日誌

2016年12月の記事一覧

おや、おかしいぞ、なんとかしなければ・・・

 福島第1原発事故で、福島県から横浜市に自主避難してきた中学1年の男子生徒がいじめを受けていた問題で、学校や市教委の対応の甘さや危機意識の薄さが問題視されています。
   この生徒は小学生のときに避難してきたそうですが、いじめはその直後から起こっています。複数の同級生から、名前に「菌」を付けてバイキン呼ばわりされたり、「放射能がうつる」などとからかわれたりしています。また、「賠償金あるだろ」などと言われ、ゲームセンターでの遊び代や食事代等の金銭を同級生から強請されています。しかもその額が法外で、1回5万~10万円、総額にして150万円にも上るというのです。これを知った親は、学校と市教委に相談しましたが、学校は「重大事態」と捉えず、市教委は学校へ介入できないと応じなかったということです。
 いじめの問題ではこれまでも、学校や教育委員会の「事なかれ主義」というか、危機感のなさがたびたび指摘されてきました。しかし、改善には至っておらず、今回も同じような事案が発生してしまいました。
   では、こういったことが繰り返されるのはどこに問題があるのでしょうか。
  いくつか考えられますが、私は特に「おや、おかしいぞ」と感じる気持ち、つまり「感覚」に問題があると思います。今回のいじめの件で言えば、小学生の間で万単位の金銭のやりとりがあったわけですから、「おや、おかしいぞ」と感じてしかるべきです。いかなる理由があったとしても、小学生が何万円ものお金を扱うこと自体、おかしいと感じなければいけないのです。
 そして、おかしいと感じたならば、次に「なんとかしなければ・・・」という気持ち、つまり「意識」の問題です。この意識さえあれば、被害者と加害者、そして、それぞれの保護者に対しても真剣に向き合い、解決に向けて誠心誠意対処することができるはずです。
    学校では、いじめに限らず様々な問題が発生します。それらの問題を早期に発見し、適切に対応することが求められます。そのためには、全ての教職員が「おや、おかしいぞ」という感覚、そして「なんとかしなければ・・・」という意識を常にもっていることが大切です。いや、教職員だけでなく子供たちにも、「おや、おかしいぞ、なんとかしなければ・・・」という鋭い感覚と強い意識を植え付けなければなりません。そのためにも、教師自身が自らの感覚を磨き、意識を高めることが必要なのです。

合い言葉は集団を引っ張る

 先週の議会一般質問の中で、大瀧和弘議員から学力向上のための合い言葉について質問がありました。
  私も、合い言葉の必要性や重要性は十分に認識しており、「合い言葉は集団を引っ張る」と考えております。ですから、校長として赴任した市貝中では「がんばろう市貝 つくろう新しい市貝中」を、山前中では「きずこう!山中の新たな歴史」をそれぞれ掲げて学校経営を行いました。これら2つが全く異なる合い言葉となっているのは、学校経営上それぞれに深く重要な意味づけがあったからです。
  若干説明しますと、先ず市貝中の合い言葉「がんばろう市貝 つくろう新しい市貝中」ですが、当時の市貝中は、東日本大震災のため甚大な被害を受け非常に厳しい状況にありました。学校だけでなく、町全体も大きな被害を受けていましたので、「がんばろう市貝」の「市貝」には、市貝中だけでなく市貝町全体への思いも込めています。これに対して後半部を「市貝中」としたのは、新しい市貝中をつくるのは市貝中の生徒以外にはいない、生徒一人一人が自分たちの手で新生市貝中をつくる、という気概をもって学校生活を送ってほしいという強い願いを込めて掲げたものです。
 次に、山前中の「きずこう!山中の新たな歴史」ですが、歴史と伝統のある山前中での生活に満足するのではなく、更に向上する新たな1歩を踏み出してほしいという願いから、次の3つの意味を込めて掲げたものです。
   一つ目は、歴史は一人では築けませんから、「きずこう」には「みんなで」が含まれています。生徒、教職員、保護者、地域が一緒になって山前中の新たな歴史を築くことを願っています。
   二つ目は、 「新たな歴史」といっても、何か特別なことを成し遂げることではありません。先ずは一日一日を大切にすることです。授業を真剣に受ける、大きな声で元気に挨拶をする、掃除をしっかりやる、部活動に一生懸命に取り組む、家庭学習を毎日行う、などの日々の積み重ねが新たな歴史を刻みます。
   三つ目は、過去を振り返ると、山前中には素晴らしい歴史があります。どの生徒も、先輩に負けないよう、一生懸命に努力してほしいことを願っています。

もおかの心で伸びゆく心 
 合い言葉は短く簡潔に表現されていますが、このように思いや願いが凝縮されて込められています。
だからこそ力があり、強いメッセージ性があるのです。
 真岡市にも「もおかの心で伸びゆく子」という合い言葉があります。
   「も」は「もう一歩努力する心」
   「お」は「おもいやりの心」
   「か」は「感じ、かんがえ、学ぼうとする心」
   というものです。これは真岡市小中学校校長会と教頭会で作成していただきました。真岡市の子供たちの実態を踏まえ、健やかな成長を願って掲げられた、価値ある合い言葉です。この合い言葉は、各学校の各教室に掲示してありますので、先生方には大いに発信し活用していただきたいと思います。
   合い言葉は集団を引っ張ります。「もおかの心」が浸透し、日々の教育活動の原動力となることを願っています。