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校長室より

永遠の友情

本日、7月24日(月)正心高級中學訪問団を迎え入れた交流活動が、無事終了いたしました。

多大なる御協力をいただきました真岡市教育委員会、真岡ロータリークラブの方々、ホストファミリーの方々、歴代PTA会員の皆様に深く感謝申し上げます。30年にわたる交流の歴史に新たな1ページが刻まれました。

真岡西中学校と台湾正心高級中學が未来永劫交流し、互いの生徒がより友情を深め、友好関係を築くことを願っています。ありがとうございました。 謝謝

歓迎の歌「心つないでずっと」

7月21日(金)交流30周年記念式典において、歓迎の歌「心つないでずっと」を、全校生徒で合唱しました。

この曲は、本校第9代校長仁平茂夫様が作詞、当時の教頭音頭玲子様が作曲してくださり、当時の交流活動に深い絆を結ぶことに繋がったと聞いております。歌詞の意味を1つ1つかみしめるよう歌う生徒の姿が印象的でした。

改めて、国際交流の長い歴史に感銘を覚えます。

 

 心つないで ずっと   作詞:仁平茂夫 作曲:音頭玲子

  心つないでずっとずっと友達でいようよ
  夢だった隣歩くこと 夢だった共に過ごすこと
  夢だった笑い合えること 夢叶え永遠に続くこと
 
  心一つにつなぐため大切なこと
  永遠の友情築くために大切なこと
  それは愛 信じ合い 求め合い 喜び合い
  歩み始めた斗六と真岡が平和のスタート

       はしゃいだね夏祭りの夜 見上げたね大きな花火を
       悩んだね夜店の買い物 過ごしたね素敵なひととき
 
  心一つにつなぐため大切なこと
  永遠の友情築くために大切なこと
  それは愛 信じ合い 求め合い 喜び合い
  斗六と真岡でみんなの未来の幸せを開こう

 

 

 

30周年記念式典

7月21日(金)正心高級中學との交流30周年記念式典を無事挙行することができました。

30年の長きに渡り、御支援・御協力いただいた、真岡市、歴代PTA会長をはじめPTA会員の皆様、本校歴代校長をはじめ職員の方々、そして、真岡ロータリークラブ関係者の方々、最後に林校長先生をはじめとする台湾正心高級中學関係者の方々に、深い深い感謝の意を表したいと思います。

そして、本校と正心高級中學との交流が、未来永劫に渡り継続されることを心から願います。

 

 

 

国際交流活動再開を祝して

本日、台湾斗六市正心高級中學との直接交流が再開いたします。感染症防止対応等のため、約4年間直接交流ができない状況ではありましたが、リモートでの交流等を通して、互いの友情を確かめ合ってきた成果があったと認識しています。

今年は、交流30周年を祝う記念すべき年であり、互いの文化を認め合い、長い年月をかけ築いた友情を再認識したいと考えています。

交流30周年を記念し、台湾斗六市正心高級中學に送る記念品(日光彫)を紹介いたします。

 日光彫 起源は、東照宮造宮の際、全国から集められた匠達が、余技として創ったのが始まりとされる。

 牡丹  美しく高貴な花とされ、日光東照宮には彫刻として非常に多く用いられる。
 蝶々  日光彫の歴史上、また、日本の文化において再生能力が高いと言い伝えられる。言い換えれば末永く、永遠         に、未来永劫と考える。

 
  真岡西中学校と正心高級中學との交流が永遠に続き、豊かな未来を創造することを願い、この記念品としました。

 

 

 

 

創立記念日に寄せて

5月23日は、本校の「創立記念日」です。平成2年4月1日、真岡市立真岡中学校から分離、開校し、本年度34年目を迎えることとなります。開校当時のPTA新聞が貴重な資料として残され、当時の様子が多面的に表現されておりましたので、原文のまま御紹介いたします。

-以下、真岡西中学校PTA新聞「にしき」平成2年7月20日発行より-


 西輝が丘を緑の園に -真岡西中地域の期待を担って開校、奈良・平安時代の集落跡-

『西輝が丘』に愛称きまる  1年生 中川恵さん

「西の小高い丘に美しく光り輝いて建っている。大きくて希望をもった学校」という意味を込め考えてくださった名称です。

そねの木は残った

 校庭校舎寄りに、数本の株立ちの「そね」が列植されています。この木はもともとこの山にあったもので、工事中は一時仮植され、完成時に改めてこの場所に植えられた木だそうです。他の雑木と共に処分するには惜しい立派な木であり、また、緑の少ない校庭を緑化する第1歩になるよう、計られたものと思われます。まだ、幹には保護のため麻布が巻かれ、葉の茂りも少なく、木かげも強い日差しにたよりなく心細げですが、いつかはたくましく根づき校庭に枝を広げ涼しい木かげを作ってくれることでしょう。その下で、部活動で疲れた子供たちが汗を拭き、友達同士が未来を語り合う楽しい場所を提供してくれることでしょう。

西輝が丘の昔むかし

 大昔の人々の住んだところは日当たりの良い高台で、近くに水のある場所と決まっていました。西輝が丘はそれらの条件に合った所と見え、真岡西中建設に先立って行われた発掘調査では、1,200年前頃の住居の跡がたくさん発見されました。正門奥の崖の辺りからは23戸、校舎の建っているところからは18戸、プールのある所には少し大きな住居と倉庫らしい建物跡が各1棟。運動場の所からは発掘されませんでしたが、掘ればもっと数多くの家の跡が見つかることでしょう。1,200年前といえば、奈良から平安時代にかけての頃です。その頃、西輝が丘の集落では多くの人々が暮らし、東側と西側の低いところで稲を作り、江川や鬼怒川で魚を捕っていたのでしょう。

 開校当時の、生徒、保護者、地域、そして教職員の深い愛情が随所にあふれたPTA新聞に感銘をうけました。

国際交流30周年に向けて

今年度は、台湾斗六市正心高級中學と交流30年の記念すべき年です。

本校は、正心高級中學と1993年に姉妹校提携をし、翌1994年11月に第1回訪問団を派遣させていただきました。以後、毎年、相互に訪問し合い、常に敬意と深い愛情をもって互いの文化、歴史を認め合い国際的な視野を広げられたことに感銘しております。

新型コロナウイルス感染症対策のため、3年間、直接交流ができない期間がありましたが、今年度は7月に正心高級中學の皆さんをお迎えし、そして、11月には、台湾斗六市を訪問する予定でいます。

本日の西中タイムを利用し、交流活動の歴史、台湾の特色等を生徒に説明いたしました。今後、国際社会で生きることが予想される生徒、真剣な眼差しで画面を見つめる生徒が印象的でした。

 

 

何より大切な命を守るため

4月11日(火)自転車の安全な乗り方教室を実施いたしました。

本校の学区は、坂道や見通しの悪い交差点が多く、交通事故が起きやすい状況です。

交通ルールを厳守し安全に登校するとと同時に、マナーアップを心掛け、地域の人たちへの感謝を抱いてほしいと願っています。

 

入学式 春の暖かな日差しの中で

令和5年度入学式が、全校生徒、保護者、教職員参列の下、挙行できましたことを感謝申し上げます。

103名の新入生、本校のスローガン「挑戦~夢を志に」をしっかり意識し、素晴らしい中学校生活となることを願っています。

保護者の皆様、本日はお子様の御入学、誠におめでとうございます。学校と御家庭、そして地域との連携を大切に全力で教育活動に取り組んでいきたいと思います。

 

ありがとう、真岡西中学校(校長室より)

この度の定期異動で、真岡東中学校勤務を命ぜられ、真岡西中を離れることになりました。
2年間、明るく素直で元気いっぱいの生徒たちに囲まれ、また、保護者の皆様、地域の皆様から格別の御厚情を賜り、充実した日々を過ごすことができました。

学校だよりはもとより、学校ホームページに関しても、多くの方々に御覧いただき、心より感謝申し上げます。
「校長室より」におきましても、様々な内容を発信して参りましたが、特に、学校経営理念である、「自立貢献:『地域貢献』『国際貢献』を合言葉に、人と人を紡ぐ温かな街、ふるさと真岡を愛し、夢を持って、広く国際社会で活躍できる生徒を育成すること」に関する内容を、数多く配信させていただきました。

校長として、至らない点が多々あり、十分な成果を上げることはできませんでしたが、本校を巣立っていく生徒の様子から、3年間の確かな成長と明日への希望を感じることができ、幸せでした。

勤務先は変わりますが、真岡西中学校のますますの御発展を、心よりお祈り申し上げます。 
2年という短い間ではありましたが、本当にお世話になりました。
ありがとうございました。

大好きな真岡西中学校、さようなら。

令和5年3月31日  校長  市村 政幸

宇宙の深淵と無限の可能性(校長室より)

連日の暖かさで、校庭のソメイヨシノも三分咲きほどになり、4月を待たずに散ってしまうのではないかと心配しているところです。

さて、多くの数を表す言葉に「星の数ほど」という言葉があります。
では、この宇宙には、どれぐらいの星の数があるのでしょうか。
肉眼で見ることができる星は、約4000個です。
しかし、宇宙全体では、ずっと多くの星があることが分かっています。

一般的な大きさの銀河には星が50兆個ぐらいあり、その銀河が宇宙には2兆個ぐらいあります。
その結果、宇宙全体の星の数は、地球上にある全ての砂の数よりはるかに多いとされています。
ちょっと信じがたいですが、事実です。

では、この宇宙はどのように誕生したのでしょうか。最新の宇宙論の一つを紹介します。
宇宙は「完全な虚無の世界」である、マザーユニバースから誕生したと考えられています。
今から138億年前にマザーユニバースの一部が変形し、暗黒エネルギーが解放されて他の場に供給され、偶然宇宙が誕生しました。

大きさは、1000兆分の1mほどの大きさしかありませんでした。
その後、急激なスピードでインフレーションと呼ばれる膨張が起こり、その直後にあの有名なビッグバンが起きたとされています。
そして宇宙誕生の3分後から、現在の宇宙にある物質すべての性質を決める元素ができはじめ、その後何種類もの原子がつくられ、やがて星がきらめき銀河が渦巻く、広大な宇宙ができあがりました。

次は、宇宙に終わりはあるのかという問題です。ここでは、宇宙に存在する物質を考える必要があります。
星の原料など私たちの知っている物質は、宇宙の全ての物質のわずか5%ほどでしかなく、残り25%が暗黒物質、さらに残り70%が暗黒エネルギーだということが分かってきました。

様々な研究から宇宙は、このまま加速度的な膨張が続くと考えられています。すると最後はどうなるのか。
全ての恒星が燃え尽き、銀河が消滅し、全てが薄まり続ける宇宙の中で、最後に残ったブラックホールすらも蒸発し、広がりすぎたがゆえに何も起きない漆黒の闇、冷たい静寂の宇宙、「ビッグウィンパー」が訪れるとされています。

宇宙について、誕生から終焉まで駆け足で見てきました。
不確実な部分はありますが、長い長い宇宙の歴史からすれば、極めて短い歴史しか持たない人類が、宇宙の謎の解明までもう一歩のところまで来ていることが、すごいと思います。
まさに、人間の無限の可能性を感じます。

AIの進化などにより予測困難な変化の激しい時代を生きる皆さんだからこそ、自分の無限の可能性を信じて、自らの未来を力強く切り拓いていくことを切に願っています。

3.11 東日本大震災を忘れない

2011年3月11日(金)14時46分、東日本大震災が起きました。
12年が過ぎましたが、改めて震災で亡くなられた方々の御冥福をお祈り申し上げます。

この未曾有の震災を経験した私たちは、亡くなられた方々を悼みつつ、防災について改めて考える必要があります。
日本は、3つのプレートの境目に位置しているため、ある程度の周期で巨大地震が発生します。
次に、発生が予想されている巨大地震は、駿河湾から日向灘沖にかけてのプレート境界を震源域とする「南海トラフ地震」です。
静岡県から宮崎県にかけての一部では、震度7の強い揺れが想定され、また、関東地方から九州地方にかけての太平洋沿岸の広い地域に10mを超える巨大津波の襲来が想定されています。
東日本大震災を超える規模の、過去に経験のない災害となる可能性があります。
そのため、巨大地震の前兆をつかもうと研究が続けられていますが、地震予知は困難を極め、現状では向こう何十年の間の確率でしか示すことはできません。

そのような状況で、私たちにできることは、東日本大震災の教訓を生かし、「想定外」という言葉を使わずに済むように、最悪の事態を想定して災害に供えることです。
巨大地震発生時に身を守るための行動をどのように取ればよいのか、巨大津波が襲来したらどこに避難すればよいのか、ライフライン復旧までに必要な生活物資は備蓄されているのかなど、しっかりと考えておく必要があります。

東日本大震災から12年、「3.11」を決して風化させることなく、本校では命を守るための防災教育の充実を図って参ります。

卒業生一人一人の前途に、幸多からんことを(校長室より)

本日、3月10日(金)に令和4年度卒業式を実施しました。
今回で、33回目となります。

心配された天候も薄日が差す好天となり、春本番の暖かさの中での卒業式となりました。
今回は、文科省の通知により感染防止対策を緩め、保護者の皆様にも2名を上限に参列していただくことができ、本当に良かったと思います。

卒業生の態度は大変立派で、卒業後の活躍を大いに期待させるものでした。
生徒会長の答辞や卒業記念合唱「正解」と併せて、後輩たちもそのエールをしっかりと受け取ったことと思います。

私からは、式辞の中で2つの励ましの言葉を贈らせていただきました。
主な内容は以下のとおりです。


皆さんの晴れの門出に当たり、二つのはなむけの言葉を贈りたいと思います。
1つ目は、「出会いを大切にしてほしい」ということです。
今までの十五年の人生の中で、皆さんには様々な出会いがあったことと思います。
そして、これからの人生では、今までよりずっと多くの出会いがあります。
その一つ一つの出会いを、是非、大切にしてください。
様々な人との出会いは、自分の新たな可能性の扉を開いてくれます。
スポーツとの出会いは、仲間との連帯感を高め上達の喜びを感じさせてくれます。
音楽との出会いは、感性を豊かにし、感情の幅を広げてくれます。
書物との出会いは、人生を支え、進むべき方向を定めてくれます。
絵画や彫刻などの芸術作品との出会いは、様々な見方や世界観があることに気付かせてくれます。
そして、科学との出会いは、真実とは何かを見極めさせてくれます。
このような、様々な出会いを大切にしてください。
アップルの創始者スティーブ・ジョブズ氏も、「点と点は何かしらの形で将来つながっている。」と述べてます。
感性を磨き、出会いを大切にする心を持っていれば、きっと皆さんの人生は、心ときめくような彩り豊かなものになることでしょう。

2つ目は、「自分で自分の背中を押せる人になってほしい」ということです。
私は、教師の最も大切な仕事の一つは、一人一人の個性や適正を見極めた上で、迷っている生徒たちの背中をしっかりと押してあげることだと思っています。
もちろん御家族や友人もおりますが、義務教育を終え成長するに従い、誰かに自分の背中を押してもらえる機会は確実に減ってきます。
人は、強さと弱さを併せ持っており、人生の重要な決断の場面でも迷うことがあります。
新たな一歩を踏み出す勇気がないと、自分で自分の可能性にふたをしてしまうことになるかもしれません。
サントリーの創業者であり日本の洋酒文化の基礎を築いた鳥井信治郎氏も、「やってみなはれ。やらなわかりまへんで。」の精神で、不可能を可能にしてきました。
皆さんがこれからの人生において、本校のスローガン「挑戦~夢を志に~」の言葉どおり、3年間で培った「西中魂」をよりどころに、自分で自分の背中をしっかりと押しながら自らの人生を切り拓き、大輪の花を咲かせてくれることを切に願っています。


保護者の皆様には、3年間、本校の教育に対する格別の御理解と御協力を賜り、本当にありがとうございました。 
本校を巣立っていく卒業生の皆さん一人一人の前途に、幸多からんことを心よりお祈り申し上げます。

 

明日何が咲くか(校長室より)

はきだめに えんど豆咲き 泥地から 蓮の花が育つ
人皆に美くしき種子(たね)あり 明日何が咲くか

これは、安積得也さんの「明日」という詩です。子供たちの限りない可能性に期待する作者の思いが込められた、すばらしい詩だと思います。

安積さんは、詩人としてだけではなく、官僚や栃木県知事(官選)、社会評論家など多方面で活躍された方です。
また、明治、大正、昭和、平成と4つの時代を生き抜いた方でもあります。

子供たちは様々な可能性の種子を秘めていますが、そこから咲く花は一つとして同じ形や色のものはなく、花の咲く時期も異なります。
しかし、必ず花は咲きます。

この詩に接して、改めて、教師の仕事は子供たちが持っている可能性を信じ、様々な支援をしながら、辛抱強く開花を待つことなのだと感じました。
生徒の皆さんも自身の中にある可能性の種子を信じ、努力してほしいと思います。

いよいよ、明後日8日は県立高一般入試、10日は卒業式です。
3年生の皆さんには、中学校3年間で培った「西中魂」があります。
自分に自信をもち、それぞれの大輪の花を咲かせましょう。

今日はひな祭り(校長室より)

本日、3月3日(金)は、「ひな祭り」です。
「ひな祭り」は、女の子の健やかな成長を願う行事であり、「桃の節句」とも呼ばれています。
「桃の節句」という別名は、桃の開花時期と重なる上に、桃が「邪気を払う神聖な木」と考えられ、行事に用いられたからだそうです。
本校でも、ここ1か月ほど正面玄関に職員から寄贈された「ひな人形」を飾って、お祝いしています。

「ひな祭り」は、中国から伝わった五節句の一つ、「上巳(じょうし)の節句」に由来していると言われています。
季節の節目を意味する「節」のころは、昔から邪気が入りやすいとされていました。
日本では紙などで作った人形で自分の体を撫でて穢れを移し、川に流すことで邪気祓いをする行事として広がっていきました。

「ひな祭り」には、欠かせない行事食がいくつかあります。
その意味を知ると、願いや思いを込めつつ有難くいただけるのではないでしょうか。
下記に、いくつか紹介します。(諸説あり)
ちなみに、今日は「ひな祭り給食」ということで、「いちごロール」や「花のかまぼこ入りコンソメスープ」、「ももゼリー」などが並び、おいしくいただきました。

◆ちらし寿司
縁起のよい具材を使います。えびは「長生き」、れんこんは「見通しがきく」、豆は「健康でまめに働ける」など。緑のみつば、黄色の玉子、赤いにんじんなども飾ると、彩りが華やかになります。
◆はまぐりの潮汁(うしおじる)
二枚貝のはまぐりは、形や模様などが、対の貝殻しか合わないことから、仲のよい夫婦の象徴。相性のよい結婚相手と結ばれて仲むつまじく過ごせるように、との願いが込められています。
◆菱餅(ひしもち)
母と子が健やかであるようにという願いが込められています。「桃色(赤):魔よけの色」、「白:子孫繁栄、長寿、純潔を願う。」、「緑:健やかな成長を願う。」
◆ひなあられ
ひなあられの起源は、ひな人形を持って野山や海辺へ出かけて、ひな人形に春の景色を見せてあげた「ひなの国見せ」という昔の風習。春のごちそうと一緒に「あられ」を持って行ったのが始まりとされています。

気付いて 寄りそい つながる 命(校長室より)

昨年に自殺した小中高校の児童・生徒は512人で、過去最多だったことが28日、文部科学省のまとめで分かりました。これまでは、2020年の499人が最多でした。
内訳は、小学生が17人(前年比6人増)、中学生が143人(同5人減)、高校生が352人(同38人増)です。
コロナ禍の影響があるかもしれませんが、自らの命を絶たねばならないほど追い込まれ、どれほどつらかったことか。
何歳であっても、悩みはあります。
その悩みが深ければ深いほど、仲の良い友人には相談できないと思います。
もしかしたら、おうちの人や先生にも相談できないかもしれません。
そんなときは、下記に電話してください。
「気付いて 寄り添い つながる 命」
世界でたった一つのかけがえのない命が失われませんように。

チャイルドラインとちぎ 0120-99-7777
栃木いのちの電話 028-643-7830
こころのダイヤル 028-673-8341
いじめ相談さわやかテレホン 028-665-9999

大和言葉の美しさ(校長室より)

「しののめ」、「あけぼの」、「おぼろ」、「かすみ」、「みなも」、「せせらぎ」
日本にはこのような美しい言葉がたくさんあります。
これらは「大和言葉」と呼ばれ、日本語を構成する要素の一つで、漢語、外来語に対し、奈良時代以前からあった日本固有の言葉です。
「和語」とも言われます。
大和言葉は、時という荒波にもまれながら、長い間、日本に住む人々、日本にゆかりのある人々によって大切に受け継がれてきました。
インターネットやSNSの普及の影響か、最近とみに「日本語が痩せてきている」、「美しい語いが減ってきている」と感じる機会が増えました。
他にも、家族間の会話や読書量の減少、言葉に対する関心の低下など、語いが減り、表現の豊かさが失われている要因はいろいろと考えられます。
時代いとともに失われていく言葉があり、代わりに新しい言葉が生まれるのは、当然のことなのかもしれません。
しかし、美しい言葉が失われていくことは、その言葉がもつ美しい場面や雰囲気も失われていくような気がします。
古来から伝わる美しい言葉、大和言葉には、人の心をやわらかく包み込み、おだやかにさせる力があると思います。
そんな大和言葉を、私たち大人が意識して使うことで、次の世代に大切に受け継いでいきたいと思います。
以下に、大和言葉の一例を紹介します。


「切にお願いいたします」
心に強く思うことを「切に」と言います。
自分からの頼み事に相手が応えてくれるようにと、ひたすら願うときに使います。
ただ「お願いします」と頼むより、真剣さや一途な思いを伝えることができるでしょう。

「決してゆるがせにはいたしません」
物事をおろそかにすることを「ゆるがせ」と言います。
「ゆるがせにしない」と否定形で用いることで、相手との約束や取り決めをおろそかにしない、という決意の固さを表します。

「得も言われぬおいしさです」
「得も言われぬ」とは、何とも言い表せないという意味です。
「得も言われぬ美しさ」、「得も言われぬ喜び」、「得も言われぬ趣」のように、良いこと、ほめる言葉が続けて述べられます。

遠くをはかるもの(校長室より)

本校では、昼休みに理科室で「理数教室」を開催し、定期テストや受験勉強を支援しています。
昨日は、テスト前日ということもあり、多くの生徒が理数教室に参加していました。
そのような中、特色選抜による合格内定を得たにもかかわらず、理数教室に参加し数学の難問に取り組む3年生の姿がありました。
まずは卒業後の進路が決まり、一番ほっとしている時期に、率先して理数教室に参加する様子から将来に向けての強い決意を感じました。
もちろん高校合格だけが目標ではないことは、誰しも分かっていることですが、今それを実践に移すことは難しいものです。
合格内定直後に頑張れるその3年生の将来に、大きな可能性を感じました。

真岡市にもゆかりのある二宮尊徳翁に言葉に、「遠くをはかる者は富み 近くをはかる者は貧す」という言葉があります。
「将来を考える人は裕福になり、目先のことを考える人は貧しくなる。」という意味ですが、全文は以下のとおりです。


遠くをはかる者は富み 近くをはかる者は貧す
それ遠くをはかる者は百年のために杉苗を植う
まして春まきて秋実る物においてをや
故に富有なり
近くをはかる者は春植えて秋実る物をも尚遠しとして植えず
唯眼前の利に迷うてまかずして取り
植えずして刈り取る事のみ眼につく
故に貧窮す


意味は、「将来を考える人は裕福になり、目先のことを考える人は貧しくなる。将来を考える人は、百年のために杉の苗を植える。もちろん、秋実るものを考えて春、種をまく。だから豊かになるのだ。しかし、目先のことばかり考える人は、春植えて秋に実るなど遅すぎるとして植えない。目の前の利益に迷って、何も植えようとしないで刈り取るばかりだ。だから貧しくなるのだ。」となります。

二宮尊徳翁は、江戸時代後期の農政家、思想家です。
現在の神奈川県小田原市に農家の長男として生まれ、自らの努力で逆境を切り拓くとともに、惜しみなく農民を指導し、報徳仕法により桜町領(現在の真岡市二宮地区の一部)をはじめ多くの農村を復興させました。

西中生の皆には、二宮尊徳翁の教えのとおり、「遠くをはかるもの」になってほしいと思います。
理数教室は、入試前日まで開催しています。
一人でも多くの参加を楽しみにしています。

だいじょうぶだよ(校長室より)

以前、長谷川和夫先生作の絵本「だいじょうぶだよ ーぼくのおばあちゃんー」に興味を引かれ、購入しました。
きっかけは、長谷川先生の著書である「ボクはやっと認知症のことがわかった」の中で紹介されていたからです。

医師である長谷川先生は、日本の認知症研究の先駆けであり、第一人者です。
患者が認知症かどうかを判断する「長谷川式簡易知能評価スケール」の発案者としても有名です。
そんな長谷川先生は、自身が認知症を発症したことを公表し、当事者の目から見た認知症の実際を、講演や著書により広く世の中に発信されていました。
2021年に残念ながら永眠されましたが、長谷川先生の行動により、同じ病気に苦しむ患者さんやその家族の方々は、たくさんの希望をもらったものと思います。

「だいじょうぶだよ ーぼくのおばあちゃんー」は、認知症になったおばあちゃんとその家族の話ですが、長谷川先生の実体験がもとになっているようです。
認知症が進んだおばあちゃんが、家族での会話の席で、
「みなさん どなたですか? みなさんが だれか わからなくて…」
と言います。

それに対して、孫の小さな男の子が、
「おばあちゃん、おばあちゃんは ぼくの おばあちゃんだよ。おばあちゃんが わからなくても、ぼくも ママも パパも おねちゃんも みーんな おばあちゃんのことを よーく しっているから だいじょうぶだよ。しんぱいないよ、おばあちゃん!」
と声を掛けます。

それを聞いたおばあちゃんは、不安な気落ちが和らぎ、笑顔を取り戻すという内容です。
人生100年時代が到来しようとしている今、認知症の問題は避けては通れない問題です。
誰もが発症の可能性があります。
そのとき、この男の子のような声掛けが自然とできるような、そんな優しい世の中であってほしいと思います。

本校は、道徳教育を中心に「思いやり・生命尊重」の教育を推進しています。
本校での取り組みが、誰もが安心して暮らせる、思いやりにあふれた世の中の実現に向けた一助になれば幸いです。

立志生へのエール(校長室より)

先週2月3日(金)に立志式を実施しました。
記念講演会では、真岡市出身のカメラマン・野澤亘伸様からお話をいただきました。
野澤様は、グラビア撮影はもちろん、日本ユニセフ協会の現地視察にも同行され、紛争の悲惨さや子供の貧困の現状を伝える活動にも力を入れておられます。
また、将棋の師弟関係に着目した著書や昆虫写真集などを発刊されるなど、多方面で活躍されています。
御講演は、御自身が撮影された多くの写真にもとづくお話でしたが、写真の一枚一枚が雄弁に真実を語りその背景を野澤様が説明されるとう、非常に興味深いものでした。
最後には、「『あきらめない』という言葉と向き合ってほしい」とエールをいただき、立志生にとって大変意義深いものとなりました。

立志式の式辞では、吉田松陰の言葉、「志を立てて もって万事の源となす」を引用し、夢に向かって決意を新たにした立志生を励ましました。
主な内容は、以下のとおりです。


ここで、立志を迎えた皆に、「志を立てて もって万事の源となす」という言葉を贈る。
この言葉は、幕末動乱の時代に長州藩で生を受け、「至誠」を貫き通し勇敢に行動した吉田松陰のものである。
「全ての実践は志を立てることから始まる。」という意味になる。
「志」とは、心に決めた目標に向けて進もうとする気持ち、決心のこと。
志がなければ、困難を乗り越えることができず、大きな夢も途中でくじけてしまうことだろう。正しいことを貫こうとしても、心が折れてしまうかもしれない。
志は、事を成そうとするときの全ての源であり、最も大切なものである。
本校のスローガン「挑戦~夢を志に~」にも、その思いが込められている。
松陰は、幕末に叔父から引き継ぐ形で「松下村塾」という私塾を開いた。
松陰自身が教えた期間はわずか1・2年だったが、身分や階級にとらわれず志ある者を塾生として受け入れ、久坂玄瑞、高杉晋作、伊藤博文、山県有朋など、多くの逸材を育てた。
松陰は、29歳という若さで亡くなるが、その志は多くの塾生たちに受け継がれ明治維新の原動力となった。

夢や目標を持ち、それを実行に移すときには、必ず多くの困難にぶつかる。
しかし、簡単にあきらめてはいけない。
夢や目標の実現は、他人から与えられるものではなく、自ら努力して勝ち取るものだから。
もし、くじけそうになったら、「誓いのことば」を一生懸命考え堂々と宣言した今日の熱い気持ちを思い出し、自らを奮い立たせ、「西中魂」の精神で頑張ってほしい。
教職員一同、皆のこれからの活躍と輝かしい未来を祈念している。

おめでとう!芳賀地区理科展上位入賞!!(校長室より)

先週木曜日から今週月曜日にかけて、茂木町の「ふみの森もてぎ」にて、「第76回芳賀地区理科研究展覧会並びに発表会」が開催されました。
本校では、特設理科部の研究を中心に、3作品が優秀賞(金賞)を受賞し、そのうち1年生と3年生の作品は地区1位となって県展覧会出品となりました。
本当におめでとうございます。
今の子供たちが成人して社会で活躍する頃には、「Society5.0」の実現に向けて将来の予測が困難な変化の激しい時代になっていることが予想されます。
中でも、AI(人工知能)が飛躍的な進化を遂げ、自ら知識を概念的に理解し、思考し始めているとも言われています。
しかし、AIがどれだけ進化し思考できるようになったとしても、その思考の目的を与えたり、目的のよさ・正しさ・美しさを判断したりできるのは、人間の最も大きな強みとして残ることでしょう。
そういった意味において、身近な自然現象から課題を見付け、探求的な手法を駆使し、試行錯誤しながらも真理を明らかにしていく理科研究の果たす役割は、非常に大きいと思います。
論理的思考力も大いに鍛えられるこはずです。
変化の激しいこれからの時代を、科学を武器にたくましく生きていけるよう、本校はこれからも理科教育の充実を図って参ります。
なお、本校の入賞作品は以下のとおりです。


中学1年:優秀賞(金賞・県出)「スターリングエンジンによる発電」
中学2年:優秀賞(金賞)「波紋の不思議」、優良賞(銀賞)「2枚貝の生態」
中学3年:優秀賞(金賞・県出)「水の抵抗の大きさと速さの関係」

今日は大寒(校長室より)

本日、1月20日(金)は、二十四節気の一つ「大寒」です。
「大寒」とは、冷気が極まって最も寒さがつのる頃を指します。
今日は、そこまで寒くはありませんでしたが、来週は寒波が襲来し、凍えるような寒さになりそうです。

二十四節気は、季節を表す言葉であり、古代中国で誕生しました。
二十四節気は、1年を24分割するのですが、その分け方は、日照時間が最も長い「夏至」と最も短い「冬至」で2分割。昼夜の時間が同じ長さになる「春分」と「秋分」で4分割。
それらの間に「立春」「立夏」「立秋」「立冬」を入れて8分割、その8つをさらに3分割して24に分けます。
二十四節気は、全て漢字二文字で表され、大寒の次は2月3日の「立春」です。
二十四節気を更に3分割したものが、七十二候となります。

今も昔も、日本人は、季節に寄り添いながら暮らしています。
日本以外にも四季のある国はたくさんありますが、ことさら日本人の季節感は称賛されます。
それは、幼いころから自然に親しみ、繊細な感覚を身に付け、季節を愉しむすべを会得しているからだと思います。
生徒の皆さんも、是非、二十四節気を意識して生活してください。
国際化、グローバル化が加速するこれからの時代だからこそ、日本のよさを感じ、日本人としての自覚を深め、自己がよって立つ基盤にしっかりと根を下ろすことが重要になると思います。

中学校に入学するときに持ってきてほしいもの(校長室より)

本日、1月16日(月)、中学校入学準備説明会を実施しました。
やる気に満ちあふれた真岡西小学校と亀山小学校の6年生を迎え、安心して中学校に入学できるよう、校舎内や授業の様子を見学してもらったり、学習や生活についての説明を聞いてもらったりしました。
私からは、挨拶の中で、中学校に入学するときに持ってきてほしいものについて、話をしました。
主な内容は、以下のとおりです。


一つ目は、中学生になったら自分はこんなことを頑張りたいという「目標」や、将来こんな人になりたいという「夢」を持ってきてください。人は、目標や夢があれば、つらくても頑張ることができるものです。逆に、目標や夢がなければ、どうしても楽な方に流されてしまいます。目標や夢をもち、それに近づくための努力を惜しまない人であってほしいと思います。

 二つ目は、小学校6年間で身に付けたたくさんのすばらしい心、例えば、「挑戦する心」や「思いやりの心」、「感謝の心」、そして、「最上級生としてみんなを引っ張り責任を果たそうとした心」などを持ってきてください。中学校生活は、皆さんの6年間の小学校生活を土台として始まるものです。どうか、小学校での「学びや経験」を生かして、中学校で更に成長されることを期待しています。

 三つ目は、様々なことにチャレンジする「やる気」を持ってきてください。一人一人が成長するためのエンジンが、「やる気」です。どんなに才能があっても「やる気」がなければ人は伸びることはできません。今の皆さんの真剣な表情からは、中学校生活への期待が感じられます。勉強や部活動、毎日の挨拶や各種行事など、身近なところに、挑戦の機会がたくさんあります。「今日より明日へ」、自分を成長させるためにも、今の希望に満ちた「やる気」を是非持ってきて下さい。

 学校は、皆さんの夢の実現のための学びの場です。また、みんなで感動を共有し、絆を深めていく場でもあります。先ほどお話しした、「目標や夢」、「小学校で身に付けたすばらしい心」、「やる気」、この三つを中学校入学のときに、必ずもってきてください。そして、夢へと一歩一歩近づいていく、そんな毎日を一緒に創っていきましょう。皆さんの入学を生徒及び職員一同楽しみにしています。

あけましておめでとうございます。(校長室より)

保護者の皆様、地域の皆様、あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

令和5年1月10日(火)、いよいよ今日から3学期がスタートしました。
まずは、とてもうれしいお知らせがあります。
昨年末に最終審査が行われた日本学生科学賞において、本校の特設理科部の3年生2人の作品が、全国5位に相当する「全日本科学教育振興委員会賞」を受賞することができました。
全国6万7千余の応募作品の中からの上位入賞は、もちろん本校創立以来の快挙であり、輝かしい新たな歴史を刻んでくれました。
2人の頑張りに、心から拍手を送りたいと思います。本当におめでとうございました。

さて、本日、第3学期始業式を行いましたが、感染症対策のため、2学期終業式と同様にオンライン配信で実施しました。
主な話の内容は、以下のとおりです。


◇今年は卯年、その干支にあやかり、「飛躍の年」にしてほしい。

◇日本学生科学賞「全日本科学教育振興委員会賞」受賞の報告

◇新型コロナウイルス感染防止対策について、改めてこまめな手洗いや手指の消毒、3密の回避、教室等の換気、不用不急の外出自粛などの徹底をお願いする。
併せて、インフルエンザにも注意してほしい。

◇3学期を次のステージへ進むための準備と鍛錬の期間にしてほしい。
・3年生:4月から希望に満ちた第一歩を踏み出せるよう、入試に向けて3年間の総復習をしっかりと行い、まずは確かな学力を身に付けること、そしてそれを支える土台として、心身ともに健康な生活を心掛けてほしい。
・2年生:4月から本校の最高学年、全校生のリーダーになる。人として、リーダーとしてあるべき姿、理想像を思い描き、一歩でも近づけるように努力してほしい。
・1年生:2年生になり後輩である新1年生を迎える。新1年生にとって見本となる2年生になってほしい。また、中堅学年として、3年生をしっかりとサポートできる存在になってほしい。

◇終わりに、真岡市民としての自覚を深め、郷土愛を育んでほしいとの願いを込めて、1月3日付けの下野新聞に掲載された、石坂市長さんの新年の抱負を紹介した。

◇郷土にしっかりと根を張り、夢の実現のために全力で頑張る、そんな3学期になることを期待する。

 

 

1年の計は元旦にありー第2学期終業式式辞よりー(校長室より)

先日、12月23日に第2学期終業式を実施しました。
コロナ禍第8波のさなかであり、3年生が私立受験目前のため、リモートでの実施としました。
校長式辞では、2学期の振り返りと3学期への期待を述べた後、ノーベル化学賞受賞者の吉野彰さんの言葉を引用して、「一年の計」について話をしました。
主な内容は、以下のとおりです。


年のはじめにはよく、「一年の計は元旦にあり」と言われる。
これは、「一年の計画は、年の初めである元旦に立てるべきだ」という意味だが、転じて「何事もはじめが肝心だ」、「どんなことでも、やり遂げるためにはきちんと計画を立ててから始めなさい」という意味もある。
今から3年前の2019年に、旭化成にお勤めの吉野彰さんは、スマートフォンやタブレットパソコンなどに欠かせない「リチウムイオン電池の開発」に関わる研究成果が評価されてノーベル化学賞を受賞された。
科学の道を志すきっかけとなったのは、小学校4年生のときの担任の先生が勧めてくれた、一冊の本、マイケル・ファラデー「ロウソクの科学」との出会いがあったからだそうだ。
吉野さんは、受賞後のインタビューの中で、研究の本質をマラソンに例え、次のように述べている。
「研究開発の道のりは、マラソンレースと非常によく似ている部分がある。距離は42.195キロと決まってないが、必ずどこかに『ゴール』はあり、そこには必ず宝物がある。これさえ自信を持てれば、途中でどんな苦しいことがあっても何とか乗り越えられる。その時期を乗り越えたら、逆に研究はこんなに楽しいものなのかなと。」
吉野さんは、研究が行き詰まって本当に苦しいときに、課題はひとまず置いておいて、“ゴール”を先に設定したそうだ。
ゴールとは、難易度が高くても、絶対に完成形はこうあるべきという位置のこと。
「ゴールを見据えること」、それはすなわち「計画を立てること」に他ならない。

「一年の計は元旦にあり」、この言葉どおり元旦には心静かに、しっかりとゴールを見据え1年の計画を立ててほしい。
皆の一人一人には、明るい未来が待っている。
その未来のドアを、きちんと計画を立てることでしっかりと開けてほしい。
来る2023年、うさぎ年の令和5年が、皆にとってすばらしい年になることを祈念している。
よいお年を。

星に願いを(校長室より)

冬の夜空を彩る「ふたご座流星群」が、12月14日(水)頃に極大(流星群自体の活動が最も活発になること)を迎えます。
13日夜から14日明け方にかけてと、14日夜から15日明け方にかけての2夜に渡って、普段よりも目立って多くの流星が見られそうです。
予想極大時刻は14日22時頃で、日本で条件良く観察できる時間帯に当たっています。
この日は、22時前に地平線から月が昇ってきますので、月が高く昇る前の21時から真夜中0時頃が観察におすすめの時間帯となります。
このときに空の暗い場所で観察した場合の流星数は、1時間あたり40個から45個と予想されます。

流星は、ふたご座近くの「放射点」から四方八方に走り、空全体に現れます。
ふたご座の周辺だけに見られるわけではないので、観察に当たっては、街灯など人工の明かりが少なく、できるだけ空が広く見渡せる場所を選んで、空の広い範囲に注意を向けるとよいでしょう。
また、流星群の観察には、目が暗さに慣れるまで15分ほどは観察を続ける必要があります。
かぜをひかないように、暖かい格好で観察することも大切です。

ふたご座流星群は、1月のしぶんぎ座流星群、8月のペルセウス座流星群と並んで「三大流星群」と呼ばれています。
太古の昔から、人類は星にたくさんの願い事をしてきました。
今日も明日も天気は大丈夫そうです。
西生の皆さん、この機会に流星群を観察し、願い事をしてみてはいかがでしょうか。
私も、「ふたご座流星群」の流れ星に、西中生みんなの願い事がかなうよう、お祈りするとしましょう。

追記:14日夜、9時半から1時間程度、根本山付近で観察し、22個の流星を確認しました。来年も晴れますように。

西中の未来は君たちの手に(校長室より)

いよいよ生徒会役員選挙が近づいてきました。
立候補者の街頭演説に加え、昨日から応援弁士演説も始まりました。
寒い中、朝早くから昇降口で行っている選挙活動も熱を帯びてきました。

会長には4名の生徒が、副会長には6名の生徒、それぞれ立候補者しています。
(会長立候補者1名は、都合によりポスターがありません。)
勇気をもって立候補した、志ある10名の皆さんには、心から感謝いたします。
責任者や応援弁士と協力して、自らの主張を分かりやすく有権者に伝えてください。

投票日は、12月12日(月)です。
西中の未来をだれに託すのか。有権者である生徒一人一人の責任ある一票を楽しみにしてます。

「投票は弾丸よりも強い」 エイブラハム・リンカーン

共生社会の実現に向けて、「あすチャレ!ジュニアアカデミー」を通して(校長室より)

昨日、本校体育館で「あすチャレ!ジュニアアカデミ-」を実施しました。
「あすチャレ!ジュニアアカデミ-」は、日本財団パラスポーツサポートセンターが実施する小・中・高・特別支援学校向け教育プログラムで、パラアスリートから共生社会を学ぶワークショップ型授業です。

今回は、講師として車いすバスケットボールの伊吹祐輔様にお越しいただき、授業を行っていただきました。
実体験に基づくお話はとても分かりやすく、アクティビティも交えながら生徒とのコミィケーションも十分に取っていただいたことで、2時間近い時間があっという間に過ぎてしまいました。

昨年、東京パラリンピックが開催されたのに続き、今年は栃木県で「いちご一会とちぎ大会」(全国障害者スポーツ大会)が開催されたことで、パラアスリートの方々を身近に感じることができ、障がい者理解と共生社会の実現に向けて機運が高まってきています。

現在、学校では、障がいのある子供と障がいのない子供が、できる限り同じ場で共に学ぶことを目指すインクルーシブ教育を推進しており、そのために必要な合理的配慮も提供しています。
様々な障がいを乗り越え、最後まで諦めない懸命のプレーが多くの感動を生むパラスポーツ。
その競技者の一人である伊吹様からのお話は、非常に価値あるものとなりました。

「子供が変わると大人が変わる 大人が変わると社会が変わる」
講師の伊吹祐輔様の言葉です。
共生社会の実現に向けて、子供たちに負けないよう、私たち大人も頑張らなければなりません。

本校では、今後もインクルーシブ教育の推進と特別支援教育の充実に力を入れて取り組み、多様な人々が共に生きる共生社会の実現に向けた確かな一歩を踏み出していきたいと考えています。

追記:12月3日(土)~9日(金)は、障がい者への理解を深めるとともに、これまで以上に社会、経済、文化、その他のあらゆる分野における障がい者の参加意欲を高めることを目的とした「障害者週間」です。
この機会に、市役所1階の市民ロビーで開催されている、市内の障がい者支援施設等による販売コーナー「ひるともマルシェ」 も是非御利用ください。

 

COP27閉幕、残された課題(校長室より)

一昨日、11月20日(日)に、予定の会期を2日間延長した「COP27」が閉幕しました。
COPは、「Conference of the Parties」の略で、日本語では「国連気候変動枠組条約の締約国会議」と呼ばれています。
今回はエジプトで開催されましたが、第27回目の会議であることから「COP27(コップ27)」と略されています。

気候変動により生じた発展途上国の「損失と被害」に対する支援基金を創設することで合意しましたが、採択文書には温室効果ガス削減対策を加速させるための具体的な数値目標や化石燃料の廃止につながる内容は盛り込まれず、世界的に気候危機が顕在化する中で開催された会議は重い課題を残したままとなりました。

日本は、3大会連続で「化石賞」を受賞するという不名誉な記録を作ってしまいました。
「化石賞」とは、環境NGO「CAN」が、気候変動対策に対して足を引っ張った国に与える賞のことで、気候変動への取り組みが後退していることを「化石」と表現して皮肉ったもので、受賞すること自体とても不名誉なことです。
理由は、日本が化石燃料に対する世界最大の公的資金を拠出している国だからです。

2015年にパリで開かれた「COP21」で、「世界の平均気温上昇を2030年までに産業革命以前に比べて、2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える」という目標が採択されました。
これは「パリ協定」としてよく知られています。
しかし、現在の平均気温は、産業革命前に比べて「1.15℃」まで上昇しており、地球温暖化が加速しています。

実際に、スイスの氷河の体積は2021~2022年で3分の1以上が失われ、海面は1㎝も上昇しています。
地球温暖化が進むと、干ばつや大雨などの異常気象の頻度が高まり、実際、東アフリカでは今年、過去40年で最悪の干ばつが発生、パキスタンでは国土の3分の1が冠水する大洪水が起きました。

地球温暖化に関しては、待ったなしの状況です。
国家間の枠組みづくりはもちろん大切ですが、一人一人の心掛けも同様に重要となります。
本校では、「西中SDGs宣言」を発出し、環境問題に関する一人一人の取組を加速していきます。

おめでとうございます。(校長室より)

本日、11月15日(火)に真岡市教育祭と芳賀郡市教育祭が開催されました。

本校からも真岡市教育祭で3名の生徒が、そして芳賀郡市教育祭で1名の生徒が、日頃の努力が認められ、栄えある受賞となりました。
また、学校歯科医様、PTA会長様、本校教職員も受賞されました。
本当におめでとうございます。

西輝が丘祭などの大きな行事を通して、各学年とも大きく成長していますが、西中の主役は、やっぱり3年生です。
卒業まで4か月を切りましたが、誉れ高き賞をいただいた4名を中心に西中を大いに盛り上げてほしいと思います。
3年生の、更なる活躍を期待しています。
頑張ってください。

11月校長講話「ハンセン病患者及び元患者の問題について」(校長室より)

本日、11月の校長講話を行いました。
感染防止対策のために、今回も校長室からのオンライン配信の形で行いました。
一刻も早くコロナ禍が収束し、全校生徒が一堂に会することができる「当たり前の日常」が戻ってくることを、切に願っています。

講話の前半は、西輝が丘祭の成功や運動・文化面での活躍などを振り返り、更なる飛躍をお願いしました。
後半は、1か月後に迫った「人権週間」に向けて、様々な人権問題の中から「ハンセン病患者及び元患者」の話を取り上げ意識づけを図りました。主な内容は以下の通りです。


来月12月4日(日)から10日(土)までの1週間は、人権週間である。
1948年(昭和23年)12月10日の国連総会で、「すべての人間は生まれながらにして自由であり、尊厳と権利とについて平等であること」などを示した「世界人権宣言」が採択され、そのことを記念して、日本では12月10日を最終日とする1週間を人権週間と定め、人権尊重思想の普及高揚に努めてきた。
しかし、現在も依然として多くの人権問題があり、偏見や差別に苦しんでいる人が大勢いる。
今回は、様々な人権問題の中から「ハンセン病患者及び元患者」の問題を取り上げる。
【ハンセン病について】
ハンセン病は、らい菌という細菌による感染症で、治療法がなかった時代には、病気の進行により運動麻痺や知覚麻痺、視覚障害、体の一部の変形などの症状が出ることがあった。
しかし、現在では治療法も確立し、早期発見と適切な治療により後遺症も残らない。

【ハンセン病への偏見や差別】
医療や病気への理解が乏しい時代には、その外見や感染への恐怖心などから、ハンセン病患者への過剰な偏見や差別があった。
しかし、現在でも、ハンセン病に対する正しい知識と理解はいまだ十分とは言えず、ハンセン病の患者・元患者やその家族が、周囲の人々の誤った知識や偏見等によって、日常生活、職場、医療現場等で差別やプライバシー侵害等を受けている。
【ハンセン病の悲しい歴史】
19世紀後半、ハンセン病はコレラやペストなどと同じようにとても恐ろしい伝染病であると考えられていた。
1931年(昭和6年)に全てのハンセン病患者の隔離を目指した「癩(らい)予防法」が成立し、国を挙げての隔離政策が進められた。
いったん療養所に入所すると一生そこから出られないだけでなく、遺骨すらも実家のお墓に入ることがかなわず、療養所の納骨堂に納められた。
その後、医学の発展に伴い1946年(昭和21年)には特効薬も完成し、ハンセン病は治る病気となったにも関わらず、1953年(昭和28年)に新たな「らい予防法」が定められ、患者の強制収容が続けられた。
国の誤った強制隔離政策である「らい予防法」は、1996年にようやく廃止された。
しかし、療養所から自由に出られるようになっても、入所時に家族に迷惑が及ぶことを心配して本名や戸籍を捨てたことや、根強く残る偏見や差別などにより、故郷に帰れない人が数多くいる。

 

人権は、だれにとっても身近で大切なものであり、必ず守られるべきものである。
しかし、私たちの心の中には、自分とは違う一面を持つ人を差別する気持ちが入り込んでくることがあり、その弱い気持ちに負けないためには、人権感覚を磨き続けなければならない。

自分の心に偏見の芽はないか、みんなと違うという理由だけで排除や差別をしていないか、弱い立場の人をいじめていないかなど、常に自分自身を厳しく見つめることが大切である。

世界大戦など20世紀までの反省の上に立ち、21世紀を全ての人の人権が尊重され、幸福が実現する時代にしたいとの願いを込めて「21世紀は『人権の世紀』である」とされてきた。
しかし、国家間の戦争や繰り返されるテロ、未だに解決されない様々な人権問題など、人権の世紀が実現したとは言い難い現状がある。
我々大人はもちろん、これから21世紀を支えていく皆さんも一緒になって人権感覚を磨き、21世紀を全ての人の人権が尊重され、幸福が実現する時代にしていこう。

県駅伝競走大会 -西中魂でつないだたすきー(校長室より)

先週5日(土)に、那須野が原公園で県駅伝競走大会が開催されました。
本校からは、厳しい予選を勝ち抜いた女子が万全の状態で出場しました。

結果は18位と入賞はなりませんでしたが、多くの選手が自己ベストを更新し、合計タイムも昨年を大きく上回りまわるなど、大健闘でした。
みんなの思いがこもったたすきをつなごうと、必死で前を追う姿に感動しました。
3年生だけで構成された5人のチームのまとまりは、参加30チームの中でNo.1だったと思います。

長距離の練習は本当にきついものがあり、今まで困難の連続だったと思いますが、よく頑張りました。
地区大会、県大会と「西中魂」で体現してくれた選手の皆さんに心から拍手を送りたいと思います。
そして、今回の経験を飛躍へのステップにしてください。

また、今回スタッフとしてチームを支えてくれた1・2年生、お疲れさまでした。
いよいよ来年は君たちの番です。
先輩からのたすきをしっかりと引継ぎ、更なる飛躍を期待しています。

 

誰もが輝ける未来へ(校長室より)

国内最大の障害者スポーツの祭典、第22回全国障害者スポーツ大会「いちご一会とちぎ大会」が、10月31日に幕を下ろしました。
私は、29・30日の2日間、卓球競技(STT含む)のお手伝いに行ってきました。

自身の競技経験や部活動指導などで長く卓球に関わってきましたが、障害者の方の卓球は拝見する機会がなく、今回が初めてとなりました。
競技は、表彰区分、障害区分、年齢区分によって細かく分けれており、おおむね3・4人のリーグ戦で優勝を争う形式でした。
視覚障害者のためのSTT(サウンドテーブルテニス)は、音が出るボールを転がして勝敗を競う競技ですが、余計な音が入らないよう1部屋に1台だけ台を置き、観客はモニターで観戦するという方法でした。

どの試合も健常者の大会と変わらない熱戦が繰り広げられるなど、今大会にかける選手の熱い意気込みを感じました。
応援にも相当熱が入っていましたが、1か月前に行われた国体会場との一番の違いは、応援する方々のまなざしに慈愛に満ちた温かさが感じられたことです。
障害に負けず必死のプレーを続ける選手たち、それを優しくも叱咤激励する家族・関係者等の応援、すばらしい光景でした。

障害の有無に関わらず誰もが活躍できる「共生社会」の実現を掲げた今大会ですが、その達成のためには障害者本人及び家族・支援団体等の関係者のみの努力では限界があります。
障害をもたない人を含め、全ての人々が共に生きる社会を本気で目指すことが何よりも重要となります。
そのために、まず何らかの行動を起こすことが大切です。
今大会では多くのボランティアの方々が運営を支えていましたが、その方々自身、きっと大きな気付きがあったことと思います。
私もその一人です。

「愛の反対は憎しみではない。無関心だ。」マザー・テレサ
子供たちの教育に携わる一人として、今後も共生社会・「誰もが輝ける未来」の実現に向けて、全力を尽くそうと思います。

 

西輝が丘祭 大団円(校長室より)

先週22日(土)に、令和4年度「西輝が丘祭」を実施しました。
コロナ禍の中での実施ということもあり、学年展示や売店、バザー等を中止し、入場者についても生徒1人につき保護者2名以内とさせていただきました。
代わりに、昨年同様オンライン配信を実施したところ、多くの保護者の皆様に御視聴いただき、大変うれしく思います。

制約が多い中での西輝が丘祭でしたが、生徒たちは例年にも増して熱心に取り組み、多くの感動を届けてくれました。
自分の思いを堂々と述べた個人発表、学級の団結力と1年分の成長を示した合唱コンクール、東関東出場を勝ち取った吹奏楽部の演奏、そして生徒全員が盛り上がった生徒会イベントなど、生徒会役員を中心に生徒の主体性が存分に発揮されたすばらしいイベントとなりました。

コロナ禍の中、「絆 ~ともに響かせよう 心のメロディ~」をメインテーマとした西輝が丘祭は、笑顔、涙、思いやり、感動、絆などが宝石のようにちりばめられ、生徒にとって貴重な成長の場になったと信じています。
西輝が丘祭で一回り大きくなった西中は、コロナ禍に負けずこれからも新たな歴史を刻み続けます。
応援、よろしくお願いいたします。

合唱コンクールに向けて-指揮者の熱い思い-(校長室より)

西輝が丘祭まで一週間を切り、合唱コンクールの練習にも一層熱が入ってきました。
当初、不安定だった音程も徐々にそろいはじめ、日増しにハーモニーも美しくなってきています。
本番まで残り僅かですが、最後の頑張りがきっと勝敗を左右します。
指揮者やパートリーダーを中心に一致団結していきましょう。
各学級の指揮者の合唱コンクールにかける熱い思いは、以下のとおりです。


1年1組 指揮者:S.M  合唱曲:大切なもの
クラス一丸となって、ソプラノもアルトも元気よく声を出し。最高の合唱にしたいです。ピアノともテンポを合わせられるように努力したいです。指揮者として責任をもち、クラスをまとめられるようにします。

1年2組 指揮者:K.I  合唱曲:旅立ちの時
この合唱コンクールの抱負は、“失敗を恐れない、勝利にこだわらない”ということです。失敗を恐れて本気を出さないことは、一番つまらないことです。それに達成感もありません。合唱は勝利が全てではありません。たとえ負けてしまったとしても、全員が本気で一心になって取り組めば、それは良い合唱と言えると思います。

1年3組 指揮者:H.M&R.U  合唱曲:HEIWAの鐘
この曲に対して、明るく元気に歌いたいです。また、クラスで三冠を取り、完全優勝を目指したいです。このイベントを通して、クラスの団結力を高めていきたいです。

2年1組 指揮者:S.K  合唱曲:時を越えて
私が指揮者に選ばれたとき、頭に浮かんだのは昨年指揮をしていた生徒です。その指揮者全員が、体で表現し、合唱の中心となって指揮を振っていました。「私もそのようになりたい。」と思いました。毎日しっかり練習をし、クラスをまとめて、中心となれるように頑張りたいです。そして、2年1組を優勝に導くような指揮をしたいです。

2年2組 指揮者:Y.F  合唱曲:心の瞳
指揮者として、本番までしっかりとクラスをまとめ、引っ張っていき、この2-2で優勝したいです。西輝が丘祭を2-2で一番の思い出にしたいです。そして、会場の皆さんに感動を与えられるように頑張ります。

2年3組 指揮者:K.F  合唱曲:輝くために
私は、2年連続で指揮者になりました。去年は、初めてでしたが、クラスのみんなやピアノ伴奏者と協力して、優勝することができました。今年は、去年と変わる拍子があるので、そこに注意しながら振りたいと思います。思い出に残るようなコンクールにしたいです。

3年1組 指揮者:M.I  合唱曲:証
中学校生活最後の合唱コンクール。泣いても笑ってもこれが最後なので悔いが残らないような楽しい合唱にしたいです。そして、クラス一丸となって最優秀賞を目指して頑張ります。

3年2組 指揮者:S.K  合唱曲:あなたへ
私は3年連続でクラス合唱の指揮者を担当することになりました。3年2組というクラスは、とても元気が良いクラスなので、それを合唱にも生かして、最高の合唱をつくっていきたいと思います。

3年3組 指揮者:T.F  合唱曲:ヒカリ
クラスのみんなと一致団結して、曲の表現などを工夫してきました。中学校生活最後の合唱コンクールとなるので、クラス全員が一心一体となって頑張りたいです。

西輝が丘祭まで3週間(校長室より)

いよいよ10月になり、西輝が丘祭まで3週間となりました。
新型コロナウイルスの影響で、昨年同様規模を縮小して行うことになりますが、生徒たちは当日のメインイベントとなる合唱コンクールに向けて、練習も熱を帯びてきました。

各学級の進み具合はいかがでしょうか。
自分のパートの音取りから始まって、最後に合唱の醍醐味である「他のパートとの音の重なりや響きの美しさ」にまで到達るるのは容易ではないと思います。
しかし、「西中魂」を胸に「挑戦」する気持ちを忘れず、学級が団結できれば、きっと昨年以上の合唱になるはずです。

心を一つに、最も団結した学級がナンバーワンとなるでしょう。
来週からは、昼休みや放課後(西中タイム)の練習も始まります。
果たして、今年栄冠を手にするのはどの学級でしょうか。
合唱コンクール本番までの間、生徒の皆さんの成長を大いに期待しています。
なお、合唱曲は以下のとおりです。また、図書室前には合唱の特設コナーがあります。ぜひ利用してください。

 

 

おめでとう!日本学生科学賞栃木県展覧会最優秀賞(知事賞)受賞(校長室より)

本校の3学年生徒2人が応募した「日本学生科学賞栃木県展覧会」において、
見事、最優秀賞(知事賞)を受賞しました。

知事賞は県1位の証であり、本校創立以来の快挙です。
2人は、昨年度の冬に県理科展展覧会に応募した「水底コップの研究」で十分に解明できなかった謎について、夏休みを中心に研究を進めました。
その結果、研究が大幅に深まり、今回の栄えある受賞につながりました。

2人のあくなく探究心が、西中33年の歴史に輝かしい新たな1ページを加えてくれました。
校長として、こんなにうれしいことはありません。
本当におめでとうございます!

今後、2人の作品は日本学生科学賞の本選、全国展覧会の中央予備審査に進むことになります。
予備審査を上位で通過すると、12月に行われる中央最終審査で東京に行って発表することになります。
吉報を待ちたいと思います。

 

郡市新人陸上競技大会ー更なる高みを目指してー(校長室より)

先週、9月22日(木)、台風で延期となった郡市新人陸上競技大会が晴天の下で行われました。

3年生が抜け、新たに多くのメンバーが加わった新生西中特設陸上部、選手一人一人が自己ベスト更新を目指して躍動しました。
結果は、男子総合8位、女子総合7位 男女総合7位と、総体陸上よりはやや成績を落としましたが、練習時間が十分でない中、大健闘だったと思います。
個人でも、2年男子走り高跳び1位、1年女子砲丸投げ1・3位、2年女子砲丸投げ2位を初めとして好成績を収め、県大会にも複数名の選手が出場予定です。
また、成績だけでなく、応援や係の仕事にも一生懸命にも取り組む姿は、大変立派でした。

まさに、西中のスローガン「挑戦 ~夢を志に~」を体現してくれました。
しかし、西中生の底力はこんなものではありません。10月には各部の新人大会や郡市駅伝競走大会が控えています。
「西中魂」を胸に、更なる高みを目指して飛躍してほしいと思います。

朝練のために早起きして準備をしてくださった保護者の皆様、大会当日応援に駆けつけてくれた保護者の皆様、本当にありがとうございました。今後もよろしくお願いいたします。

なお、大会での奮闘の様子は、後日保護者向けのページにアップさせていただきます。楽しみにお待ちください。

千葉に響いた「繭の夢」銀賞おめでとう!(校長室より)

本日、東関東吹奏楽コンクールが千葉県文化会館で行われました。念願の初出場を果たした西中吹奏楽部。その応援に学校を代表して行ってきました。

後半の部(午後)の5番目の演奏でしたが、とても勢いのあるすばらしい演奏でした。
「繭の夢 龍の舞う空」の曲名どおり、千葉の天空を舞う龍が見えるようで感動しました。

特に3年生の堂々とした気迫あふれる態度に「西中魂」を感じるとともに、新たな伝統の始まりを予感しました。
本校のスローガン「挑戦ー夢を志にー」を体現した吹奏楽部の皆さんに心から拍手を送りたいと思います。

追伸 18:30表彰式終了の連絡がありました。見事銀賞獲得です!おめでとうございます!

中秋の名月(校長室より)

9月12日 中秋の名月(校長室より)
一昨日9月10日(土)は、「中秋の名月」でした。
中秋の名月とは、太陰太陽暦の8月15日の夜に見える月のことを指します。
中秋の名月を愛でる習慣は、平安時代に中国から伝わったと言われています。

今年の中秋の名月は満月と同じ日ですが、実は、中秋の名月と満月の日付がずれることは、しばしば起こります。
今年と来年は満月ですが、2年後の2024年は、中秋の名月が9月17日、満月が9月18日と日付がずれます。
来年以降だと中秋の名月が満月になるのは、2030年になります。
これは、中秋の名月は太陰太陽暦の日付(新月からの日数)で決まるのに対して、満月は、太陽、地球、月の位置関係で決まるからです。
月の公転軌道が楕円形であり、新月から満月までにかかる日数が13.9日から15.6日と大きく変化するためです。

ところで、月は季節にかかわらずいつでも見られるのに、なぜ昔から秋の月は美しいといわれるのでしょうか。
それは、秋の空気と月の適度な高さが関係しています。
秋の空気は、水分量が春や夏に比べて少なく乾燥しているため、澄んだ空気が月をくっきりと夜空に映し出します。
また、月は冬に近づくほど空の高い位置を通り、夏は低い位置を通ります。
近い方がよく見えますが、春は地上の埃などで月本来の明るさが霞んでしまいます。
そのため、空気の水分量、大気の状況や月の高さなど、月が最も美しく見える条件が揃う秋こそ、月見にふさわしいと言われてきたました。

いずれにしても、天候にも恵まれ、見事な「中秋の名月」を満喫することができました。
見逃した生徒の皆さんのために、写真を撮っておきました。

2022年9月10日 21時 真岡市東前公園にて

風はすべて追い風(校長室より)

2学期がスタートして1週間が経ちました。
順風満帆に好スタートが切れた人は、その調子で頑張りましょう。
でも中には、「あれ?こんなはずじゃ…」と悩んでいる人もいるかもしれません。
そんなあなたに、次の言葉を贈ります。

「風はすべて追い風。わたしがどこを向くかだ。」
これは、2014年の某ファッションビルのキャッチコピーです。
人生の中で、ときには「向かい風」を強く感じることがあると思います。
でも、少し向きを変えるだけでずいぶん進みやすくなりますし、180度向きを変えれば、完全な追い風です。

「初志貫徹」とは相いれない言葉かもしれませんが、本当につらいときは、視点を変えて「追い風」を探してみるのもいいかもしれません。
何かうまくいかないときは、他のことを試してみる、そんな柔軟性も必要です。
自分を変えてみれば、また違った景色が見えてくることもあるでしょう。

「風はすべて追い風。わたしがどこを向くかだ。」
がんばれ西中生!

「防災の日」常に備えを(校長室より)

昨日、9月1日は「防災の日」でした。
防災の日とは、「台風、高潮、津波、地震等の災害についての認識を深め、それらの災害に対処する心構えを準備するため」の啓発日です。
政府の南海トラフ地震を想定した総合防災訓練をはじめ、全国各地で防災に関する様々な取組が行われました。

9月1日の日付は、1923年(大正12年)に発生した「関東大震災」に由来しています。
99年前の9月1日(土)11時58分に発生した関東大震災では、相模湾一帯を震源とするマグニチュード7.9の巨大地震により、死者・行方不明者は約10万5千人、建物の全半壊・焼失は約37万棟と関東一円に大災害がもたらされました。

日本はプレートの境目に位置しており、ひずみのエネルギーがたまれば必ず巨大地震が起きます。
政府の地震調査委員会は、関東大震災と同様の首都直下地震が、今後30年以内に70%の確率で起きると予測しており、今後も油断は禁物です。

加えて、近年全国各地で起きているの豪雨被害も心配されるところですが、地震と違い台風や豪雨はある程度予測できます。
自治体の避難情報を受けて迅速に行動することが重要となります。

いずれにしても、災害発生時には「的確な判断」と「迅速な行動」により自らの命を守ることが何より大切です。
本校でも、避難訓練の充実等により災害発生時に自らの命を守る力を身に付けさせたいと思います。

【関東大震災のときにも発生したと思われる火災旋風】

実り多き2学期に(校長室より)

いよいよ今日から2学期がスタートしました。
夏休み中、多きな事件・事故もなく、元気いっぱいの生徒の皆さんと再会できたことをうれしく思います。

1学期の終業式では、明治大学ラグビー部元監督北島忠治さんの言葉、「前へ」を紹介しました。
きっとこの夏休みは、勉強に部活動に大きな1歩を「前へ」進めたことと思います。

さて、2学期始業式は、県内に「BA.5対策強化宣言」が出されていることから、校長室から配信する形で行いました。
主な内容は以下のとおりです。


初めに大変うれしいお知らせを一つ。
吹奏楽部が夏休みに行われた栃木県吹奏楽コンクールで上位入賞を果たし、東関東吹奏楽コンクールへの出場が決定した。
これは、本校始まって以来初の快挙であり、大変すばらしいこと。
吹奏楽部の皆さん、本当におめでとう。
9月17日に千葉県で行われる東関東でも、上位入賞・東日本出場を期待している。
また、水泳に関しても2年生女子が関東出場を果たし、うれしいことが多かった。

次に、新型コロナウイルス感染症に関して、本県が発出した「BA.5対策強化宣言」は、当初昨日8月いっぱいの予定だったが、新規感染者数が減少しないことから、9月いっぱいまで延長されることとなった。
本校においても、夏休み中相当数の生徒が感染した。
中には明らかに油断したことによる感染もあり、2学期のスタートに当たり、改めて感染防止対策の徹底をお願いする。

話は変わるが、2学期は3つある学期の中でも最も長く、気候的にも過ごしやすい秋が中心のため、大きな成果が期待できる。
行事や大会等に進んで真剣に取り組み、チャンスを逃さず、自分を大きく伸ばしてほしい。
3年生には、西輝が丘祭を中心に、まさに西中の顔として中心となって活躍してくれることを期待している。
そして、何よりも来年に控えた受験に向けて確かな学力を身に付け、夢への扉を自分自身の手でしっかりと開けてほしい。
2年生は、3年生の後をしっかりと受け継ぐ、大切な学期となる。生徒会役員選挙も12月に予定されていることから、3年生の思いをもとに、西中のよき伝統を引き継ぎ、更に発展させる、そんな活躍を期待している。
1年生は、中学生としての土台を作り上げる大事な学期となる。
土台が小さいと小さな建物しか建たないが、土台が大きくしっかりしていれば、どんな大きな建物も建てることがでる。
先輩を見習いながら、その土台をしっかりと作ってほしい。

そのような大切な2学期を迎える皆さんに、1つのメッセージを送る。
それは「5分後の未来を変える」ということ。
皆さんは10年後、20年後のの自分を想像できるか。
仮に想像はできたとしても、10年後、20年後の未来を断定することは誰にもできない。
しかし、5分後の未来は、今すぐ自分の意志で変えることができる。
頑張ろうと努力するのも自分、もういいやと怠けるのも自分、そして怠けようとする自分を叱り、励ますのも自分自身。
5分後の未来の積み重ねは、確実に10年後、20年後の未来につながっている。
「なりたい自分になる」ためには、「5分後の未来」を大切にしほしい。
「心が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる。」アメリカの心理学者であるウィリアム・ジェームズの言葉である。
未来に決まった運命があるとしても、心を入れ替えて「5分後の未来」を変え続ければ、その運命すらも変えることができるはず。
2学期の皆さんの頑張りを期待する。

読書の夏「青少年読書感想文全国コンクール『課題図書』」

いよいよ明後日から夏休みとなります。
42日間の長期の休みであり、時間的な余裕も十分にあると思います。
そこで、是非毎日の日課の中に読書の時間を設けてほしいと思います。
特に、長期の休みは普段読まないジャンルの本に挑戦するチャンスです。
読書は、言葉を学ぶことはもちろん、感性を磨き創造力を豊かにしてくれます。
参考までに今年度の課題図書を以下に紹介します。
本校の図書室には、各課題図書が3冊ずつそろえてありますので、是非借りてください。


『セカイを科学せよ!』

転校生はとんでもない蟲オタク!上がる悲鳴とため息と……。ミックスルーツの中学生が繰り広げる、バイオロジカルコメディ。

『海を見た日』

同じ家で暮らしていても、心が通わない養母と里子4人。ある日の冒険をきっかけに、「本当の家族」になっていく。清々しい感動作。

『江戸のジャーナリスト葛飾北斎』

世界に誇る浮世絵師・葛飾北斎とは、どんな人物だったのか。ジャーナリストの著者独自の視点で、新たな北斎像をあぶり出す。


長い夏休み、是非良書に親しんでください。
必ず君の成長を助けてくれるはずです。

7月20日(水)追記:課題図書9冊(3種類各3冊)中、7冊が貸出中となりました。
生徒の皆さんの積極的な姿勢をうれしく思います。

強い気持ちとチームワーク

7月1日(金)に選手壮行会を行いました。
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、1・2年生は教室での視聴としました。
運動部の3年生にとって夏の総体は、勝てば県・関東・全国へとつながる重要な大会であると同時に、負ければ引退という厳しい大会でもあります。
そんな厳しい大会に挑む3年生に、以下の2つを話しました。


1つ目は、試合に臨む心とき構え。
試合において最後に勝敗を分けるのは、技術でも戦術でもなく「強い気持ち」である。
相当の実力差がある場合を除き、10回試合をして1回でも勝てる相手であれば、本番の気持ち次第で互角の勝負に持ち込むことができる。
今まで一切手を抜くことなく練習に励み、努力を重ねてきたことと思う。
大会本番では、努力した自分を信じて「強い気持ち」で試合に臨み、気持ちで相手を上回り、持てる力を存分に発揮してほしい。

2つ目は、仲間との絆、「チームワーク」。
自分がこれと決めた部活動で頑張った3年間。
ときには練習がきつくて、くじけそうになることもあったはず。
そんなときに、一緒に頑張ろうと励ましてくれた仲間。
自分のミスで試合に負けて、落ち込んだときもあったかもしれない。
そんなときに、寄り添い元気付けてくれた仲間。
そんな、大切な仲間との絆、「チームワーク」を信じて試合に臨んでほしい。
試合中の厳しい場面ほど、「チームワーク」が力を発揮する。


「強い気持ち」と「チームワーク」、この2つで夏の総体に挑み、最後まで諦めることなく戦い抜いてください。
本校のスローガンは、「挑戦 ~夢を志に~」です。
本気の思いは、必ず叶います。
県大会出場、関東大会出場などの目標を達成し、苦楽をともにした仲間と一日でも長くプレーできるように頑張りましょう。
皆さんの活躍を信じ、応援しています。
校外のクラブで活動している生徒や文化部の生徒の皆さんも、それぞれの目標に向けて頑張ってください。

臆病な自尊心

中島敦の小説「山月記」には、かつて人間であり、詩人になろうとしてなれず、その妄執から虎に変身した男が描かれています。

虎になった男は、旅人としてその地を通りかかった昔の友人と出会い、虎になるまでの身の上を語ります。
その中に、「臆病な自尊心」という言葉が出てきます。
「自分は、詩によって名を成そうと思いながら、師について勉強することもせず、志を同じくする友人と切磋琢磨することもしなかった。わざと努力を怠ったのは、自分に詩の才能がないことを自覚するのが怖かったからであり、つまりは『臆病な自尊心』のせいである。」と。

程度の差はあるかもしれませんが、誰の心にも「臆病な自尊心」はあります。
全力を尽くして失敗したり、敗北したりすると、自分があまりにもみじめで救いがたいからです。
そこで、「まだ本気出していないから、失敗したってどうってことないもんね。」と、言い訳を先に用意してしまいます。
果たして、これで本当によいのでしょうか。
山月記の虎になった男と同じように、きっと「後悔」することでしょう。

明後日から、いよいよ期末テストです。
初めての定期テストを受ける1年生はもちろん、2・3年生も、「臆病な自尊心」に負けず、全力で努力した上で、テストに臨んでほしいと思います。
がんばれ、西中生!

6月15日は県民の日(校長室より)

本日、校長講話を行いました。
前半は、写真を見せながら、春季各種大会やスポーツフェスティバルの振り返りを行い、一層の活躍をお願いしました。
後半は、「県民の日」の話をしました。主な内容は、以下のとおりです。


今日6月15日は「県民の日」です。栃木県のホームページによると、「県民一人ひとりが、郷土を見直し、理解と関心を深め、県民としての一体感と自治の意識をはぐくみ、より豊かな栃木県を築きあげることを期する日」として制定された。明治6年(1873年)に栃木県と宇都宮県が合併し、おおむね現在と同じ県域の栃木県が成立した日である6月15日を県民の日とした。

栃木県のシンボル
県章

県木「トチノキ」

県獣「カモシカ」

県花「ヤシオツツジ」

県鳥「オオルリ

皆が生きるこれからの時代は、グローバル化が一層進展し、国境を越えた様々な交流が当たり前のように行われる。
そのような時代だからこそ、自分が生まれたふるさとのことをしっかりと知り、そのよさを実感し、自己がよって立つ基盤にしっかりと根を下ろすことが大切だと思う。
今日の昼の校内放送では、県民の歌を流す予定である。県民の日にちなんだ給食を食べながら、この校長講話と併せて郷土愛を深めるよい機会としてほしい。


生徒の皆さん、栃木県とともに成長・発展していきましょう!

梅雨入りしました。(校長室より)

本日、関東甲信地方が梅雨入りしました。
今も昔も、日本人は、季節に寄り添いながら暮らしています。
日本以外にも四季のある国はたくさんありますが、ことさら日本人の季節感は称賛されます。
それは、幼いころから自然に親しみ、繊細な感覚を身に付け、季節を愉しむすべを会得しているからだと思います。
梅雨にまつわる俳句をいくつか紹介します。

五月雨を あつめて早し 最上川  松尾芭蕉
降り続く五月雨(さみだれ)を一つに集めたような、最上川の流れの早さやすさまじさが伝わってきます。

さみだれや 青柴積める 軒の下  芥川龍之介
軒の下に集めた柴が五月雨で湿ってしまった様子から、山里の梅雨の風景とそこに暮らす人の質素な生活が描かれています。

紫陽花や 昨日の誠 今日の嘘  正岡子規
紫陽花(あじさい)が色を変えていく様子と人の心がうつろいでいく様子が似ていることを表しています。

国際化、グローバル化が加速するこれからの時代だからこそ、日本のよさを感じ、日本人としての自覚を深め、自己がよって立つ基盤にしっかりと根を下ろすことが重要になると思います。
ちなみに今日は、二十四節気の一つ「芒種(ぼうしゅ)」です。麦などの芒(穀類の堅い毛)のある穀物の種をまく頃を指します。

今にときめけ!活気あふれる青春魂(校長室より)

本日、5月28日(土)に「西輝が丘スポーツフェスティバル(SF)」を実施しました。
今年度も昨年度同様、生徒の健康・安全を最優先に考え、半日の縮小開催とした上で保護者の皆様の入場も制限させていただきました。

制約が多い中でのSFでしたが、生徒たちはすべての演技に一切手を抜くことなく全力で取り組みました。
そこには、スローガンの「今にときめけ!活気あふれる青春魂」が体現されており、多くの喜びや感動がありました。
まさに、生徒一人一人が主役のSFとなったと思います。
特に、3年生の頑張りと学級の垣根を越えて応援し合う姿に感動しました。

コロナ禍の中で学校行事を実施することは容易ではありませんが、改めてSFを実施してみて、学校行事の重要性を認識しました。
発展途上にある生徒たちは、それぞれの学校行事を節目として階段を1段上がるように、一気に次のステージへと成長していきます。
勝利を目指して奮闘すること、新しい役割に挑戦すること、係の仕事を責任をもって行うこと、喜びを分かち合うこと、涙する友人を慰めること、声を枯らして応援することなど、様々な経験が人を成長させます。

真岡西中学校はこれからも学校行事に力を入れて取り組んで参ります。
当日、応援に駆けつけてくれた保護者の皆様、検温や撮影等をお手伝いいただいたPTA役員や各委員会の皆様、本当にありがとうございました。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

あわてなさんな(校長室より)

谷川俊太郎さんの詩、「あわてなさんな」を紹介します。


「あわてなさんな」  谷川俊太郎

花をあげようと父親は云う
種子が欲しいんだと息子は呟く
翼をあげるわと母親は云う
空が要るんだと息子は目を伏せる

道を覚えろと父親が云う
地図は要らないと息子がいなす
夢を見ないでと母親が云う
目をさませよと息子がかみつく

不幸にしないでと母親は泣く
どうする気だと父親が叫ぶ
あわてなさんなと息子は笑う
父親の若い頃そっくりの笑顔で


私たちが子供を見るとき、どうしても大人の目線で見てしまいます。
そのため、失敗しないで最短距離で成功をつかめるように、先回りをしてあれこれ手伝いがちです。
でも、子供は、花(成功)をもらうより種子(可能性)をもらったほうが、うれしいのではないでしょうか。

種子を手間暇かけて世話をして、自らの手で芽吹かせ、花を咲かせる喜びを知る。
谷川さんの詩、「あわてなさんな」は、「子供の可能性を信じ、じっくり成長を待つ大切さ」を教えてくれてるような気がします。
成長に失敗は付きものです。
ときには、あわてずにぐっとがまんして見守ることも必要です。
いよいよ今週末は「西輝が丘スポーツフェスティバル」、手を掛けすぎず、生徒たちの成長を見守りたいと思います。

堂々と胸を張って(校長室より)

御協賛企業及び団体様の御厚意により、学校に毎月「PHP」(PHP研究所)が寄贈されます。
本校でも、職員図書コーナーにて活用させていただいております。
そのPHP5月号の「生きる」(467話)に、藤田ゆかり様の「堂々と胸を張って」が掲載されていました。
心打たれる大変すばらしい内容で、共生社会の実現を目指してインクルーシブ教育を推進している本校にとって、大きな示唆をいただきました。

今回、発行元であるPHP研究所様及び作者の藤田ゆかり様の御厚意により、本校ホームページへの転載許可をいただきましたので、全文を掲載させていただきます。
本当にありがとうございます。
障がいをお持ちの方々が「堂々と胸を張って」生活できる共生社会の実現を目指して、本校は今後も特別支援教育の充実及びインクルーシブ教育の推進に力を入れて参ります。

なお、作者、出典等の詳細は、以下のとおりです。
・作者名 藤田ゆかり様
・出典名 月刊誌『PHP』2022年5月号、株式会社PHP研究所様刊行 
・URLのリンク https://www.php.co.jp/php/


 「あらあら、お帽子をなおしてあげましょうね」
 娘をおぶっていた私のうしろで声がした。同時に、中年女性が駆け寄ってきて、あっというまに目深にかぶっていた娘の帽子を上にあげた。
 次の瞬間に起こるであろう光景で、私の頭の中は真っ白になった。おそらく彼女は狼狽し、自分のおせっかいを悔やみながら足早に立ち去ろうとするだろう。そんな未来を想像していた。
 「まあ、かわいいこと。なんてお名前なの?」
 彼女から発せられた思いもよらない言葉に、私はおどろいた。
 「愛子です」
 思わず答えた私に、彼女は微笑みながら、こう言った。
 「お帽子でおめめがよく見えないみたいだったわよ。お母さん、愛子ちゃんのために、堂々として!」
 狼狽してしまったのは目の前の女性ではなく、私のほうだった。
 愛子はダウン症。愛子を連れて行くスーパーでは、いつも他人の目が気になって、私はおどおどしていた。
 なるべく愛子の顔に気づかれないように、故意に帽子を深くかぶらせていたのだ。障害児を産んでしまった自分を恥じていたし、世間にも負い目を感じていた。そんな私の心の中を見透かしたかのような女性の発言。
 彼女は、こう続けた。
 「お母さん、堂々と胸を張って愛子ちゃんのために」
 そう言うと、笑顔のままスーパーから出て行った。私は、雷に打たれたかのような衝撃を覚えた。
 そうだ!今このときから卑屈になるのはやめよう。私が卑屈になれば愛子も卑屈になってしまう。堂々と胸を張って、生きるのだ。
 私の中で、何かがはじけた。
 スーパーを出ると、西の空が茜色に染まっていた。私は、その夕焼けに、美しいなあと見入ってしまった。つい先日も、空は同じような色をしていたけれど、私は夕焼けを血を流したような色だと思ってしまったのだった。
 愛子が生まれて、11か月。忘れられない母親再生の日だった。

おまじないの言葉を胸に
 堂々と胸を張って生きていると、いいことが向こうからやってくるようになった。愛子がよく笑うようになった。私にママ友ができた。そして何よりうれしかったのは、特別支援学校で吉田先生と出会えたことだった。
 そのとき、愛子は小学1年生。私は娘に文字の読み書きなど、まったく期待していなかった。でも、吉田先生は、
 「最初からあきらめないでください。少しずつやっていきましょう」
 とおっしゃり、根気よく教えてくださったのだった。愛子は、6年かけてひらがなの読み書きができるようになった。そして、はじめて書いた文は、「せんせいだいすき」であった。先生とは、もちろん吉田先生のことだ。
 私はというと、「堂々と胸を張って」という言葉を、おまじないのように唱えて暮らしていた。
 「あんな嫁をもらったばかりに、あんな子ができてしまった」
 そんな姑の嘆きを耳にしたときには、本当にこのおまじないに救ってもらった。もし、このおまじないがなかったら、私は、まるで深い海の中で、もがき苦しむような心境になっていただろう。

先生たちのおかげで
 子育ても順調に思われたころ、吉田先生のお母さまの訃報がもたらされた。
 私は、告別式に出席した。その告別式で手を合わせたとき、私は心臓が飛び出るほどおどろいたのだった。
 遺影のお顔は、ずいぶん年を重ねていらっしゃるけれど、なんとあのスーパーで出会った女性ではないか。あのお方は、吉田先生のお母さまだったのだ!
 遺影からは、まるでこんな声が聞こえてきそうだった。
 「堂々と生きていますか?胸を張って生きていますか?」
 私は何度もうなずきながら、涙が止まらなくなった。
 人目を気にしながらうつむいていたあのころ、彼女に出会わなかったら、私の人生は大きく違うものになっていただろう。
 現在、愛子は42歳。
 あいかわらず幼児のような子だけれど、私は愛子の手を引いて堂々と、どこへでも出かけている。
 さあ、胸を張って!

ぼくが ここに(再掲・校長室より)

ぼくが ここに  まど・みちお

ぼくが ここに いるとき
ほかの どんなものも
ぼくに かさなって
ここに いることは できない

もしも ゾウが ここに いるならば
そのゾウだけ
マメが いるならば
その一つぶの マメだけ
しか ここに いることは できない

ああ このちきゅうの うえでは
こんなに だいじに
まもられているのだ
どんなものが どんなところに
いるときにも

その「いること」こそが
なににも まして
すばらしいこと として


これは、「ぞうさん」や「やぎさんゆうびん」、「一年生になったら」などの童謡の作詞で知られる、詩人「まど・みちお」さんの詩です。
「誰もが大事に守られているたったひとりの存在であり、そこにいること自体が何よりもすばらしいことなのだ。」と、まど・みちおさんは伝えてくれているのだと思います。
世界でたった一つのかけがえのない命を、どうか大切に

おうちの人や先生にも相談できない悩みがあったら、下記に電話してください。
チャイルドラインとちぎ 0120-99-7777
栃木いのちの電話 028-643-7830
こころのダイヤル 028-673-8341
いじめ相談さわやかテレホン 028-665-9999

「3つの約束」と「挑戦」への決意(校長室より)

本日、5月11日(水)、令和4年度最初の校長講話を行いました。
コロナ禍のため、校長室からオンライン配信の形で行いました。
主な話の内容は、以下のとおりです。


1「3つの約束」
3つの約束とは、「時を守る 場を清める 礼を正す」のことである。
明治、大正、昭和、平成までの4つの時代を生きた哲学者、教育者である、森信三先生が唱えたもの。

「時を守る」とは、「遅刻をしない、期日を守る」ということ。
定刻までには準備を整え、きたるべき時に備えて心を静めて開始を待つ姿勢が大切。
本校では、タイム着席や5分前行動などがこれに当たる。
時を守る先には必ず相手がおり、自らが時を守ることは、相手を尊重することになる。

「場を清める」とは、「整理整頓をして、しっかりと掃除を行う」ということ。
清掃を一生懸命行うと、気付く人になれる、心が磨かれる、謙虚になれる、感動の心が育まれる、感謝の心が芽生えるなど、様々な心の成長が見込まれる。
本校では、無言清掃やロッカー・教室の整理整頓などが当たる。
単に身の回りの整理整頓や掃除であっても、他を敬うことや奉仕の心につながるものである。

「礼を正す」とは、「気持ちのよい挨拶や返事を行い、敬意を表すために服装や身だしなみを整える。」とういこと。
挨拶には、「心を開いて、相手に迫る」という意味があり、挨拶をすることで人間関係は良好に保たれる。
挨拶は率先して相手よりも先に行うこと、相手に聞こえるような大きな声で行うこと、相手が気持ちよく受け取ってくれるように行うことが求められる。
服装や身だしなみを整えることは、相手に対する礼節につながりる。
本校でも、気持ちのよい挨拶やきちんとした身だしなみは、当たり前のこととして実践していこう。

森信三先生の3つの約束、「時を守る 場を清める 礼を正す」は人としての基本であり、本気で守ろうと思えば、誰でも必ず守れるもの。
中学生のときに、人としての基本をしっかりと身に付けておけば、社会人になっても他人からの信頼を得ることができるはず。
今年度も「3つの約束」をしっかりと守っていこう。

2 本校スローガン「挑戦~夢を志に~」
本校のスローガンは、昨年度に引き続き「挑戦 ~夢を志に~」である。
中学時代は心身共に大きく成長する時期で、皆の一人一人が持つ様々な可能性が大きく花開くときでもある。
しかし、自分がどんなことが得意で、どんな可能性を持っているのかは、なかなか分からない。
そこで、いろいろなことに挑戦し、自分の可能性を見極めてほしいという思いを、「挑戦」という言葉に込めた。
また、中途半端な気持ちで挑戦したのでは、可能性の扉は開かない。
「こうなれたらいいな」という憧れに近いような「夢」ではなく、「絶対にこうなってみせる」とうい覚悟、行動まで含めた具体的な道筋、つまり「志」をもって挑戦することが大切。
人間、覚悟を決めれば、ほとんどのことは実現可能なはず。
「挑戦 ~夢を志に~」のスローガンの下、皆が自分の力で可能性を扉を開き、次のステップ、次のステージに進んでいくことを期待している。

3「やってみなはれ」
※5月6日(金)の「校長室より」参照。


「3つの約束」、「挑戦~夢を志に~」、「やってみなはれ」の言葉を胸に、西中生が大きく飛躍することを楽しみにしています。

 

「やってみなはれ」(校長室より)

新年度がスタートして、1か月ほどが経ちました。
それぞれ進級した2・3年生はもちろんのこと、新入生である1年生も新しい学級に慣れ、笑顔で学校生活を送っていることを、うれしく思います。              

さて、本校のスローガンは「挑戦~夢を志に~」です。
このスローガンには、心身共に大きく成長する中学時代に、いろいろなことに挑戦し自分のもつ様々な可能性を大きく花開いてほしいという願いが込められています。
しかし、中途半端な気持ちで挑戦したのでは、可能性の扉は開きません。
「こうなれたらいいな」という憧れに近いような「夢」ではなく、「絶対にこうなってみせる」とうい覚悟、つまり「志」をもって挑戦することが大切です。

このスローガンにつながるものとして、「やってみなはれ」という言葉があります。
「やってみなはれ」は、サントリー創業者であり、日本の洋酒文化を切り拓いた鳥井信治郎さんの口ぐせです。
未知の分野にも果敢に挑戦していく、チャレンジ精神あふれる言葉だと思います。
鳥井信治郎さんは、竹鶴政孝さん(ニッカウヰスキーの創業者)と協力して国産ウイスキーの製造販売に挑戦し、幾多の失敗、苦難を乗り越えて、見事日本初の国産ウイスキーを完成させ世に送り出しました。

「挑戦~夢を志に~」のスローガンのもと「やってみなはれ」の精神で、西中生の皆さんが自分の力で可能性を扉を開き、大きく成長されることを期待しています。
頑張ってください。

「やってみなはれ、やらなわかりまへんで」

郡市春季陸上ー輝く「西中魂」ー(校長室より)

昨日、4月26日、曇天でやや風はありましたが、無事郡市春季陸上競技大会が行われました。

私は別出張があり半日しか応援できませんでしたが、選手一人一人が自己ベスト更新を目指し、全力を尽くす姿に感動しました。
結果は、男子総合7位、女子総合3位 男女総合5位と、好成績を収めることができました。
個人でも、共通男子3000m1位、3年女子100m1位を初め上位入賞を果たし、県大会にも複数名の選手が出場予定です。
また、成績だけでなく、応援や係の仕事にも一生懸命にも取り組む姿は、大変立派でした。

まさに「西中魂」が輝いた瞬間であり、西中のスローガン「挑戦 ~夢を志に~」を体現してくれました。
しかし、西中生の底力はこんなものではありません。この後に続く各部の春季大会や夏の総体での更なる活躍を期待してください。

朝練のために早起きして準備をしてくださった保護者の皆様、大会当日応援に駆けつけてくれた保護者の皆様、本当にありがとうございました。今後もよろしくお願いいたします。

なお、大会での奮闘の様子は、後日保護者向けのページにアップさせていただきます。楽しみにお待ちください。

ひとみキラキラ 本にどきどき(校長室より)

4月23日(土)~5月12日(木)までの約3週間は、「こどもの読書週間」です。
本校の図書室にも掲示してあります。

「こどもの読書週間」は、1959年(昭和34年)にはじまりました。
第1回は、日本書籍出版協会児童書部会が中心となって開催した「こども読書週間」(4月27日~5月10日)です。
この年は、ポスターではなくしおりを作成し、東京都内の書店やデパートで配布したと記録されています。

1959年11月に読進協が発足したので、翌1960年の第2回より、読書推進運動協議会が主催団体となり、名称を「こどもの読書週間」、期間を5月1日~14日(こどもの日を含む2週間)と定めました。
「こどもの読書週間」は2000年の「子ども読書年」を機に、現在の4月23日~5月12日の約3週間に期間を延長しました。
4月から5月にかけては、「国際子どもの本の日(4月2日)」「サン・ジョルディの日(4月23日)」などの記念日・関連イベントも多く、また、2001年12月に公布・施行の「子ども読書活動推進法」により4月23日が「子ども読書の日」となった影響もあって、「こどもの読書週間」は年々大きな盛りあがりをみせています。

2022年「第64回こどもの読書週間」の標語は、「ひとみキラキラ 本にどきどき」です。
学校図書館司書の先生に、読書週間に合わせて、おすすめの新刊図書を紹介してもらいました。
是非、ゴールデンウイークに読んでください。

〇教室に並んだ背表紙(相沢沙呼)
寂しくて、迷ってしまったときは“物語”を読んで―。図書室を舞台に、“読書”との出会いで変わっていく少女たちの心模様を描く、全六篇の連作短編集。
図書委員のあおいはある日、苦手な同級生を図書室で見かける。本に興味がないはずの彼女が、毎日来るのはなぜだろうと疑問を抱き…。「その背に指を伸ばして」。
読書嫌いのあかねは、本を読まずに読書感想文の宿題を終わらせたい。偶然クラスメイトが捨てた下書きを見つけて、それを利用しようと奮闘するが…。「やさしいわたしの綴りかた」ほか、全六篇を収録。

〇ラブオールプレー(小瀬木麻美)
中学の時、ひょんなことからバドミントンを始めることになった水嶋亮。
オファーを受けて進学した名門・横浜湊高校には、文武両道イケメンエース・遊佐をはじめ、無敵の双子・東山ツインズ、クールな帰国子女・松田、明るいムードメーカー・榊など、個性豊かなチームメイトたちが。
仲間を得た水嶋は、さらなる高みへと挑んでいく! 三度のメシよりバドミントンな超純粋高校生たちを瑞々しく描いた、青春バドミントン小説!

〇海を見た日(M・G・ヘネシー作、杉田七重訳)
それぞれの事情で、養母の家に預けられた3人の子どもたち。みんながバラバラの方向を向いていて、ちゃんと向き合わずに過ごしてきた。
そこへ新しくアスペルガー症候群の男の子が仲間入りし、その子の母親に会いたいという願いをかなえるために4人は冒険に出かけることになる。
作者M・G・ヘネシーのデビュー作『変化球男子』に続く第二弾です。これからの時代、家族とはどう定義すればいいのか? その問いに対するストレートな回答がこの物語です。

〇闇祓(辻村深月)
「うちのクラスの転校生は何かがおかしい――」
クラスになじめない転校生・要に、親切に接する委員長・澪。
しかし、そんな彼女に要は不審な態度で迫る。
唐突に「今日、家に行っていい?」と尋ねたり、家の周りに出没したり……。
ヤバい行動を繰り返す要に恐怖を覚えた澪は憧れの先輩・神原に助けを求めるが――。
身近にある名前を持たない悪意が増殖し、迫ってくる。一気読みエンタテインメント!

〇大谷翔平 勇気をくれるメッセージ80(児玉光雄)
スポーツ心理学の第一人者が解き明かす!
数々の受賞を誇る大谷翔平の強さと、成長力、愛されキャラの秘密。
信じられないような奇跡を起こす道は、あなたにも開けている!
自分の夢に、自分で限界を設けていない?
「まだまだいける!」と思うだけで未来は変わる!
データは参考程度のもの。「やりたいこと」は感性や直観で選ばなきゃ!

 

今週は科学技術週間(校長室より)

令和4年4月18日(月)~24日(日)までの1週間は、「科学技術週間」です。
科学技術週間は、科学技術について広く一般の方々に理解と関心を深めていただき、日本の科学技術の振興を図ることを目的として昭和35年2月に制定されました。
日本が真に豊かな国として発展し世界の平和と繁栄に貢献していくためには、「教育・文化立国」を実現するとともに、社会経済発展の原動力となる「知」の創造と活用に向けて「科学技術創造立国」の実現を図ることがとても重要です。
最近では、次代を担う青少年の「科学技術離れ」「理科離れ」も指摘されています。青少年の科学技術に親しむ機会を充実することも将来の日本にとって大切なことです。
くしくも、昨日実施した「全国学力・学習状況調査」では、4年ぶりに理科が実施されました。是非、御家族で解いてみてください。

なお、科学技術週間に合わせて、日本人ノーベル賞受賞者一覧を掲載します。

1949年…湯川 秀樹氏、ノーベル物理学賞、中間子の存在を予言
1965年…朝永 振一郎氏、ノーベル物理学賞、量子電気力学での業績
1968年…川端 康成氏、ノーベル文学賞、日本人の心の本質を繊細に表現
1973年…江崎 玲於奈氏、ノーベル物理学賞、半導体でのトンネル効果を発見
1974年…佐藤 栄作氏、ノーベル平和賞、非核三原則の提唱
1981年…福井 謙一氏、ノーベル化学賞、フロンティア電子理論
1987年…利根川 進氏、ノーベル生理学・医学賞、抗体多様性の遺伝的原理を解明
1994年…大江 健三郎氏、ノーベル文学賞、苦境にある現代人の姿を表現
2000年…白川 英樹氏、ノーベル化学賞、導電性高分子の発見と発展
2001年…野依 良治氏、ノーベル化学賞、キラル触媒による不斉反応の研究
2002年…小柴 昌俊氏、ノーベル物理学賞、ニュートリノの観測に成功
    田中 耕一氏、ノーベル化学賞、タンパク質のイオン化に成功
2008年…南部 陽一郎氏(米国籍)、ノーベル物理学賞、自発的対称性の破れの発見
    小林 誠氏、益川 敏英氏、ノーベル物理学賞、CP対称性の破れの起源の発見
    下村 脩氏、ノーベル化学賞、緑色蛍光タンパク質の発見と開発
2010年…鈴木 章氏、根岸 英一氏、ノーベル化学賞、クロスカップリング反応の開発
2012年…山中 伸弥氏、ノーベル生理学・医学賞、iPS細胞の作製
2014年…赤崎 勇氏、天野 浩氏、中村 修二氏(米国籍)、ノーベル物理学賞、青色発光ダイオードの発明
2015年…梶田 隆章氏、ノーベル物理学賞、ニュートリノ振動の発見
    大村 智氏、ノーベル生理学・医学賞、寄生虫による感染症の治療法発見
2016年…大隅 良典氏、ノーベル生理学・医学賞、オートファジー(自食作用)の解明
2018年…本庶 佑氏、ノーベル生理学・医学賞、免疫の働きを抑える分子の発見とがん治療への応用
2019年…吉野 彰氏、ノーベル化学賞、リチウムイオン二次電池の開発
2021年…眞鍋 淑郎氏(米国籍)、ノーベル物理学賞、気候の物理的モデリング、気候変動の定量化、地球温暖化の確実な予測

28名の受賞者のうち、生理学・医学賞を含めれば、25名が科学系の功績での受賞ということで、日本の面目躍如といったところです。
西中生から未来のノーベル賞受賞者が誕生することを楽しみにしています。

106名の新入生を迎えて

先週8日(金)に、入学式を実施しました。
コロナ禍により、新入生と保護者、教職員のみで行いました。
本来、来賓の方々をお呼びして、在校生、教職員総出で、歓迎の意を表すべきところですが、生徒の安全・安心を最優先に考えた上での内容の変更であり、御理解いただきたいと思います。

式辞では、新入生に以下の3つのことをお願いしました。


1 当たり前のことが当たり前にできる生徒になってほしい。
朝は自分で起きられる。誰にでも大きな声で挨拶ができる。人の話をきちんと聴くことができる。自分を振り返り反省することができる。どれも当たり前のことばかりですが、なかなかできないものです。人として当たり前のことができるようになることが、中学校生活を豊かで楽しくする第一歩だと思います。本校では、「時を守る 場を清める 礼を正す」という3つの約束があります。進んで守るようにしましょう。

2 一生懸命に勉強してほしい。
中学校での学習は、小学校とはずいぶん違います。内容も難しくなり、より考える力が求められるようになります。また、授業も教科ごとに先生が違う教科担任制になり、さらに、小学校にはなかった中間テスト・期末テストがあります。そのため、予習や復習などの家庭学習も計画的に行うことが大切です。日々の努力を欠かさず、皆さん一人一人が3年間で確かな学力を身に付け、自らの進路を自分の力で切り拓いてほしいと思います。

3 何かに本気で打ち込み友情を育んでほしい。
本校では、スポーツフェスティバルや西輝が丘祭など様々な学校行事があり、大変盛り上がります。また、皆さんが楽しみにしている部活動も盛んで、多くの大会に出場し活躍しています。学校行事や部活動で一番大切なことは、本気で取り組むことです。仲間と一緒に本気で取り組めば、そこに確かな友情が生まれます。共に何かを成し遂げ、そこから生まれてくる友情は、一生の宝物です。中学校生活を通して、友情を育み、生涯の友とできる人を探してほしいと思います。

 新入生の皆さんが真岡西中学校の伝統である「西中魂」をしっかりと受け継ぎ、中学校3年間で大きく成長されることを期待しています。

令和4年度スタート

先週、4月8日(金)に、第1学期始業式を校庭で行いました。

式辞の中で、3年生には、最上級生としての自覚を求めました。
「一人が一校を代表する」という言葉どおり、3年生の行いが、学校の雰囲気を作っていきます。勉強はもちろんのこと、部活動や生徒会活動など何事においても、伝統ある真岡西中を引っ張っていってほしいとお願いしました。
後輩から頼りにされる3年生、理想に燃え常に向上心を持って何事頑張る3年生、そんな姿を目指してほしいと思います。

2年生には、中堅学年としての責任ある行動を求めました。
106名の新1年生を迎え、いよいよ先輩と言われる立場になります。新1年生は、まずは2年生を手本とします。
そのため、昨年までと比較して、より大きな責任が課せられます。新1年生が安心して中学校生活をスタートできるよう、そして3年生をしっかりサポートできるよう、中堅学年として真岡西中をしっかりと支えてほしいと思います。

次に、様々な活躍の基盤は学級にあり、担任の先生を信頼し、よりよい学級づくりに向けて頑張ってほしいとお願いしました。

最後に、今年度からスタートする「スマイルプロジェクト」の新たな取組の一つとして、1・2年生の遠足を実施することを伝えました。スマイルプロジェクトは、生徒が今まで以上に安心して楽しく学校生活を送れるようにするための取組です。

新1年生を加え、生徒数310名となった新生真岡西中学校。
コロナ禍に負けず、令和4年度を大いなる飛躍の年にしましょう!

初心忘るべからず

昨日、3月23日(水)に立志式を行いました。
新型コロナウイルス感染症の影響により、2度の延期を経てもなお、内容を大幅に変更しての実施とせざるを得ませんでした。
本来であれば、保護者の皆様方にもお子様の成長した姿をご覧いただきたかったところですが、校内の感染状況を踏まえ、生徒及び職員のみでの実施とさせていただきました。
式の様子は学校HPから視聴可能ですので、是非ご覧いただき、お子様に励ましの言葉を掛けていただければ幸いです。

式中、「誓いのことば」を堂々と発表する生徒たちの姿から、14年間の確かな成長を感じるともに、今後の更なる飛躍に期待が膨らみました。
私の式辞では、世阿弥の「花鏡」から「初心忘るべからず」の言葉を送りました。
主な内容は以下のとおりです。


「花鏡」には、「しかれば、当流に、万能一徳の一句あり。初心忘るべからず。」との一節があり、さらに「この句、三箇条の口伝あり。是非の初心忘るべからず。時々の初心忘るべからず。老後の初心忘るべからず。」と続き、能の芸について初心時代の未熟さを忘れないよう戒めが示されている。
転じて現代では、「物事に慣れると慢心してしまいがちだが、最初の頃の志を忘れてはいけない」という意味で使われれる。

人は、物事のはじめには、強い「希望」や「目標」を持って出発するが、だんだんと月日が経つにつれて、初めの頃の熱い気持ちを忘れ、現実の甘い生活に妥協し、安易で楽な方に流されがちになる。
最初のうちは、自分の進むべき道からそれていることに気付くものだが、軌道修正を怠っているうちに、希望や理想から遠く離れてしまい、目指すべき道すら見失ってしまうことがある。
そのようなことにならないためにも「初心忘るべからず」の言葉を肝に銘じてもらいたい。

夢や目標を持ち、それを実行に移すときには、必ず多くの困難にぶつかるが、簡単に諦めてはいけない。
夢や目標の実現は、他人から与えられるものではなく、自ら努力して勝ち取るものだからである。
もし、くじけそうになったら、「誓いのことば」を一生懸命考え堂々と宣言したときの今日の熱い気持ち、「初心」を思い出し、自らを奮い立たせ、西中魂の精神で頑張ってほしい。


保護者の皆様方には、生徒たちが立志の誓いを実現できるよう、今後とも愛情と厳しさを持って見守り導いていただけますよう、お願いいたします。
私ども教職員も生徒たちの夢の実現を全力で支援して参りますので、今後とも、御支援、御協力のほどよろしくお願いいたします。

東日本大震災を忘れない

一昨日、3月16日深夜、東北地方を中心に最大震度6強の地震が発生し、大きな被害が出ました。
本市でも震度4の大きな揺れを記録したこともあり、11年前の東日本大震災の恐怖が思い起こされました。

本校では先週3月11日に、国旗を半旗掲揚にして弔意を表すとともに、地震発生時刻である14時46分から1分間の黙とうを行い、震災で亡くなられた方々の御冥福をお祈りしました。
震災時、生徒たちはまだ幼く、記憶もほとんどないことから、帰りの会等で担任の先生から震災の概要について話を聞きました。
話の要旨は、以下のとおりです。


・東日本大震災は、東北地方太平洋沖地震により発生した災害である。
・震源は三陸沖の海底24km、地震の規模を表すマグニチュードは9.0~9.1という超巨大地震で、日本では観測史上最大、世界でも4番目ぐらいに大きな地震である。
・地震の揺れの大きさを表す震度は、宮城県で最大7を記録しており、また、本震の継続時間は約6分間と非常に長いのが特徴だった。
・巨大津波の発生により、甚大な被害が発生した。震源が地下24kmと浅く、地震の規模が非常に大きかったことが原因。津波のスピードは非常に早く、水深の深い沖の方では、時速800kmにもなる。水深が浅くなるとスピードは落ちるが、それでも時速36kmほどはあり、津波が近づいてから走って逃げても、逃げ切れない。
・東日本大震災で発生した津波は、最大で海岸から6kmの内陸にまで達し、津波の高さは最大16m、最大遡上高40m以上を記録した。
・この巨大津波により未曾有の災害が発生し、死者・行方不明者は2万人以上にも及び、11年が経過した今なお、3万8千人ほどが避難生活を送っている。
・また、巨大津波により、福島第1原発の1~5号機で全ての電源を喪失し、原子炉を冷却できなくなり、1~3号炉で炉心溶融(メルトダウン)が発生。それに伴い、大量の放射性物質が空気中に拡散し、原発周辺が立ち入り禁止区域となった。


東北地方を中心に甚大な被害をもたらした東日本大震災から11年の月日が流れ、私を含め人々の記憶は薄れつつあります。
一昨日の地震は、まるで「自然の脅威を決して忘れてはいけない」との警告のようでした。
日本は、3つのプレートの境目に位置しているため、ある程度の周期で巨大地震が発生します。
次に、発生が予想されている巨大地震は、駿河湾から日向灘沖にかけてのプレート境界を震源域とする「南海トラフ地震」です。
静岡県から宮崎県にかけての一部では、震度7の強い揺れが想定され、また、関東地方から九州地方にかけての太平洋沿岸の広い地域に10mを超える巨大津波の襲来が想定されています。

私たちにできることは、東日本大震災の教訓を生かし、「想定外」という言葉を使わずに済むように、最悪の事態を想定して災害に備えることです。
「3.11」の記憶と教訓を決して風化させることなく、本校では防災教育の充実を図って参ります。

群青

本日、3月9日(水)、令和3年度卒業式を挙行しました。
コロナ禍により、昨年に引き続き規模を縮小しての実施となりましたが、式中の卒業生の態度は大変立派で、中学校3年間の確かな成長と今後の大いなる飛躍への期待を感じさせてくれました。

式辞では、3年間のたくさんの活躍を振り返り、32年の長い西中の歴史に輝かしい新たな一ページを刻んでくれたことについて、お礼を述べました。

また、はなむけに、二つの言葉を贈りました。内容は以下のとおりです。


一つ目は、「出会いを大切にしてほしい」ということです。
様々な人との出会いは、自分の新たな可能性の扉を開いてくれます。
スポーツとの出会いは、仲間との連帯感を高め上達の喜びを感じさせてくれます。
音楽との出会いは、感性を豊かにし、感情の幅を広げてくれます。
書物との出会いは、人生を支え、進むべき方向を定めてくれます。
絵画などの芸術作品との出会いは、様々な見方や世界観があることに気付かせてくれます。
科学との出会いは、真実とは何かを見極めさせてくれます。
感性を磨き、出会いを大切にする心を持っていれば、きっと皆さんの人生は、心ときめくような彩り豊かなものになることでしょう。

二つ目は、「ふるさと真岡を大切にしてほしい」ということです。
長い人生、楽しいことばかりではなく、ときには困難にぶつかることもあります。
困難に負けずにしっかりと立ち向かうためには、太い軸が必要です。その軸となるのは、やはりふるさとです。
ふるさとには、皆さんを慈しみ育ててくれた保護者の方々がいます。
真岡木綿の縦糸と横糸のような友との確かな絆があります。
そして、豊かな自然と産業がバランスされた発展の基盤があります。
負けそうになったら、くじけそうになったら、「ふるさと真岡」と「西中魂」を思い出し、少しずつでも前進してください。
きっと、一人一人に大輪の花が咲くことでしょう。


今日で思い出いっぱいの西中を後にしますが、卒業合唱「群青」の歌詞のように、友と遠く離れてもきっと同じ空を見上げているはずです。
西中を巣立ち、それぞれの道を歩む131名の卒業生の前途に、幸多からんことを心からお祈りいたします。

叱咤激励

自分の感受性くらい

ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて

気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか

苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし

初心消えかかるのを
暮らしのせいにはするな
そもそもが ひよわな志しにすぎなかった

駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄

自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ

これは、茨木のり子さんという方の詩です。
茨木のり子さんは、1926年に大阪で生まれました。高校時代を愛知県で過ごし、上京して現・東邦大学薬学部に入学。その在学中に空襲や勤労動員を体験し、1945年に19歳で終戦を迎えました。
戦時下で体験した飢餓と空襲の恐怖が、命を大切にする茨木さんの感受性を育んだと言われています。初めから詩を書いていたわけではなく、創作活動のスタートは劇作家でした。
1977年、彼女は代表作のひとつとなる『自分の感受性くらい』を世に出しました。
それは、かつて戦争で生活から芸術・娯楽が消えていったときに、胸中で思っていた事を詠い上げたものでした。
詩には様々な解釈がありますが、私は「時代や他人のせいにせず、しっかりと自分に向き合い努力しなさい。」という叱咤激励を感じました。
生徒の皆さんも卒業、進級を間近に控えたこの時期に、逃げずにしっかりと自分と向き合ってみましょう。
茨木のり子さんは、他にも教科書に載っている「わたしが一番きれいだったとき」や「倚(よ)りかからず」など、すばらしい詩をたくさん書いていますので、また別の機会に紹介したいと思います。

特設理科部の快挙に寄せて

先日、栃木県理科研究展覧会が実施されました。
本校からは、芳賀地区理科展を勝ち抜いた1年生と2年生の作品が出品され、両作品とも県の1位である最優秀賞に輝きました。
二つの学年でのダブル受賞は、本校創立以来の快挙であり、粘り強く研究に取り組んだ生徒の頑張りに、心から拍手を送りたいと思います。
本校では、今年度から特設理科部を新設し、科学的な分野に興味・関心の高い生徒を中心に期間限定で活動しています。
その成果がこんなに早く現れたのも、休日返上で指導に当たっていただいた理科担当の先生方のお陰です。本当にありがとうございました。

さて、理科研究展覧会は今回で75回を数える歴史と伝統ある展覧会です。
芳賀地区から県に出品できるのは、最も優れた作品1点のみです。
1年生と2年生の作品はともに芳賀地区で1位に輝き県出品を果たし、3年生の作品は惜しくも2位となり県出品はかないませんでしたが、大健闘だったと思います。

1年生の作品「水滴の音の研究」は、お風呂で聞いた水滴の音に興味をもちスタートした研究です。水滴の音を周波数で測定したり、落下の瞬間をハイスピードカメラで撮影したりしながら、音が鳴るときの水面の様子と音がばらつく仕組みについて探求したすばらしい作品です。
2年生の作品「コップが浮かない?~水底コップの研究~」は、当たり前のように浮くはずの水底に沈めたコップが、穴を開けただけで浮かなくなる現象に興味をもち始めた研究です。コップに空ける穴の位置や数を変えながら数百に及ぶ実験を丁寧に行い、新たな疑問が生じるたびに仮説を立てながら探求したすばらしい作品です。

生徒が生きるこれからの時代は、将来の予測が困難な変化の激しい時代だと言われています。それは、グローバル化や情報化の更なる進展、少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少、AIの急速な進歩などによって、世の中が大きく変わることが予想されるからです。
果たして、そのような新しい時代を生きていくためにはどのような力が必要なのでしょうか。
詳細は別の機会に述べたいと思いますが、理科研究のように常に結果を疑い、試行錯誤を繰り返しながら新たな発想を生かして真実に迫る取組は、きっと大きな力になってくれると思います。
夏には全国の理科好きと競え合える「日本学生科学賞」があります。
特設理科部のますますの活躍を期待しています。頑張ってください。

しもつかれ

「しもつかれ:神社に供え、近所で分け合う、昔ながらの伝統食」
明後日、2月9日(水)の給食に、栃木県の郷土料理である「しもつかれ」が出ます。
伝統的な「しもつかれ」は、割とくせのある味ですが、給食では、小中学生にも食べやすいように、かなり工夫されています。
私が子供の頃は当たり前のように2月の初午の日に食卓に並びましたが、今頃はどうなのでしょうか。
そういう我が家でも10年以上見ていません。

「しもつかれ」は初午(はつうま:2月最初の午の日)に、わらをたばねて作った「わらづと」に入れて、赤飯といっしょに稲荷神社にそなえる行事食です。
「しもつかれ」という名前の由来には下野(しもつけ:栃木県)だけで作るからという説と、酢むつかり(いった大豆に酢をかけた料理)からきたという説があります。
「七軒の家のしもつかれを食べると病気にならない」といわれ、近所の人たちと分け合って食べることが多い郷土料理です。
「しもつかれ」に使うダイコンやニンジンは「鬼おろし」という竹でできた目のあらいおろし器を使います。
材料を大きく削ることができるので水分がでにくく、野菜の風味を残すことができます。
それぞれの家に昔から受けつがれてきた作り方があり、同じ「しもつかれ」でも、家庭によってずいぶん味がちがうようです。

時代の流れとともに郷土料理が家庭から姿を消しつつある中、学校給食で「しもつかれ」が出ることは本当に有り難いことだと思います。
食べるだけでその当時の記憶がよみがえってくる、そんな郷土料理はこれからも継承していきたいものです。

世界で一番貧しい大統領のスピーチ

現在、図書室では絵本フェアが開かれています。
「時をかける少女」で有名な日本を代表するSF作家・筒井康隆氏と日本画家・福井江太郎氏のコラボレーション作品である「駝鳥」(ラストが衝撃的!)など、多くの絵本がディスプレイされていますので、是非お読みください。

 私も、ふと思い立って、数年前に購入した絵本、「世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ」を改めて読み直しました。
2012年6月、ブラジルのリオデジャネイロで、国連の「持続可能な開発会議」が開催されました。世界の首脳・閣僚が参加し、自然と調和した人間社会の発展や貧困問題などが話し合われましたが、演壇に立った南米のある大統領のスピーチが、世界中に感動を巻き起こしました。8分間の熱弁が終わると、静まり返っていた会場は沸き立ち、聴衆の拍手は鳴り止むことはなかったのです。

その人は、ウルグアイ第40代大統領ホセ・ムヒカ氏(85)です。ムヒカ氏は、この演説をきっかけに一躍時の人となり、質素な暮らしぶりでも注目されました。大統領公邸には住まず、首都郊外の古びた平屋に妻のルシア・トポランスキ上院議員と二人で暮らしています。古い愛車をみずから運転し、庶民と変わらない生活、気取らない生き方を貫いたことで、いつしか尊敬を込めて、「世界で一番貧しい大統領」と呼ばれるようになりました。2009年の選挙で当選し大統領となってからも、給与のほとんどを寄付していたことでも知られています。ムヒカ氏は、2015年に大統領の職を辞し、上院議員として活動していましたが、2020年10月20日に高齢と持病を理由に政界からの引退を表明しました。

数々の名言を残したムヒカ氏ですが、先人の教えに基づく、「貧乏な人とは、少ししか物を持っていない人ではなく、無限の欲があり、いくらあっても満足しない人のことだ。」という言葉は胸に刺さります。
くしくも、SDGs「持続可能な開発目標」が、2015年の国連で全会一致で採択されました。貧困や環境、ジェンダーなど、17の目標と169のターゲットがあり、2030年までの達成を目指すとされてます。
ムヒカ氏の2012年の演説は、正にこれを先取りしたものとなっています。

本校は、今学期、生徒会を中心に「西中SDGs宣言」を行う予定です。
「SDGsー持続可能な社会の実現ー」に向けて、どのような取組が可能か、生徒たちと一緒に考えていきたいと思います。 

雌伏のとき

現在、オミクロン株の影響により、かつてないスピードで新型コロナウイルスの感染が拡大しています。
感染者数も毎日のように過去最多を更新するなど、第6波のさなかにあると思われます。
本県でも、1月27日から2月20日までの25日間、まん延防止等重点措置が適用される見込みです。
2月7日(月)・8日(火)には、県立高校の特色選抜試験がありますので、学校では教室の換気や手指の消毒、感染リスクの高い教育活動の一時停止など、感染防止対策を徹底しています。
御家庭におきましても、不要不急の外出自粛や3密の回避など、協力をお願いします。
生徒本人及び御家族がPCR検査等を受ける場合は、速やかに学校まで御連絡願います。

さて、「雌伏」という言葉がありますが、その意味は「実力を養いながら活躍の日を待つこと」です。
現在は、コロナ禍により教育活動も大きな制限を受けていますが、必ず状況は好転します。
そのときに、大きく飛躍できるよう、今はこつこつと実力を養い力をためましょう。
横山光輝氏の「三国志」にこんなせりふが出てきます。
「龍が沼の淵に潜むのは何のためか、時期を待ち天に昇らんが為であろう。」
主人公の劉備玄徳が、まだ国を持たずに諸国を放浪していた時代に、共に苦労していた仲間を励ましたときの言葉です。

まさに今が、「雌伏のとき」です。
がまんすべきことはしっかりとがまんして、力をためてください。
コロナ禍が収束局面に入った暁には、西中生の昇龍のごとき飛躍を楽しみにしています。

明日は大寒 ー何も咲かない寒い日はー

明日、1月20日(木)は、二十四節気の一つ「大寒」です。
「大寒」とは、冷気が極まって最も寒さがつのる頃を指します。
実際に1月下旬から2月上旬にかけては、1年のうちで最も寒い時期です。
今週の真岡市の最低気温も軒並みマイナス5℃を下回っており、本日の早朝にはマイナス8.6℃まで下がりました。。

「何も咲かない寒い日は 下へ下へと根を伸ばせ やがて大きな花が咲く」

これは、元三洋電機の副社長、後藤清一さんの言葉です。
2000年のシドニーオリンピックで、日本女子陸上界初の金メダリストととなった高橋尚子さんが、高校時代の陸上部の恩師、中澤正仁監督から送られた言葉として、有名になりました。
高校時代の高橋選手は、全国的にはまったく無名の選手で、全国都道府県対抗女子駅伝の岐阜県代表に選ばれるも、区間順位は下から3番目の45位という結果でした。
それでもあきらめず猛練習を続け、見事世界一、オリンピック金メダリストに輝いたのです。

1年で最も寒い時期であることに加え、オミクロン株による感染の急拡大が続く今は、がまんのときです。
今こそ、下へ下へと根を伸ばしましょう。
そして、寒さやコロナ禍が去った明日に、大輪の花を咲かせましょう!
西中生の底力を信じています。

3学期始業式 ー日に新たー

保護者の皆様、地域の皆様、あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

令和4年1月11日(火)、いよいよ今日から3学期がスタートしました。
新型コロナウイルス感染症に関しては、オミクロン株の影響もあり新規感染者が急増しています。
本県においても、1日の新規感染者数が60名を超える日が続くなど、感染が拡大しています。
学校においては生徒の健康・安全を最優先に、緊張感をもって感染防止対策を徹底してまいりますので、御理解・御協力のほど、よろしくお願いいたします。

さて、本日は3学期始業式がありましたが、感染症対策のため、2学期終業式と同様にオンライン配信で実施しました。
主な話の内容は、以下のとおりです。


◇今年は寅年、その干支にあやかり、自分を信じて決断し、迷わず前進してほしい。

◇改めて感染防止対策の徹底をお願いする。こまめな手洗いや手指の消毒、うがい、教室等の換気、マスクの着用、友達とのソーシャルディスタンスの確保、給食のときに会話を控えることなど。併せて、校外での生活についても、3密の回避や不用不急の外出自粛など。

◇3学期を次のステージへ進むための準備と鍛錬の期間にしてほしい。
・3年生:4月から希望に満ちた第一歩を踏み出せるよう、入試に向けて3年間の総復習をしっかりと行い、まずは確かな学力を身に付けること、そしてそれを支える土台として、心身ともに健康な生活を心掛けてほしい。
・2年生:4月から本校の最高学年、全校生のリーダーになる。人として、リーダーとしてあるべき姿、理想像を思い描き、一歩でも近づけるように努力してほしい。
・1年生:2年生になり後輩である新1年生を迎える。新1年生にとって見本となる2年生になってほしい。また、中堅学年として、3年生をしっかりとサポートできる存在になってほしい。

終わりに、パナソニックの創業者・松下幸之助さんの言葉を紹介する。題名は「日に新た」

日に新た

心静かに年が明けて、心静かに新年の計を立てる。
まずはめでたい新春の朝である。

ゆく年の疲れをいやしつつ、去りし日の喜びを再びかみしめている人もあろうし、あるいは過ぎし年の憂き事にしばしの感慨をおぼえている人もあろう。
人はさまざま。人のさだめもその歩みもまたさまざま。さまざまななかに、さまざまな計が立てられる。

そんななかでも大事なことは、ことしは去年のままであってはならないということ、きょうは昨日のままであってはならないということ、そして明日はきょうのままであってはならないということである。
万物は日に新た。
人の営みもまた、天地とともに日に新たでなければならない。

憂き事の感慨はしばしにとどめ、去りし日の喜びは、これをさらに大きな喜びに変えよう。
立ちどまってはならない。
きょうの営みの上に明日の工夫を、明日の工夫の上に、あさっての新たな思いを。
そんな新鮮な心を持ちつづけたい。そんな思いで、この日この朝を迎えたい。


それでは、短い3学期ですが、次のステージに向けて、夢の実現のためにがんばりましょう。

2学期終業式ー赤鼻のトナカイー

本日、12月24日(金)に第2学期終業式を実施しました。
過日、真岡市内の小学校でクラスターが発生したことやオミクロン株による感染拡大が懸念されことから、リモートで行いました。

2学期を振り返ったあと、各学年に今後の目指すべき方向性を示しました。
そして、クリスマス・イブの終業式ということで「赤鼻のトナカイ」を例えに、コンプレックスに負けない強い気持ちについて話しました。
主な話の内容は、以下のとおりです。


2学期の皆さんの活躍ぶりは本当にすばらしいものだったが、更なる向上を目指してそれぞれの学年に次のことをお願いする。
まず1年生、西輝が丘祭などの行事で先輩たちの企画力・行動力に驚き、付いていくだけでも精一杯だったのではないかと思う。しかし、頼りになった先輩たちも、いずれは卒業する。少しでも早く先輩たちにに追いき、追い越せるよう、その背中をしっかりと見つめ、努力してほしい。
次に2年生、昨年とは違い、十分な戦力として西中を盛り上げてくれた。明日の西中を担う期待の星として、一層の成長と活躍を楽しみにしている。来年2月4日の立志式をよい機会として、将来の自分を具体的にイメージしてほしい。
最後に3年生、皆さんの2学期の頑張りには感謝の気持ちしかない。本当に想像をはるかに超える頑張りで、西輝が丘祭や駅伝など、西中を次のステージに押し上げるような、すばらしい活躍ぶりだった。いよいよ受験、この冬休みは「天下分け目の戦い」になる。例え限られた時間であっても、集中力によって想像以上に大きな差が出る。全員が笑顔で合格発表の日を迎えられるよう、全力で学習に取り組んでほしい。

さて、今日は24日、クリスマス・イブ。名曲「赤鼻のトナカイ」のトナカイの名前は、実は「ルドルフ」と言う。
この歌はアメリカの実話を基づく絵本「RUDOLPH the red-nosed reindeer(ルドルフ 赤鼻のトナカイ)」が基になって作られた。

ロバート・メイという男が、2年前から重い病気で治療を続けている愛する妻エブリンと、4歳の娘のバーバラと一緒にアメリカのシカゴに暮らしていた。
収入はそれほどでもなく、やっと入った給料も、妻の治療費や薬代になってしまい、生活は苦しくなる一方だった。
それでも毎晩、かわいい娘のために、眠る前の読み聞かせをしていたが、1939年12月のある晩、小さな娘がふと言った言葉に、ロバートが即興で創り上げて話して聞かせたのが、この「ルドルフ 赤鼻のトナカイ」だった。

そのときの、4歳の娘バーバラの言葉とは、「どうして、うちのママは みんなと違うの?」というものだった。どうして わたしのママだけが、いつも苦しそうで、つらそうなんだろう。どうして他の家のママのように、ご飯を作ったり、私の着替えをしてくれたり、一緒にお出かけしたりしないんだろう。
ロバートは、それを聞いて心底動揺した。
クリスマスが来るというのに、大事な娘のために何もできない自分を責めたり、娘をかわいそうに思ったりしていたときだったので、バーバラの問いには、どう答えをていいものか大いに悩んだ。

それでも、父親である彼は、なんとかして娘を喜ばせたいと思い、赤い鼻を持っているためにつらい目にあっているというトナカイの話を考えた。
いじめられる原因となっていた赤い鼻が、霧の濃い吹雪の夜に、サンタクロースのそりの先頭を照らす明かりとなってみんなを導き一躍英雄となる、そんな話をしたところ、バーバラは輝くような笑みを浮かべた。
その後、バーバラは、毎晩寝る前にこの話をねだったため、ロバートは繰り返し話しながらこの話を手作りの絵本にまとめた。
それが人々の目にとまり、出版社から発売されると600万部を超える大ベストセラーとなった。

「赤鼻のトナカイ」のように、コンプレックスは誰の中にもある。
そのために、人をうらやんだり、無いものねだりをしたりする。
しかし、見方を変えれば、コンプレックスは自分を成長させるために、必要なものなのかもしれない。
コンプレックスを克服しようと努力したり、欠点を補うように長所を伸ばしたりすることを考えれば、コンプレックスはエネルギーの塊とも言える。
そして、努力を続ければ、ルドルフのように何かをきっかけに飛躍を果たすことができると思う。
西中魂の精神を受け継ぐ西中生のみんなが、コンプレックスと正面から向き合い、それに屈することなく、多きな飛躍を遂げてくれることを信じて、クリスマス・イブの終業式に贈る言葉とする。


曜日の関係で、例年より少し長い冬休み。より感染力が強いと言われるオミクロン株などの影響もあり、感染者数が徐々に増加するなど、コロナ禍に関しても予断を許さない状況になりつつあります。
不要不急の外出自粛や3密の回避等の感染防止対策の徹底をお願いします。そして、自分の時間を大切にして、コンプレックスを含めたありのままの自分としっかりと向き合い、ひと回りもふた回りも成長した生徒の皆さんと、来年1月11日の始業式で再会できることを楽しみにしています。

保護者の皆様、地域皆様にも、今年一年本当にお世話になりました。
おかげさまで、コロナ禍での難しい学校運営を何とか乗り切ることができました。
それでは、来る2022年、寅年の令和4年が、皆さんにとってすばらしい年になることを祈念しております。
どうぞ、よいお年をお迎えください。

ぼくが ここに

ぼくが ここに   まど・みちお

ぼくが ここに いるとき
ほかの どんなものも
ぼくに かさなって
ここに いることは できない

もしも ゾウが ここに いるならば
そのゾウだけ
マメが いるならば
その一つぶの マメだけ
しか ここに いることは できない

ああ このちきゅうの うえでは
こんなに だいじに
まもられているのだ
どんなものが どんなところに
いるときにも

その「いること」こそが
なににも まして
すばらしいこと として


これは、「ぞうさん」や「やぎさんゆうびん」、「一年生になったら」などの童謡の作詞で知られる、詩人「まど・みちお」さんの詩です。
「誰もが大事に守られているたったひとりの存在であり、そこにいること自体が何よりもすばらしいことなのだ。」と、まど・みちおさんは伝えてくれているのだと思います。
世界でたった一つのかけがえのない命を、どうか大切に

おうちの人や先生にも相談できない悩みがあったら、下記に電話してください。
チャイルドラインとちぎ 0120-99-7777
いのちの電話 028-643-7830
いじめ相談さわやかテレホン 028-665-9999

エール

昨日、12月13日(月)に生徒会役員選挙・意見発表会がありました。
会長立候補者5名、副会長立候補者5名の計10名が、公約や抱負について熱く語ってくれました。
各自が自分の考えをしっかりと持ち、「生徒一人一人がより楽しく充実した学校生活が送れるようにしていこう」、「真岡西中をよりよい学校にしていこう」という意気込みが感じられ、大変すばらしかったと思います。

また、今回の選挙に際して、学級代表だけでなく、自ら10名の賛同者を集めて立候補してくれた生徒がいたことを、本当にうれしく思います。
このように前向きで意欲的な生徒が多い真岡西中の未来は、「前途洋々」、明るく光り輝いたものになることを確信しました。
今回、勇気をもって立候補したこと、そして真岡西中の未来を真剣に考えたことは、自分を成長させる大きなきっかけとなると思います。

いよいよ今日、選挙管理委員長から開票結果の発表があります。
生徒会長および副会長に当選した人はもちろん、惜しくも当選を逃した人も様々な形で生徒会を支えてください。
明日の真岡西中をよろしくお願いします。

「神様は私たちに成功してほしいなんて思っていません。ただ、挑戦することを望んでいるだけよ。」(マザー・テレサ)
10名の勇気ある立候補者に、心からエールを送ります。

人権について考える

12月4日(土)~12月10日(金)までの一週間は、人権週間です。
それに合わせて、昨日8日(水)に人権集会を実施し校長講話を行いました。
体育館に全校生徒を集めて行う予定でしたが、真岡市内の小学校でクラスターが発生したことを受け、急きょオンラインでの実施に変更しました。
講話の主な内容は、以下のとおりです。


世界人権宣言が1948年12月10日に国連総会で採択されたことを記念して、日本では12月10日を最終日とする一週間を人権週間と定め、世界人権宣言の趣旨及びその重要性を広く国民に訴えかけるとともに、人権尊重思想の普及高揚に努めている。

人権とは、「すべての人々が生命と自由を確保し、それぞれの幸福を追求する権利」、「人間が人間らしく生きる権利で、生まれながらに持つ権利」のことである。誰にとっても身近で大切なもの、日常の思いやりの心によって守られるものである。

世界人権宣言宣言が採択されてから70年以上が経過した現在も依然として多くの人権問題があり、偏見や差別に苦しんでいる人が大勢いる。

様々な人権問題について簡潔に説明(同和問題。子ども、高齢者、障害者、女性、外国人、HIV感染者・ハンセン病患者及び元患者、インターネットによる人権侵害、災害に伴う人権問題、性的指向・性同一性障害(LGBT)にかかわる人権問題 など)

私たちの心の中には、自分とは違う一面を持つ人を差別する気持ちが入り込んでくることがある。その弱い気持ちに負けないためには、人権感覚を磨き続けなければならない。

自分の心に偏見の芽はないか、みんなと違うという理由だけで排除や差別をしていないか、弱い立場の人をいじめていないかなど、常に自分自身を厳しく見つめることが大切。これは皆さんだけでなく、我々大人も同じ。

世界大戦など20世紀までの反省の上に立ち、21世紀を全ての人の人権が尊重され、幸福が実現する時代にしたいとい願いを込めて「21世紀は『人権の世紀』である」としてきた。

我々大人はもちろん、これから21世紀を支えていく皆さんも一緒になって人権感覚を磨き、21世紀を全ての人の人権が尊重され、幸福が実現する時代にしていこう。


1階廊下、保健室と2-4の間に「人権コーナー」を設けました。
生徒の皆さんは、是非ご覧ください。

真岡西中の未来は君の手に

本日、12月1日(水)から街頭演説が始まるなど、生徒会役員選挙が本格化してきました。
今年度は、会長、副会長に、それぞれ5名の立候補がありしました。
勇気をもって立候補した10名の皆さんには、心から感謝いたします。
様々な機会を捉え、自らの主張を分かりやすく有権者に伝えてください。
よろしくお願いします。

そして、何よりも大切なのは有権者である一人一人の生徒の皆さんの意識と行動です。
生徒会は、みなさんの学校生活がより楽しく充実するために、自主的に活動する自治組織です。
生徒自身の、生徒自身による、生徒自身のための自治活動組織が生徒会なのです。
もちろん生徒全員が構成員です。
ですから、誰かが何かをしてくれるのを待つのではなく、自分がみんなのために、学校のために何ができるのかを考え行動することが必要となります。
自分ができる行動の中で最も大切なものの一つが、生徒会役員選挙の投票です。

生徒会役員は生徒会の中心であり推進役です。
誰が会長、副会長になるのか、それによって真岡西中の雰囲気は大きく変わります。
投票日は、12月13日(月)です。
真岡西中の未来をだれに託すのか。有権者である生徒一人一人の責任ある一票を楽しみにしてます。

今日は小雪(しょうせつ)

本日、11月22日(月)は、二十四節気の一つ「小雪(しょうせつ)」です。
「小雪」とは、雪が降りはじめるころを指します。まだ、積もるほど降らないことから、小雪といわれたようです。
関東の平地でこの時期に雪が降ることはまれですが、遠くに見える山々の頂は白銀に染まり、冬の到来を間近に感じるようになります。

二十四節気は、季節を表す言葉であり、古代中国で誕生しました。
二十四節気は、1年を24分割するのですが、その分け方は、日照時間が最も長い「夏至」と最も短い「冬至」で2分割。昼夜の時間が同じ長さになる「春分」と「秋分」で4分割。それらの間に「立春」「立夏」「立秋」「立冬」を入れて8分割。その8つをさらに3分割して24に分けます。
二十四節気は、全て漢字二文字で表され、小雪の次は11月30日の「大雪(たいせつ)」です。
二十四節気を更に3分割したものが、七十二候となります。

ちなみに、あす23日は七十二候の一つ「虹蔵不見(にじかくれてみえず)」です。虹を見ることが少なくなるという意味です。
虹を見る機会が減るのは、太陽の南中高度が低くなることで日差しも弱まり、曇り空も多くなるためです。

今も昔も、日本人は、季節に寄り添いながら暮らしています。
日本以外にも四季のある国はたくさんありますが、ことさら日本人の季節感は称賛されます。
それは、幼いころから自然に親しみ、繊細な感覚を身に付け、季節を愉しむすべを会得しているからだと思います。
生徒の皆さんも、是非、二十四節気を意識して生活してください。
国際化、グローバル化が加速するこれからの時代だからこそ、日本のよさを感じ、日本人としての自覚を深め、自己がよって立つ基盤にしっかりと根を下ろすことが重要になると思います。

「たいへん深い部分月食」

本日、11月19日(金)の宵のうち、部分月食を見ることができました。
最も大きく欠ける18時03分頃は雲がかかっていましたが、少し経つとほぼ雲がとれて、きれいな部分月食を見ることができました。

今回は月の直径の97.8%まで地球の影が入り込んでおり、皆既月食に非常に近い状況になりました。
このような場合は、「たいへん深い部分月食」と呼ぶそうです。
なお、月食の仕組みについては、5月25日投稿分をご覧ください。

ちなみに、皆既月食の場合は「赤銅色(しゃくどういろ)の月」を見ることができますが、通常、部分月食の場合は地球の影になったところは暗いだけではっきりしないことが多く、赤銅色には見えません。
しかし、今回はほぼ地球の影に隠れたため、「赤銅色の月」を見ることができました。

5月26日の皆既月食が、雲に隠れて見えなかったため、今回の「赤銅色の月」には感動しました。
一応西中の駐車場から写真を撮りましたが、明暗差が大きく難しかったですね。
生徒の皆さんは見えましたか?

 

君こそファーストペンギン

昨日、11月17日(水)に、全校朝会で校長講話を行いました。
新型コロナウイルス感染症の状況が落ち着いていることもあり、今年度初めて全校生徒を体育館に集めて朝会を行いました。
校長講話は毎回リモートで行っていたため、面と向かって直接話をすることができ、本当にうれしく思いました。

講話の内容は以下のとおりです。
1 気を緩めず感染防止対策を徹底してほしい。
2 大成功だった西輝が丘祭の称賛(特に3年生の頑張り)
3 特設駅伝部、男女アベック県大会出場への称賛
4 君こそファーストペンギン

「ファーストペンギン」の話の主な内容は、以下のとおりです。


野生のペンギンは、常に他の肉食動物に捕食される危険と隣り合わせの生活を強いられている。
ペンギンは厳しい環境を生き抜くために、基本的には集団で行動している。
生涯の7割以上を海で過ごし、陸に上がってくるのは、羽毛の生え変わる時期と子育てのときだけである。

魚が主食のペンギンは、陸の上から魚のいる海の様子をじっと観察するが、海の中にはペンギンの天敵であるシャチやアザラシなどもいるので、最初はなかなか飛び込もうとしない。
しかし、しばらくすると、あるペンギンが意を決して最初に飛び込む。天敵に捕食されるリスクをものともせず、自分を信じてチャンスをつかもうとするこの勇気あるペンギンを「ファーストペンギン」と呼ぶ。

ペンギンの世界に絶対的なボスは存在せず、誰かが先人を切って飛び込めば、後に続いて次々と海に飛び込んでいく。ボスではない普通のペンギンが「最初の一羽(ファーストペンギン)」になって、それにみんなが従う。

学校生活の中でもこれと似たような状況があると思う。例えば先生に、何かの役割を頼まれたとき、自分から進んで初めに手を挙げるのは、勇気がいる。授業中の質問も、初めに手を挙げるのはちょっと気が引けてしまうこともある。しかし、誰かが手を挙げた後は、意外と次の人が続くことも多いのではないか。

「ファーストペンギン」になれば、シャチやアザラシなどの天敵に食べられてしまうリスクはあるが、反面、誰よりも先にエサにありつき、おなかいっぱい食事をするチャンスを得ることができる。それだけではなく、仲間が安心して海に入ることができる状況をつくることで、群れに大きく貢献することができる。

普段の生活においてもファーストペンギンになることは、今まで見たことのない新しい世界を知るきっかけとなり、人生をより豊かなものにしてくれるだろう。
まずは、明日からの学校生活で、皆が最初の1歩を踏み出す勇気をもち、ファーストペンギンになってくれることを期待している。
今、生徒会役員選挙の立候補者の受付をしているが、我こそはファーストペンギンにと思う人は、賛同者を10名集めて、是非立候補してほしい。皆さんの活躍を期待している。

 

栄えある受賞

昨日、11月16日に真岡市教育祭と芳賀郡市教育祭が開催されました。

本校からも真岡市教育祭で4名の生徒が、そして芳賀郡市教育祭で1名の生徒が、日頃の努力が認められ、栄えある受賞となりました。
本当におめでとうございます。

西輝が丘祭などの大きな行事を通して、各学年とも大きく成長していますが、西中の主役は、やっぱり3年生です。
卒業まで4か月を切りましたが、誉れ高き賞をいただいた5名を中心に西中を大いに盛り上げてほしいと思います。
3年生の、更なる活躍を期待しています。
頑張ってください。

音楽の授業、童謡「赤とんぼ」

少し前の音楽の授業で、童謡「赤とんぼ」(作詞:三木露風 作曲:山田耕筰)を扱っていました。
「アカトンボ」という種類のトンボがいるわけではなく、「赤とんぼ」は、アキアカネ、ナツアカネ、ノシメトンボなど体の色が赤いとんぼの総称です。
その中でもよく知られているのは、アキアカネです。
アキアカネは、春に卵からかえり、6月頃に羽化するまで池や沼の中で過ごします。
羽化した頃は、実はまだ体の色は赤ではなく茶色です。
暑さの厳しい夏には涼しい山で過ごし、恋の季節である秋になると山から里に下りてきます。
その頃には、体の色も真っ赤に染まり、その姿はまさに「赤とんぼ」。
無事に恋が実ると、雌は水辺に卵を産み、また来年の春に新しい命が生まれます。

ところで、音楽の授業では歌詞の内容を扱っていました。
♪ 夕焼け小焼けの赤とんぼ 負われて見たのはいつの日か
 山の畑の桑の実を 小かごに摘んだはまぼろしか
 十五で姐(ねえ)やは嫁にいき お里の便りも絶えはてた
 夕焼け小焼けの赤とんぼ とまっているよ竿の先  ♪

恥ずかしい話ですが、つい最近まで、「負われて見た」の部分を「追われて見た」だと思い込んでいました。
ということは、全体の意味を正しく理解していなかったことになります。
この歌詞は、竿の先にとまっている赤とんぼを見て、幼少期を回想する内容です。
子守として雇われていた「姐や」に背負われて赤とんぼを見たことなど、幼少期の思い出がつづられています。
作詞者自身の思い出とのことですが、幼少期の複雑な境遇もあり、様々な感情が込められているようです。
歌詞の意味が理解できると、一層心にしみる童謡となりますね。

童謡とともに深まりゆく秋を感じると、感性が磨かれます。
その思いを詩や俳句にしてもいいですね。

 

「人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり」

「人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり」
これは、「風林火山」の軍旗で有名な戦国時代きっての名武将、武田信玄公(1521~1573年)の言葉です。
信玄公は11月3日の生まれで、今年は生誕500年に当たり、地元山梨での大法要や「のろしリレー」など催しが行われています。
ちょうど今、本校の3年生が修学旅行で山梨県を訪れており、武田神社にもお参りしているので、なにがしか信玄公に関する情報を得ているのではないでしょうか。

あの織田信長が最も恐れていたといわれ、徳川家康を完膚なきまでに打ち破るなど、後に天下を統一する二人の名将に多大な影響を与えた信玄公。
北信濃の支配権をめぐり、越後国の上杉謙信公と5回に渡り激突した「川中島の戦い」は、あまりにも有名です。
甲斐の国を平定し、天下統一へと動き出した矢先、京へ向かう道半ばで病に倒れ、天下統一には至りませんでした。
もし信玄公の寿命がもう少し長ければ歴史は変わっていたかもしれません。

さて冒頭で紹介した信玄公の残した有名な言葉、「人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり」には、いくつかの解釈がありますが、概ね「人は、石垣や城と同じくらい、戦(いくさ)の勝敗を決するのに大切だ。」と捉える向きが多いようです。
戦国の世、他の武将が堅牢な城を築いている中、信玄公は本拠地に大きな城を持たず、一重の堀だけを巡らせた、城と呼ぶには小さい「館(やかた)」に居を構えていました。
立派な城を築くよりも、強い武士を育て戦う集団を作ることの方が大切だと考えたからでしょう。

また、「情けは味方、仇は敵なり」の言葉とおり、信玄公は「信頼してこそ人は尽くしてくれるもの」と考え、家臣に積極的に話しかけていたそうです。
人は、情けをかければ味方になりますが、恨みを持たれれば敵になります。権力で抑えつければ家臣は離れていき、敵になることもあるでしょう。
家臣を大切にして信頼関係を構築し、最強の軍団を作り上げた信玄公。

学校で最も大切なのは、もちろん生徒です。
「本校の生徒」や「生徒たち」とひとくくりにせず、「生徒一人一人」にしっかりと目を向けて信頼関係を構築し、最高の「真岡西中」をつくっていきたいと思います。

たすきに込めた西中魂

一昨日、10月26日(火)に郡市駅伝競走大会が行われました。
昨年度は、コロナ禍によりトラックでのタイムレースとなりましたが、今年度は2年ぶりに井頭公園でたすきを使った熱いレースが展開されました。
本校は、男子第3位、女子第4位と大健闘!アベックでの県大会出場を果たしました。
男女アベックでの県大会出場は、創立以来初の快挙ということで、本当におめでとうございます。

私自身は、都合で会場での応援はできませんでしたが、報告によると男女ともコンマ1秒でもタイムを削ろうと懸命の走りでたすきをつないだとのこと。
特に男子は、大接戦を制し、5区・6区で逆転しての第3位ということで、感激もひとしおだったのではないかと思います。

本校のスローガンは、「挑戦 ~夢を志に~」です。
当日出場した選手はもちろん、特設駅伝部のメンバー全員が、県大会出場を夢で終わらせずに、志にまで高めてその思いをたすきに込め、仲間を信じて必死でつないだことが、今回の結果につながったと思います。
正に絆の勝利です。
また、応援に駆けつけてくれた保護者の皆様、本当にありがとうございました。
皆様の声援は、選手にとって大きな力となりました。

県大会は、11月6日(土)に那須野が原公園で行われます。
西中魂で郡市大会以上の熱い走りを期待しています。頑張ってください。

10月の校長講話(読書のすすめ)

昨日、10月13日(水)に久しぶりに校長講話を行いました。
コロナ禍により、今回も校長室からのオンライン配信とせざるを得ませんでした。
10月15日からは、警戒度レベルが県版ステージ2に下がりますので、体育館での全校朝会が実施できるのではないかと考えています。
生徒の皆さんの前で、直接お話できるのを楽しみにしています。

校長講話では、次のことを話しました。
1 引き続き感染防止対策を徹底してほしい。
2 吹奏楽部及び特設合唱部の活躍、特設駅伝部への期待
3 西輝が丘祭・合唱コンクールへのエール
4 読書のすすめ

4の「読書のすすめ」の主な内容は、以下のとおりです。



10月10日の新聞に、子供たちの読書離れについての記事があった。
それによると月に一冊も本を読まない割合が、何と中学生は15.2%となっている。

なぜ読書は必要なのか。それは、読書をすることで、読解力や想像力,思考力,表現力等を養うとともに、多くの知識を得たり、多様な文化を理解したりすることができるようになるからである。

もう少しイメージしやすい言葉で表現すると、読書によって自分の知らないことが明らかになり、世界が広がる。
そのことが、豊かな人生を送る上でとても大切になる。

成人して自分で働くようになれば、基本的には自由であり、どう生きるかは自分で決める必要がある。
生き方を決めるときには、大きな地図(知っている世界の広さ)と正確な羅針盤(進むべき方向を示すもの)が必要になる。
読書をすることで、地図の大きさはどんどん広がり、羅針盤はより正確なものとなっていく。

そして、最も大切なことは、その年代のときにしか得られない感動、深い気付きがあるということ。
中学や高校時代に感銘を受けた本を、大人になってから読み返しても、若いときのような感動がなく、さらりと流れてしまうことが多い。
読書は後で、大人になってからすればよいというのは大間違い。今だからこそ読むべき。

中学生におすすめの本を3冊ほど紹介する。

1冊目:辻村深月さんの『かがみの孤城』
学校に行けない7人の子供たちの再起の物語、全てがつながるラストは、明日への希望満載。生きづらさを感じている人への素敵なプレゼント!

2冊目:ダニエル・キイスさんの『アルジャーノンに花束を』
幼児並みの知能しか持たなかったチャーリィは手術により知能を向上させる。今まで知らなかった愛や憎しみ、喜びや孤独を知った先にあるのは果たして…。涙なしには読めない名作。

3冊目:寺地はるなさんの『水を縫う』
主人公である手芸好きの男子高校生のまわりの人間模様から、「普通」を押し付けられることの違和感が描かれている。そもそも普通とは何なのか。世の中の普通を踏み越えていく、清々しい家族小説。

秋の夜長、是非、家族みんなで良書に親しんでほしい。

祝!真鍋淑郎氏 日本人28人目のノーベル賞決定!

既にご存じのこととは思いますが、真鍋淑郎氏のノーベル物理学賞の受賞が決定しました。
日本人として28人目の受賞ということで、うれしい限りです。

受賞理由は、「球温暖化を予測する地球気候モデルの開発」です。
二酸化炭素の大気中濃度の変動が、気温に影響を及ぼし得るという事実は、19世紀から認識されていました。
しかし、地球の気温は太陽から受け取る熱、放出される熱の収支のほか、大気や海、陸地の間の熱のやりとりが複雑に絡み合い、科学的な分析や議論ができる状況にはありませんでした。

真鍋氏は1960年代、計算対象を高さ40キロの柱状の空間に限定した「1次元モデル」を構築。
複雑な事象を適切に単純化することで、コンピューターの性能が現在とは比較にならないほど貧弱だった時代に、二酸化炭素の影響を実証する手法を確立。
二酸化炭素濃度が2倍になると、地球の気温が2度以上上昇するとの計算結果を発表しました。

現在はコンピューターの性能向上により、モデルも3次元に拡張されるなどシミュレーションも高度化されています。
スウェーデン王立科学アカデミーは授賞理由の解説で「地球の気候に関する知識に確かな基盤を提供した。人類に最大の利益をもたらすことに貢献した。」と賛辞を贈っています。

二酸化炭素濃度の上昇に伴う地球温暖化対策は、国際社会の喫緊の課題となっています。
間氷期には約280ppmでほぼ一定だった二酸化炭素濃度は、産業革命以降増え続け、2018年には400ppmに達しています。
急激な二酸化炭素濃度上昇と連動するように地球の平均気温は上昇し、2017年時点で産業革命前より1℃上昇、2040年頃には、1.5℃程度の上昇になると言われています。
このまま温暖化が進行すると、極域にある巨大氷床の融解が進み、海面が今より10~60m上昇する可能性があります。
仮に海面が60m上昇すると海岸線が真岡市付近まで来るなど、関東平野はその大部分が水没してしまいます。

私たち大人はもちろんですが、未来を生きる生徒たちにも、この問題を自分自身の問題として意識してもらう必要があります。
新学習指導要領においても、ESD(持続可能な開発のための教育)が、指導要領全体の基盤となる理念として組み込まれています。
本校でも、各教科等の授業や総合的な学習の時間などを通して、SDGsの推進と併せて、様々な環境問題について自分に何ができるかを考えさせるとともに、どのような方法で環境問題に関する国際貢献ができるのかを考えさせていきたいと思います。

読書の秋(おすすめの30冊)

季節は秋本番、過ごしやすく何をするにもよい季節となりました。
そのため、秋には「スポーツの秋」、「芸術の秋」など様々な言葉があてられていますが、今回は「読書の秋」に注目してみたいと思います。
読書は、言葉を学び、感性を磨き、表現力を高め、創造力を豊かなものにし、人生をより深く生きる力を身に付けていく上で欠くことのできないものです。

本校でも、学校図書館司書さんが中心となって、図書室に季節や時の話題に応じた特設コーナーを設けたり、定期的に新刊図書を紹介したりするなど、読書活動の推進に努めています。
現在の特設コーナーは、「中学生に読んでほしい30冊」です。
某出版社の企画ですが、良書が多いため、本校でも生徒に勧めています。
以下にその30冊を示しますので、是非「読書の秋」を満喫してみてください。
思春期で多感な中学生の今だからこそ、感じ取れることがあるはずです。

夏の庭 ーThe Friends-  湯本香樹実
海辺のカフカ(上・下)  村上春樹
十五少年漂流記  ジュール・ヴェルヌ(訳 波多野完治)
赤毛のアン  L・M・モンゴメリ(訳 村岡花子)
博士の愛した数式  小川洋子
潮騒  三島由紀夫
さがしもの  角田光代
車輪の下  ヘルマン・ヘッセ(訳 高橋健二)
ペスト  アルベール・カミュ(訳 宮崎嶺雄)
伊豆の踊子  川端康成

楽隊のうさぎ  中沢けい
吾輩も猫である  赤川次郎ほか
あしながおじさん  ジーン・ウェブスター(訳 岩本正恵)
坊っちゃん  夏目漱石
きみの友だち  重松清
今夜、もし僕が死ななければ  浅原ナオト
あと少し、もう少し  瀬尾まいこ
夜のピクニック  恩田陸
注文の多い料理店  宮沢賢治
精霊の守り人  上橋菜穂子

ツナグ  辻村深月
風が強く吹いている  三浦しをん
鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。  川上和人
世界のへんな肉  白石あづさ
悪魔のいる天国  星新一
アメリカひじき・火垂るの墓  野坂昭如
蜘蛛の糸・杜子春  芥川龍之介
走れメロス  太宰治
西の魔女が死んだ  梨木香歩
星の王子様  サン=テグジュペリ(訳 河野万里子)

 

 

中秋の名月(写真付き)

昨日、9月21日は、「中秋の名月」でした。
中秋の名月とは、旧暦(太陰太陽暦)の8月15日の夜に見える月のことを指します。
中秋の名月は、必ず満月になるわけではなく、今年は8年ぶりに満月になりました。

古来、日本では「春は花、秋は月」を愛で、季節を楽しんできました。
月見は「中秋の名月」を鑑賞する伝統的な行事です。
澄み渡る秋の夜空に昇る月に、人々は収穫の感謝を込めて祈り、来年の豊作を願いました。

生徒の皆さんの中にも、きれいな満月を見た人が多いと思います。
空気の散乱により、月は低いところでは赤やオレンジ色、高くなるにつれて黄色っぽくなり、やがて白っぽく見えるようになります。
確かに昨日、仕事を終えて帰宅途中に見た月は、東の空の低いところにあり、オレンジ色に輝いていました。

一時、雲に隠れたましたが、22時ごろ確認したところ、澄んだ夜空にきれいな満月が輝いていました。
あまりにきれいだったため、写真に収めました。
昨日、見逃した人はこちらでお楽しみください。

 

敬老の日に寄せて

昨日、9月20日(月)は、敬老の日でした。
敬老の日の由来となったのは、兵庫県多可郡野間谷村で行われていた「としよりの日」だととされています。
「としよりの日」は、お年寄りを敬い、その知恵を借りて村を作るために提唱されたのだそうです。
1947年に始まった「としよりの日」という行事は、兵庫県全体に広まったのち、次第に全国で行われるようになりました。
その後「としより」という表現を改めて、1963年に老人福祉法で「老人の日」として制定されました。
そして1966年には、現在の「敬老の日」として国民の休日に制定され、お年寄りを敬愛し長寿をお祝いする日となりました。
敬老の日は、2002年までは毎年9月15日でした。
「ハッピーマンデー制度」の導入により、9月15日だった敬老の日は「9月の第3月曜日」に変更されました。

昨日は、生徒の皆さんの中でも、おじいちゃんやおばあちゃんのお祝いを一緒に行った人が多いと思います。
総務省の統計によると、65歳以上の高齢者は3640万人で、日本の全人口の約3割に当たります。
敬老の日がスタートした1966年当時の高齢者は600万人台でしたので、短期間で一気に増加したことが分かります。
今後、ますます高齢化は進んでいくことでしょう。
高齢者が住みよい世の中にしていくためには、どうすればよいか。
これからの日本を支える中学生だからこそ、真剣に考えてほしいと思います。

動物との共生(動物愛護週間)

来週の9月20日から、動物愛護週間(9/20~26)が始まります。
動物愛護週間は、法律によって、「ひろく国民の間に命あるものである動物の愛護と適正な飼育についての関心と理解を深めるようにするため」に設けるよう、定められているものです。

ペットとして飼われている犬や猫の多くは、家族として愛情を注がれ大切にされています。
しかし、中には心ない人もいて、新しく生まれた小さな命を含め、「捨て猫、捨て犬」が見られます。
自然教育センターに勤務していたときにも、敷地内に子猫が捨てられていたことが何度かありました。
飼い主が見つからない犬や猫は、動物愛護センターで一時保護されます。
そして、一定期間新しい飼い主を探しますが、どうしても見つからなければ、最後は殺処分となります。
殺処分の件数は、年々減ってきてるとはいえ、昨年度だけで3万匹以上の犬や猫が殺処分されています。

殺処分に関わっているある獣医さんは、「動物の命を助けたくて獣医になったのに、動物の命を奪うことになるなんて…」と悲痛な胸の内を吐露しています。

ドイツは、殺処分ゼロを実現してると言われています。
「日本に生まれなければよかった」
動物たちにそう言われないよう、人も動物も幸せに暮らせる社会を実現していきましょう!

合唱コンクールに向けて(合唱曲一覧)

コロナ禍による分散登校が先週で終了し、少しずつ日常が戻ってきました。
しかし、油断は禁物です。
緊急事態宣言の事実を重く受け止め、感染防止対策については、引き続き最大限の注意を払って取り組んで参ります。

さて、日課である1校時の授業参観を行っていると、CDの歌声が聞こえてきました。
曲は、アンジェラ・アキさんの「手紙~拝啓  十五の君へ~」でした。
3年4組の合唱曲です。

現在、「西輝が丘祭」の実施方法を検討しているところですが、合唱コンクールは実施する予定です。
もちろん、緊急事態宣言下では通常の合唱練習はできませんが、CDを聴いて自分なりに音程を取ったりしています。
今後、感染状況が落ち着けば、本番に向けて少しずつペースを上げていく予定です。

合唱コンクールは、学級の結束が試される、西輝が丘祭最大の見せ場です。
各クラスの仕上がりを期待しつつ、10月23日の本番を楽しみに待ちたいと思います。
頑張ってください。
なお、各クラスの合唱曲は以下のとおりです。

1-1 HEIWAの鐘          
1-2 大切なもの
1-3 絆
2-1 心の瞳
2-2 輝くために
2-3 次の空へ
3-1 証
3-2 結
3-3 虹
3-4 手紙

東京パラリンピックと共生社会の実現

一昨日、9月5日(日)に、東京パラリンピックが閉幕しました。
日本選手団は、金メダル13個を含む、史上2番目となる51個のメダルを獲得するなど、金メダルゼロに終わった前回のリオ大会から、歴史的な大躍進となりました。
今回のパラリンピックは、自国開催ということで多くの競技がテレビ放映され、ボッチャなど今までなじみの少なかった競技についても、より詳しく知ることができました。

今回の東京オリンピック・パラリンピックでは、大会ビジョンの基本コンセプトの一つに、「多様性と調和」を掲げています。具体的には、以下のとおりです。
「人種、肌の色、性別、性的指向、言語、宗教、政治、障がいの有無など、あらゆる面での違いを肯定し、自然に受け入れ、互いに認め合うことで社会は進歩。」
「東京2020大会を、世界中の人々が多様性と調和の重要性を改めて認識し、共生社会をはぐくむ契機となるような大会とする。」

現在、学校では、障がいのある子供と障がいのない子供が、できる限り同じ場で共に学ぶことを目指すインクルーシブ教育を推進しており、そのために必要な合理的配慮も提供しています。
様々な障がいを乗り越え、最後まで諦めない懸命のプレーが多くの感動を生んだ東京パラリンピック。
そんな選手一人一人の頑張りに負けないよう、本校では、今後もインクルーシブ教育の推進及び特別支援教育の充実に力を入れて取り組み、多様な人々が共に生きる「共生社会」の実現に向けた確かな一歩を踏み出していきたいと考えています。

第2学期始業式 ー情熱、気力、モチベーションー

昨日、9月1日(水)より、第2学期がスタートしました。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、市内全小・中学校で分散登校を実施しており、本日をもって全生徒登校となりました。
分散登校としたことで教室内の生徒同士の距離は十分に保たれ、また、感染防止対策に伴う様々な指示事項を生徒が率先して守っており、安全に2学期がスタートできました。
生徒の健康・安全を守るため、今後も感染防止対策を徹底して参りますので、御家庭におきましても家族全員の健康観察の徹底や不要不急の外出自粛、友人宅への訪問を控えるなどの対応をお願いいたします。


なお、第2学期始業式に関しては、感染症対策と授業時数確保のために、朝の時間帯を利用してオンラインで校長式辞のみを行いました。
主な内容は、以下のとおりです。


デルタ株は、感染力が従来型の2倍以上と非常に強く、重症化リスクも高いとされています。そして何よりも、デルタ株に置き換わってから、皆さんのような若年層にも感染が拡大しており、場合によっては重症化することもあります。
「こまめな手洗いや手指の消毒、マスクの正しい着用(できれば不織布マスクを)、3密の回避、ソーシャルディスタンスの確保、教室の換気、校内の消毒、感染リスクの高い教育活動の一時停止」などを、改めて徹底していきましょう。
自分の健康と命を守るため、そして友達の健康と命を守るため、今まで以上に緊張感を持って、感染症対策に取り組んでいきましょう。

2学期は3つある学期の中でも最も長く、気候的にも過ごしやすい秋が中心ですから、大きな成果が期待できる学期です。行事や大会等に進んで、そして真剣に取り組み、チャンスを逃さず、自分を大きく伸ばしてほしいと思います。
◇3年生には、西輝が丘祭を中心に、まさに真岡西中の顔として中心となって活躍してくれることを期待しています。そして、何よりも来年に控えた受験に向けて確かな学力を身に付け、夢への扉を自分自身の手でしっかりと開けてほしいと思います。
◇2年生は、3年生の後を受けて、中心となって活動していかなければなりません。そして、やがては生徒会をはじめ真岡西中の顔として本校を背負って立つ必要があります。真岡西中のよき伝統を引き継ぎ、更に発展させる、そんな活躍を期待しています。
◇1年生は、中学生としての土台を作り上げる大事な学期です。土台が小さいと小さな建物しか建ちません。土台が大きくしっかりしていれば、どんな大きな建物も建てることができます。先輩を見習いながら、その土台をしっかりと作ってください。 

大切な2学期を迎える皆さんに、1つのメッセージを送ります。それは「挑戦」に関することです。
将棋の羽生義治九段は、「挑戦」に関して次のように述べています。
「何かに挑戦したら、確実に報われるのであれば、誰でも必ず挑戦するだろう。報われないかもしれないところで、同じ『情熱、気力、モチベーション』を持って継続してやるのは非常に大変なことであり、私は、それこそが才能だと思っている。」
皆さんは、これから様々なことに挑戦していくことでしょう。
その際、すぐに成果が上がることはまれだと思います。「こんなに頑張っているのでに、どうしてだめなんだ。」とくじけそうになることも多いでしょう。
でも、簡単には諦めないでください。成功をつかんだ多くの人たちは、例外なく強い意志を持って挑戦し続けています。
これから様々なことに挑戦していく皆さんが、挑戦しようと決めたときと同じ「情熱、気力、モチベーション」を持って努力を継続し、成功を手にすることを信じています。頑張ってください。

輝く命、つながる命

自分の番 いのちのバトン   相田みつを

父と母で二人
父と母の両親で四人
そのまた両親で八人
こうしてかぞえてゆくと
十代前で千二十四人
二十代前では—?
なんと百万人を越すんです

過去無量の
いのちのバトンを受けついで
いまここに
自分の番を生きている

それが
あなたのいのちです
それがわたしの
いのちです


いよいよ明後日、9月1日から2学期がスタートします。
感染の急激な拡大に伴い緊急事態宣言が発出され、学校も分散登校となります。
デルタ株は感染力が強く、若年層でも重症化リスクがあります。
学校としても万全の感染症対策を講じていきますが、生徒の皆さんも感染防止に最大限の注意を払い、自分の健康と命を、そして友人の健康と命をしっかりと守っていきましょう。
世界でたった一つのかけがえのない命を、どうか大切に

ノーモア・ヒロシマ、ノーモア・ナガサキ

76年前の今日、広島に原爆が投下されました。
その3日後の8月9日には、長崎にも原爆が投下されたのです。
20万人以上の尊い命が失われ、今も多くの人たちが後遺症に苦しんでいます。

原爆を含む核兵器は、全てを一瞬で焼き尽くし、放射能による重い後遺症を引き起こす、非人道的な兵器です。
高校の修学旅行で訪れた原爆資料館の展示品の数々は、今でも忘れることはできません。

世界平和が実現し、核兵器が一刻も早く廃絶されることを祈っています。

鉄は熱いうちに打て

本日、7月20日(火)、第1学期終業式を実施しました。
70日間の1学期を終え、明日から42日間の夏休みに入ります。

予断を許さないコロナ禍の中、交通事故防止も含め、健康・安全に最大限の配慮をしつつ、自分を大きく成長させる有意義な夏休みにしてほしいと思います。

校長式辞の主な内容は、以下のとおりです。


今年の夏休みは、例年と違うところが二つあります。
一つ目は、昨年に引き続きコロナ禍での夏休みだということです。東京に緊急事態宣言が出されていますが、栃木県でも油断は禁物です。夏休み中も不要不急の外出を控え、感染予防対策に最大限の注意を払っていきましょう。

二つ目は、夏休み期間中にオリンピック・パラリンピックが開催されるということです。日本人選手の活躍が大いに期待されるところですが、中でも注目は、水泳100mバラフライに出場する真岡市出身の水沼尚輝選手です。
水沼選手は、山前小・山前中の出身で、水泳は小学校1年生から始めたそうです。中学校では全国大会に出場しています。その後、作新学院高校、新潟医療福祉大学と進学し一気に日本のトップに上り詰め、オリンピック代表の座を勝ち取りました。
水沼選手の出場する100mバタフライが、7月29・30・31日に行われます。また、出場が有力視される4×100mメドレーリレーが7月30日と8月1日に行われます。
郷土の誇り・水沼尚輝選手をテレビの前で全力で応援しましょう。是非、よろしくお願いします。

さて、いよいよ明日から夏休みです。夏休みは、自由な時間がたくさんあり、その使い方によっては、自分を大きく伸ばすチャンスです。
そこで皆さんに、「鉄は熱いうちに打て」という言葉を送ります。

固い鉄でも、真っ赤に熱すると、たたいて曲げたり、伸ばしたりすることができます。また、真っ赤になった鉄をたたくと、激しく火花が散ります。この火花には不純物が含まれていますので、何度も叩くことで、純度を高め、質の高い鉄を作り出すことができます。これを「鍛錬」といいます。

しっかりと練習や稽古をすることも鍛錬と言いますが、実は真っ赤に焼けた鉄を鍛えることが語源なのです。しかし、冷めてしまうと曲げたり伸ばしたりすることは難しく、何より冷めた鉄をたたいても鉄の質を高めること、つまり鍛錬はできません。

ここから転じて、「鉄は熱いうちに打て」の意味は、「人は柔軟性のある若いうちに鍛えることが大事だ。」とか、「物事は時機を逃さないで実行することが大切だ。」というものです。
今日、1学期が終わり通知表をもらう皆さんは、まさに「熱い」状態です。
今こそ、「鉄は熱いうちに打て」、「鍛錬」のときです。この時期を逃さず、厳しさを持って自分と向き合い、大きく飛躍してほしいと思います。

反面、「水は低きに流れ、人は易きに流れる」や「三日坊主」ということわざがあるように、人間は弱い生き物でもあります。もし、夏休み期間中、自分の弱い心に負けそうになったら、頑張ってる友達やおうちの人、担任や部活動の顧問の先生に相談し、気合いを入れ直してもらってください。

もう一度言います。今が「鍛錬」のときです。明日から始まる夏休み、自分自身の夢の実現に向けて、自分の可能性を信じて、「今だからこそできること」、「今しかできないこと」に全力で取り組んでください。
西中のスローガンは、「挑戦 ~夢を志に~」です。夏休み中、志を持ってたくさんのことに挑戦し、「鍛錬」によって一段とたくましくなった皆さんと、2学期の始業式で会えることを楽しみにしています。頑張ってください。

 

 

群青忌

「滝落ちて群青世界とどろけり」
これは、水原秋櫻子(しゅうおうし)の代表的な俳句で、秋櫻子が62歳、昭和29年(1954年)に詠んだものです。

この句にある滝は、和歌山県東牟婁郡那智勝浦町の「那智滝(なちのたき)」です。
那智滝は、一段の滝としては落差日本一で、日光の「華厳の滝」などともに日本三名瀑の一つに数えられています。

「群青世界」という言葉は、秋櫻子がこの句を詠むにあたり作った言葉です。
群青とは、深い藍青色を言います。那智大滝の水や滝壺の青、熊野の山々の古杉の葉の青、そして空の青と、正に群青の世界であり、青が目に飛び込んでくる視覚の世界です。

また、「とどろけり」は、高いところから水が落ちてきて、滝壺で音がとどろいているという情景ですが、聴覚の世界であると同時に、水しぶきが掛かってくるよな触覚の世界でもあります。
全体として、五感に訴える句となっています。

「滝落ちて群青世界とどろけり」
秋櫻子は、何を思ってこの句を詠んだのでしょうか。
自然の偉大さや自然への畏敬の念、悠久の時間、熊野の山々と滝から受ける神秘性、それとも自分もあの滝のように雄々しく生きたいという思いでしょうか。

明日、7月17日は秋櫻子の命日です。俳句の世界では、7月17日をこの句にちなんで「群青忌」と呼び、夏の季語となっています。
生徒の皆さんも是非お気に入りの俳句を見付けて、愛唱句としてください。
きっと日本語の奥深さに触れることができると思います。

七夕に願いを込めて

今日は7月7日、七夕です。
2年生の廊下にはしばらく前に、3年生の廊下には本日、それぞれ笹竹が設置され、生徒たちが思い思いに願いを記した短冊を飾っています。
七夕の由来は、御存知のとおり織姫・彦星の星物語から始まります。
天の川の西岸に織姫という姫君が住んでいました。
織姫は機織りの名手で、美しい布を織り上げては父親である天帝を大変喜ばせていました。
そんな娘の結婚相手を探していた天帝は、東岸に住む働き者の牛使い彦星を引き合わせ、二人はめでたく夫婦になりました。

ところが、結婚してからというもの、二人は仕事もせずに仲睦まじくするばかり。これに怒った天帝が、天の川を隔てて二人を離れ離れにしてしまいました。
しかし、悲しみに明け暮れる二人をふびんに思った天帝は、七夕の夜に限って二人が再会することを許しました。
こうして二人は、天帝の命を受けたカササギの翼にのって天の川を渡り、年に一度の逢瀬をするようになったのです。これが、七夕の星物語です。

ちなみに、天の川に輝くこと座のベガが織姫で、わし座のアルタイルが彦星です。この2つの星と白鳥座のデネブを結んだものが「夏の大三角形」と呼ばれ、夏の星座を探す目印になっています。

白鳥座は、二人の橋渡し役となるカササギです。カササギは、実際にはこのような鳥ですね。

新暦の7月7日はまだ梅雨のさなかで星空もよく見えないかもしれませんが、旧暦の七夕は現在の8月7日頃なので夜空もきれいに見えるはずです。もし今日、織姫と彦星が見えなかったら、旧暦の7月7日に当たる8月7日に、東の空を見上げてみてはいかがでしょうか。
きれいに晴れ上がって2人が出会うことができ、皆さんの願いがかなうといいですね。

きらめく西中魂

先週、7月1日(木)、あいにくの雨模様の中、郡市総体陸上競技大会が行われました。
特に、午前中は大雨となり最悪のコンディションでしたが、選手全員が一人もあきらめることなく、自己ベストを目指して奮闘する姿に、感動しました。

結果は、男子総合7位、女子総合4位 男女総合4位と、春季以上の成績を収めることができました。県大会にも複数名の選手が出場します。
学校に陸上部がない中での好成績、生徒の頑張りにたくさんの勇気をもらいました。

今回が、3年生にとっては最後の陸上競技大会となります。3年間、大変お疲れさまでした。今回の陸上での経験を7月10日からの総体各種大会に生かしてほしいと思います。
また、1・2年生は9月の新人大会に向けて、引き続き練習に励んでください。よろしくお願いします。

最後になりますが、雨の中、応援に駆けつけてくれた保護者の皆様、本当にありがとうございました。今後もよろしくお願いいたします。

「挑戦~夢を志に~」、総体での必勝を期す

昨日、6月29日(火)、選手壮行会を行いました。
多くの保護者に皆様に、御参観いただき、ありがとうございました。

私からの激励の言葉の要旨は、以下のとおりです。


試合において最も大切なのは、技術でもオーダーでもなく「強い気持ち」です。
相当の実力差がある場合は、気持ちだけではどうにもなりませんが、10回試合をして1回でも勝てる相手であれば、本番の気持ち次第で互角の勝負に持ち込むことができます。
「強い気持ち」は、練習で自分をどれだけ追い込めるかにかかっています。
きつい練習にも逃げずに立ち向かってこそ、初めて自信をもって「強い気持ち」で試合に臨むことができるのです。
大会本番は、努力を信じて「強い気持ち」で試合に臨み、最後まで諦めることなく戦い抜いてください。
そして、県大会出場、関東大会出場などの目標を達成してほしいと思います。

次に、部活動を通して学び深めてほしいことを二つ話します。
一つ目は、「仲間との絆」です。自分がこれと決めた部活動で頑張った3年間。ときには練習がきつくて、くじけそうになることもあったでしょう。そんなときに、励ましてくれた仲間。自分のミスで試合に負けて、落ち込んだときもあったかもしれません。、そんなときに、寄り添い元気付けてくれた仲間。そんな、大切な仲間との絆を信じて試合に臨み、より深めてほしいと思います。

二つ目は、「感謝の気持ち」です。皆さんが3年間部活動を続けてこられたのは、多くの人の助けがあったからです。まずは、休日返上で皆さんを指導してくださった顧問の先生方。ときに見せる厳しさは、皆さんを思ってのことです。そして、部活動によっては、外部コーチやOBの方にお世話になったところもあるでしょう。その方々への感謝は忘れてはいけません。そして、何といっても後ろにおられる保護者の方々。ユニフォームの洗濯や試合のときの送迎、お弁当、応援、差し入れとどれだけ助けられたか分かりません。その「感謝の気持ち」をもって試合に臨んでください。


 本校のスローガンは、「挑戦 ~夢を志に~」です。
「西中魂」を胸に、自分を信じて、仲間を信じて、強い気持ちで大会に挑戦していく皆さんの活躍を、切に願っています。頑張ってください。
また、文化部の皆さん、クラブチームで練習している皆さんも、それぞれのコンクール、作品展、大会等での活躍を祈念しています。頑張ってください。

 

明日の晩は、「ストロベリームーン」

今日は、期末テスト1日目でしたが、できはいかがだったでしょうか。
明日の2日目に向けて、全力で学習に取り組みましょう。

ところで明日25日(金)は満月ですが、アメリカの先住民が6月の満月を「ストロベリームーン」と呼んでいたの知っていますか。
アメリカの先住民は、満月を季節の変化の節目にしながら農作業や狩猟などを行っていて、各月の満月に次のような名前を付けていました。(地方によって呼び方は違っていたようです。)

1月  : Wolf Moon/Old Moon(狼が空腹で遠吠えをする頃)
2月  : Snow Moon/Hunger Moon(狩猟が困難になる頃)
3月  : Worm Moon/Sap Moon(土から虫が顔を出す頃/メープル樹液が出る頃)
4月  : Pink Moon(フロックス/Phlox というピンクの花が咲く頃)
5月  : Flower Moon(花が咲く頃)
6月  : Strawberry Moon(イチゴが熟す頃)
7月  : Buck Moon(雄ジカの新しい枝角が出てくる頃)
8月  : Sturgeon Moon(チョウザメが成熟し、漁を始める頃)
9月  : Harvest Moon(収穫の頃)/Corn Moon(とうもろこしを採取する頃)
10月: Hunter’s Moon(狩猟を始める頃)
11月: Beaver Moon(毛皮にするビーバーを捕獲するための罠を仕掛ける頃)
12月: Cold Moon(冬の寒さが強まり、夜が長くなる頃)

6月の満月は、イチゴが熟し収穫できる頃ということで「ストロベリームーン」なのですね。「いちご日本一の街もおか」にぴったりの名前ですね。
明日は、期末テスト終了の達成感に浸りつつ、月に様々な名前を付けたアメリカの先住民の生活に思いをはせながら、夜空を見上げてみてください。
なお、満月が地平線近くにあるときは、大気の影響により少し赤く見えるかもしれません。
ちなみに、満月の南中高度は、太陽とは反対で6月が一番低くなります。

 

「凡事徹底」と「3つの約束」

本日、校長講話を行いました。
前半は、写真を見せながら、春季各種大会やスポーツフェスティバルの振り返りを行い、一層の活躍をお願いしました。
後半は、「凡事徹底」と「3つの約束」の話をしました。主な内容は、以下のとおりです。


サッカーのW杯では、日本人サポーターの行動が注目された、忘れられない出来事がありました。
2014年に開催されたブラジル大会で、日本は初戦でコートジボワールに、惜しくも「1-2」で敗れましたが、その後のサポーターの行動が全世界のネットやメディアで絶賛されたのです。
彼らは、客席を日本代表チームと同じ「サムライブルー」に染めるために青いビニール袋を使用していました。試合後、サポーターはそのビニール袋を活用し、ゴミを拾い、後片付けをしてからスタジアムを後にしました。
この行為が絶賛されることとなります。

この活動は特別のものではなく、日本が初めてW杯に出場したフランス大会から行ってきた「当たり前のこと」だったのです。
しかし、この当たり前のことができないのが現実であり、だからこそ絶賛されたのです。
では、なぜ日本人サポーターは「当たり前」にできるのでしょうか。それは、自分のことよりも周囲の人のことを優先して考えることができるからです。
そこには、「感謝」や「思いやり」といった気持ちが強く含まれています。

日本を美しくする会相談役の鍵山秀三郎さんは、「凡事徹底」という言葉で「平凡を非凡に努めること」の大切さを伝えていらっしゃいます。
鍵山さんは、真岡にもあるカー用品店イエローハットの創業者で、一代で会社を1部上場企業にまで育て上げました。「掃除の神様」とも言われ、トイレ掃除が自分や周囲の意識を変え、会社や社会をも変えるとの信念を持って経営に取り組んだことで有名です。
「当たり前」のことを続けることは、簡単そうに見えて難しく、自分のことを優先してしまうと、ゴミを拾わなかったり、靴をそろえたりできないことがあります。
「for me(自分のために)」ではなく「for you(誰かのために)」の気持ちをもって生活することが、集団生活では何よりも大切なのです。
本校の「3つの約束」、「時を守り、場を清め、礼を正す」も「凡事徹底」につながる「当たり前」のことですが、そこには、相手への「感謝」や「思いやり」の気持ちが込められています。
「for me」ではなく 「for you」の気持ちをもって、「3つの約束」をしっかり守っていきましょう。気持ちを込めて「3つの約束」を守ることが、きっと皆さんの成長につながるはずです。


「3つの約束」の意味を考え、しっかりと守っていきましょう。

6月15日は、「県民の日」

今日(6/15)は、「県民の日」です。
「県民の日」の歴史は意外と浅く、昭和60年9月に公布施行ですので、実際には昭和61年6月15日が最初の「県民の日」となりました。
明治4年7月に廃藩置県が実施され、それまでの「藩」はすべて「県」となり多くの県が成立しましたが、その中に「栃木県」の県名はありませんでした。
明治4年11月に「栃木県」と「宇都宮県」の2つに整理統合されました。「栃木」という県名は、このときの本県最初の県庁所在地「栃木町(現在の栃木市)」に由来しています。
そして、明治6年6月15日に栃木県と宇都宮県が合併し、おおむね現在と同じ県域の栃木県が成立したため、この日を「県民の日」としたそうです。
「県民の日」は、県民一人ひとりが、郷土への理解と関心を深め、県民としての一体感のもと、より豊かなふるさと栃木県を築きあげることを期するために制定されたものです。

本日、お弁当の時間に校内放送で「県民の歌」を流し、本県のシンボルについて説明を受けるなど、郷土愛を深めるよいきっかけとなりました。

栃木県のシンボルは、以下のとおりです。(県章、県木「トチノキ」、県獣「カモシカ」、県花「ヤシオツツジ」、県鳥「オオルリ」)

 

紫陽花の花に思う

週末には梅雨入りも予想されていますが、紫陽花(アジサイ)の花が美しい季節となりました。
先日も校長室に紫陽花を飾っていただき、気分良く毎日を過ごしています。
「念ずれば花ひらく」で有名な詩人・坂村真民さんの「あじさいの花」という詩を紹介します。

まるくまるく
形のよいものになろうとする
やさしい心の
あじさいの花
きのうよりもきょうと
新しい色になろうとする
雨の日の
あじさいの花

紫陽花の花のように、西中の生徒もやさしい心で「まるくまるく」まとまって、昨日よりも今日、今日よりも明日と「新しい自分の色」「新しい西中の色」を見つけてほしいと思います。