるよう、全力で学習に取り組んでほしいと思います。頑張ってください。
 いよいよ明日から冬休みに入ります。夏休みより休業期間は短いですが、夏休み以上に、この冬休みは大切な休みです。それは、皆さんも分かるように2021年から、2022年という新しい年を迎えることです。
 2021年は1年延期された東京オリンピック、パラリンピックが無観客で開かれ、テレビ画面等を通して、選手たちが多くの感動を与えてくれました。また毎年、京都の清水寺で開催される、今年の漢字一文字は「金」が選ばれ、2位は五輪の「輪」が選ばれています。スポーツで盛り上がりを見せた1年でしたが、新型コロナウイルス感染症が猛威を振るい、日本を含め世界各国で尊い命が奪われたり、地震・竜巻・台風・大雨等の自然災害で命や家屋等を失う被害が多かった年でもありました。

 さて、皆さんは2021年はどんな1年でしたか。ぜひ31日までに、この1年を振り返って下さい。
 そして、2022年という新しい年を皆さんはどんな年にしたいですか。
「一年の計は元旦にあり」ということわざがあります。1年の計画は元旦(1日)立てるべきである。物事は、最初が肝心であるというたとえです。1日にとは言いません。この冬休みに計画や目標を立ててみてください。
 コロナ禍の冬休み、感染対策をしっかり取り時間を大切にして、自分自身としっかりと向き合い、ひと回りもふた回りも成長した皆さんと、来年1月11日の始業式で再会できることを楽しみにしています。それでは、来る2022年寅年の令和4年が、皆さんにとってすばらしい年になることを祈念して、挨拶とします。

 どうぞ、よいお年をお迎えください。

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12月講話

                                              『人権週間に学ぶ』
                                                         
 12月4日(土)から10日(金)までの一週間は、人権週間です。世界人権宣言の採択を記念して、日本では12月10日を最終日とする一週間を人権週間と定め、世界人権宣言の趣旨及びその重要性を広く国民に訴えかけるとともに、人権尊重思想の普及高揚に努めています。世界人権宣言は、1948年(昭和23年)12月10日の国連総会で採択されたもので、「すべての人間は生まれながらにして自由であり、尊厳と権利とについて平等であること」などが示されています。物部中学校でも、人権意識の高揚を最重要課題の一つと捉え、12月10日(金)に人権集会が開かれます。宇都宮地方法務局真岡人権擁護委員さんから人権に関わる話を聞く予定です。
 人権とは、「人間が生まれながらに持っているあたりまえの権利」であり、その中でも「自分の大切さとともに他の人の大切さを認めること」「命を大切にすること」「みんなと仲良くすること」を心がけてもらいたいと思います。
 現在も依然として多くの人権問題があり、偏見や差別に苦しんでいる人が大勢います。これは様々な人権問題です。今日は、この中から「インターネットによる人権侵害」について説明したいと思います。このポスターを見て下さい。「心ない書き込みで 傷ついている人がいます」なぜ、このようなポスターが作られたのか。それは、自分の名前を明らかにせず、不特定多数の人に自由に情報を公開できる特性が悪用され、悪口が書き込まれたり、プライバシーが侵害されたりするなどの問題が生じたからです。皆さんだったら、このポスターを見てどう思いますか。後でアンケートに答えて下さい。
 次は、SDGsと人権のつながりです。今年度、皆さんはSDGsについて学習を深めてきました。皆さんの中にもSDGsと人権の関わりについて学習を進めていた人もいます。この目標をよく見ると、目標5「ジェンダー平等を実現しよう」目標10「人や国の不平等をなくそう」など目標じたいが人権問題を指す文言になっています。その他の目標も人権とのつながりが深いものもあります。
 今、私たちができることは、「自分の心に偏見の芽がはないか」「みんなと違うという理由だけで排除や差別をしていないか」「弱い立場の人をいじめていないか」この3つの点を見つめ直してください。そして、常に自分自身を厳しく見つめることが大切かと思います。
 これから21世紀を支えていく皆さんは、人権感覚を磨き、全ての人の人権が尊重され、幸福が実現する時代にしていくことを願っています。
                                              「様々な人権問題」
1 同和問題
 日本社会の歴史の過程で形づくられた身分差別により、同和地区と呼ばれる特定の地域出身であることやそこに住んでいることを理由に、長年にわたり差別を受けてきた人々が、今も結婚や就職の際に差別を受ける問題がある。
2 子ども
 学校では、いじめや暴力、不登校、教師による体罰などの問題があり、家庭では、親から虐待を受けるなどの問題がある。日本は1994年に「児童の権利に関する条約(子どもの権利条約)」を批准し、子どもの生命と人権を守ることに取り組んでいる。
3 高齢者
 身体や精神面のおとろえを理由に、高齢者をのけ者にしたり、邪魔者扱いしたりするなどの問題がある。また、就職に際して差別されたり介護の際に身体的・心理的虐待が行われたりする問題などもある。
4 障害者
 障害があることを理由に、就職に際して差別される問題やアパート・マンションなどへの入居を拒否される問題、施設における虐待などの問題がある。
5 女性
 「男は仕事、女は家庭」といった男女の役割を決めつける考え方が今も根強くあり、社会生活の様々な場面で、女性が不利益を受けるなどの問題がある。また、セクシュアル・ハラスメント(性的嫌がらせ)や夫・交際相手などから暴力(DV、デートDV)を受けるなどの問題もある。
6 外国人
 言葉や生活習慣等の違いから、入居や入店を拒否されたり、就職に際して差別されたりするなどの問題がある。また、一部の国や民族あるいは特定の国籍の外国人に向けて憎しみをあおるような差別的言動(ヘイトスピーチ)が行われるなどの問題もある。
7 HIV感染者・ハンセン病患者及び元患者
 不正確な知識や思いこみによってHIV感染者やハンセン病患者等への偏見や差別意識が生まれ、患者・元患者やその家族が日常生活や職場などで差別を受けるなどの問題がある。 現在、新型コロナウイルス感染症が世界的に拡大する中、感染者やその家族、医療従事者などが差別されるケースも発生している。
8 インターネットによる人権侵害
 自分の名前を明らかにせず、不特定多数の人に自由に情報を公開できる特性が悪用され、悪口が書き込まれたり、プライバシーが侵害されたりするなどの問題がある。
9 災害に伴う人権問題
 福島第一原子力発電所の事故では、被災者に対する偏見や差別、避難した子どもたちへのいじめなどの問題が発生した。また、災害発生時の避難所では、プライバシーの確保の問題や高齢者や障害者などがより一層厳しい状況に置かれるという問題がある。
10 性的指向・性同一性障害(LGBT)にかかわる人権問題
 性的指向とは、恋愛の対象がどこに向かうかをいい、異性以外にも同性や両性に向かうなど人によって様々である。また、「体の性」と「心の性」が一致しない性同一性障害のある人もいる。こうしたことへの理解の不足から偏見の目で見られたり、差別を受けたりするなどの問題がある。
 これ以外にも、「犯罪被害者とその家族」、「アイヌの人々」、「刑を終えて出所した人」、「ホームレス等生活困窮者にかかわる人権問題」、「北朝鮮当局による拉致問題」「新型コロナウイルス感染症の、感染者やその家族、医療従事者などへの差別」など、様々な人権問題があります。

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10月講話

                                          「 読 書 の 秋」

 来週は、桜乱祭(おうらんさい)です。桜乱祭のスローガンは「前進~いまだからできること~」に決定しましたね。今年はコロナ禍で運動会と桜町祭を合体したイベント開催となりました。実行委員会を中心に、イベント名、スローガンを募集し生徒全員で考え、決定したものです。ぜひ、皆さんのパワーを集結し、様々な取組に主体的に関わり、「一人一人が主役の新たな可能性を発揮できる桜乱祭」にしていきましょう。期待しています。
 さて、いよいよ秋本番ですね。秋は、過ごしやすく何をするにもよい季節です。そのため、「スポーツの秋」、「芸術の秋」など様々な言葉が当てられていますが、今日は「読書の秋」ということで、読書について話をしたいと思います。
 2020年1月~2月に実施した本県の読書活動に関する実態調査の結果から話をします。小学校20校の5年生691名、中学校20校の2年生706名、高等学校20校の2年生2208名の児童・生徒を対象としたものです。
 まず、「1か月の平均の読書量(まんがや雑誌を除く)」です。小学生6.97冊、中学生3.46冊、高校生1.63冊の結果がでました。学齢が上がるにつれて、不読者が多くなっています。1か月0冊は高校生が調査人数の約5割の生徒に見られました。10冊以上は小学生の約2割に見られました。
 次に「本を読まない理由」について、中学生だけで見ると、1位が「テレビ・DVD・動画(YouTubeなど)を見るのに時間を使う」、2位「ゲーム(家庭用ゲーム機・スマートフォン等)に時間を使う」、3位「特に読みたい本がない」との結果が出ています。
 ここでなぜ、読書は必要なのか。それは、読書をすることで、読解力や想像力、思考力、表現力等を養うとともに、多くの知識を得たり、多様な文化を理解したりすることができるようになるからです。また、文学作品に加え、自然科学・社会科学関係の書籍や新聞、図鑑等の資料を読み深めることを通じて、自ら学ぶ楽しさや知る喜びを体得し、更なる探究心や真理を求める態度が培われるからです。
 読書は後で、大人になってからすればよいというのは大間違いです。最も大切なことは、感受性が豊かな中学時代や高校時代にしか得られない感動、深い気付きがあるからこそ本を読むべきです。
 「『家読(うちどく)』という活動を知っていますか」という問いに、回答で小学生は5割、中学生3割、高校生2割と学齢が上がるにつれて取組が減少し認知度も下がっています。家読は、家族や身近な人と本を読んで感想を話し合ったり、好きな本をすすめあったり、読書習慣を共有することでコミュニケーションを図り、家族の絆を強める取組です。ぜひ、皆さんも実施してはどうでしょうか。
 【家読(うちどく)のすすめ】
  ・家族や身近な人と同じ本を読む
  ・家読の日、時間を決めてみんなで読む
  ・読んだ本の感想をみんなで話し合う
  ・自分のおすすめの本を教えてあげる
  ・家族や身近な人に本をよんであげる
 本校の藤田学校図書司書さんからのおすすめ本を2冊紹介してもらいました。1冊目は『はじめて学ぶ LGBT 基礎からのトレンドまで』です。内容は、「LGBT」って何だろう?この本を読めば、答えが分かると共に、視野がグッと広がるそうです。漫画で説明がり、重要なところにはラインマーカーでしるしが付いてあり、読みやすいそうです。2冊目は『海の見える理髪店』です。この本は、第155回 植木賞受賞作品です。それぞれの物語が6話集録されており、どの話も最後にジーンとくる家族をテーマにした短編集になっているそうです。
 最後に図書室には沢山の本があります。昼休み等を利用して、本をたくさん読んでください。

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9月講話

          東京オリンピック・パラリンピックを観て

 13日から、やっと全員が揃って学校生活が送れるようになりました。しかし、皆さんには色々と制限した生活をお願いしているかと思います。また、運動会が延期となり、今年度は桜町祭と一緒に開催することとなり、実行委員と生徒会役員で話し合いを持ってもらっているのが現状です。
 今日の講話は、新型コロナウイルス感染症拡大のために、1年延期された東京オリンピック2020が7月23日から8月8日まで開かれました。205の国・地域、難民選手団を加え206の選手団、33競技、339種目に1万1千人の選手が熱戦を繰り広げました。また、東京パラリンピック2020が8月24日から9月5日まで161の国・地域、難民選手団を加えた162の選手団、22競技、537種目に4403人の選手、オリンピックと合わせた1万5千人のアスリートが世界中に夢と希望、そして感動を与えくれました。
 さて皆さんは、この2つの大会を観て、どう感じましたか?
アスリートたちのパフォーマンス・インタビューでの発言、選手に関わるチームスタッフ、大会を支えた役員・ボランティアの取組、テレビ画面から応援する家族・関係者など、色々な場面から感じ取れるものがあったかと思います。この大会から皆さんに2学期に身に付けてほしいことを話します。
 ①リスペクト(相手を思う)について、スケート ボード競技で金メダル最有力の岡本選手が演技に失敗し悔し泣きしている所に、外国選手が歩み寄り励まし合う姿から、学級でも友達の良さを見つけ互い に思い合う心を身に付けてほしいこと。
 ②役割について、オリンピック・パラリンピックに献身的な働きで大会を支えたボランティアの皆さんの姿から、2学期に入り新たな係活動・清掃活動等の学級での役割、生徒会活動・学校行事等での役割を、自ら進んで活動し友達と助け合いながら学校生活を送ってほしいこと。
 ③信頼について、パラリンピック女子マラソンの選手と伴走者が一本のひもで繋ぎ呼吸を合わせて走る姿、視覚障害者の水泳競技でコーチが選手のターン時・ゴールタッチする時にタッチ棒を使って選手に合図する姿から、目標を達成するために互いに信頼し合うことが大切であること。人間関係の構築を図るためにも、友達の相互理解が必要であり互いに信頼し合いながら学校生活を送ってほしいこと。
 この「リスペクト(相手を思う)」「役割」「信頼」を、学校経営の重点事項として、皆さんの心の成長を図っていきたいと考えています。

①【 リスペクト(相手を思う)】

②【 役 割 】

③【 信 頼 】

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7月講話

           夏の星座を探す目印 「夏の大三角形」

 本日は7月7日ですね。7月7日は何の日か知ってますよね。そう、七夕ですね。七夕の由来は、皆さんも御存知の織姫・彦星の星物語から始まります。新暦の7月7日はまだ梅雨のさなかで星空もよく見えないかもしれませんが、旧暦の七夕は現在の8月7日頃なので夜空もきれいに見えるはずです。もし、七夕の日に星が見えなかったら、旧暦の7月7日に当たる8月7日に、東の空を見上げてみてはいかがでしょうか。
 さて、私は理科が専門ではないので、書籍から引用して紹介します。2人の星物語の前に、星座の確認をしておきましょう。天の川に輝くこと座のベガが織姫で、わし座のアルタイルが彦星です。この2つの星と白鳥座のデネブを結んだものが「夏の大三角形」(PDFを参照)と呼ばれ、夏の星座を探す目印になっています。白鳥座は、二人の橋渡し役となるカササギです。カササギは、実際にはこのような鳥ですね。
 では、二人の星物語についてです。天の川の西岸に織姫という姫君が住んでいました。織姫は機織りの名手で、美しい布を織り上げては父親である天帝を大変喜ばせていました。そんな娘の結婚相手を探していた天帝は、東岸に住む働き者の牛使い彦星を引き合わせ、二人はめでたく夫婦になりました。ところが、結婚してからというもの、二人は仕事もせずに仲睦まじくするばかり。これに怒った天帝が、天の川を隔てて二人を離れ離れにしてしまいました。しかし、悲しみに明け暮れる二人をふびんに思った天帝は、七夕の夜に限って二人が再会することを許しました。
 こうして二人は、天帝の命を受けたカササギの翼にのって天の川を渡り、年に一度の逢(おう)瀬(せ)をするようになったのです。これが、七夕の星物語です。


           「努力は結果として現れる」 (PDFを参照)

 次に、サッカー界の神様と言われている「ジーコ」さんの話です。ジーコとは愛称で、本当の名前は、アルトゥール・アントゥネス・コインブラです。
 私は、大学卒業後に教員となり栃木に戻りました。自分の特技を生かし、栃木教員サッカークラブ(J2栃木SCの前身)でプレーしていました。同時に栃木県国体選抜チームでもプレーしていた時、JSLに所属していた住友金属との練習試合にブラジルから来た選手がジーコでした。それがジーコとの出会いでした。そして監督となり、研修会の講話でジーコから「トップアスリートほど、基礎・基本を大切にして努力していくことが重要である。」と聞き、最後に「努力は結果として現れる」と言葉を残されました。その言葉が印象的で、自身の座右の銘としました。ぜひ皆さんも、自分が生きていく上で大切にしていける言葉を探してください。また、学習も基礎・基本が大切です。毎日こつこつと根気強く学習する習慣を身に付けてください。

 

7月講話資料.pdf

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